【感想・ネタバレ】ダイアローグ・マネジメント 対話が生み出す強い組織のレビュー

あらすじ

世界30ヶ国ですでに展開する「社会構成主義」の第一人者ケネス・ガーゲン博士(社会心理学)が初めて「組織」にフォーカスした本。組織を創るということ、チームを率いるということ、組織変革、そして「対話」について、これまでの概念を変え、新しい視点をもたらす。

組織に求められているコミュニケーションとは「リーダーがメンバーの話を注意深く聞いて、明快に魅力的に話す」というだけのものではない。コミュニケーションは「お互いに意味を作るプロセス」であり、メンバー同士が関わり合いながら効果的に動いていける能力は「対話」を通じて育成される。本書は現代の組織に必要な「対話」について理解し、効果的な「対話」を創り出すために書かれた。

以下、本文より。
「リーダーシップは第一にコミュニケーション・スキルだ」 とよく言われる。
しかし、コミュニケーション・スキルとはそもそも何なのか?
一見、自明のことのように思えるかもしれないが、そんなことは全くない。
実は、近年、「コミュニケーション」の概念そのものが、変わってしまったのである。

うまくいけば、本書を読み終えたときにはあなたは、従来とは異なるタイプのリーダー、
つまり、日々必要とされているコミュニケーション能力に関して、
これまで以上に熟達したリーダーになっているだろう。

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Posted by ブクログ

期待した割に響くとこ少なし。自分の力量不足か。集団でパフォーマンスを上げる場合はいかなる組織文化があるかが重要な要因となる。極めて有能なリーダーがいても組織として機能しなければ非力だ。個の強み弱みよりも組織の強さで挑戦する場合はピラミッド型の上意下達の命令系統を持つ制度が適している。そう思われていた。この制度はある意味,美しい幻想なのだろう。
対話(コミュニケーション)は相互に意味を生成する営み(プロセス)とある。対話による価値の伝達(押しつけ)をするのではなく,新たな意味を知ることで何が変わるか。
対話による結果は作用反作用の法則に従う?そんな単純なものではないな。

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2021年08月14日

Posted by ブクログ

そもそも組織内、あるいは、広く社会の中のことに、正解はない。それは組織内のメンバーが行う「対話」によって形作られていくもの、構成されていくものである、というのが、社会構成主義の基本的な考え方であると理解している。
社会構成主義を、きちんと勉強したことはないので、実際には正しいかどうか、ほとんど自信はない。
仮に上記の理解が正しいとした場合、対話というのは、非常に大切なものとなる。
本書は、そういった対話の「作法」を解説したものである。こちらの理解力不足が原因だと思うが、今ひとつ分かったような、分からないような。
モヤっとした読後感。

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2020年05月24日

Posted by ブクログ

社会構成主義の大家ガーゲンが書いた組織におけるリーダー論ということで興味をもつものの、今ひとつ内容が薄いかな〜。

どうもこれは抄訳なようで、原著には、対話の事例がたくさんおさめられていて、それに対する具体的なコメントが書かれているらしい。

ダイアローグはこうすればいいというものではなくて、相互関係のなかからの意味を生み出していくものという本書の内容からするとやっぱ全訳してほしかったな〜、と思う。

あと、原著のタイトルは"relational leading"となっていて、「ダイアローグ・マネジメント」とはちょっとニュアンスは違うわけだが、本のタイトルとか、まあ、そんなものだという諦めが深くて、いちいち、そこに苛立ったりもしない。

といろいろ悪口もいったわけだけど、社会構成主義の難解な本が多いなかで、著者もわりと難解な本を書いているなかで、こうしたわかりやすい本を書いてくれたのはやはり素直に喜ぶべきだろうな。

内容としては、別に社会構成主義を云々しなくても、今や、いろいろなところで言われているような内容で、ダイアローグ、クリエイティビティ、ダイバーシティ、肯定性を大切にして、一人ではなく、チームとしての関係性としてのリーダーシップという概念。

どこかで聞いたような話、アイディア、ツールだけど、そういうのは、社会構成主義という観点からしても大事なんだね。実践レベルでは、そういうものなんだということが確認できてよかったという感じかな?

最後のほうで、コーチングに話になって、ようやく、面白くなってきたなと思うまもなく、すぐに本は終わってしまう。

ぜひ、全訳を期待したい。

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2020年01月27日

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