アン・レッキーのレビュー一覧

  • 亡霊星域
    「叛逆航路」シリーズ第2弾。

     前作の最後で皇帝アマーンダに艦隊の司令官に任命されたブレクは、宇宙の辺境のにある閉鎖された星系間ゲートの調査に向かう。

     ゲートを管理しているのは宇宙ステーションAI。このステーション内の住民は茶の栽培などで生計を立てている。いわゆる農村地域で、貧しい人が多いのだ...続きを読む
  • 星群艦隊
    叛逆航路」シリーズ完結編。

     前作で明らかになった巨大な陰謀。それは最強国家プレスジャーとの間で結ばれた停戦合意が破棄されるほど危険な行為だった。

     プレスジャーはとても強い。ということをなんとなく匂わせてくるが、どれくらい強いのか、どんな宇宙人なのか、は実はよくわからない。無敵の皇帝アマーンダ...続きを読む
  • 叛逆航路
    正統SFで、世界観がしっかりしていて、引き込まれた。Ancillaryという概念が面白い。個体差がある多視点の同一人格AIって、クローンで意思共有するより有事に強そう。感情共有、監視ができて、操作できないのか?とか、AIと人との境目はどこか?とか疑問も色々あるけど、個人内の葛藤が大きなスケールになっ...続きを読む
  • 星群艦隊
    三部作の最終巻。完結編。社会学的なことに興味がありジェンダー関係について考える上で、面白い体験が出来る。そのせいで最初はひどく読みにくい。が、人間それにも慣れてくるから不思議。それならそうという景色を生きることが出来る。この時、特定のあるべき姿から逆算した皮肉めいた設定としていないところにこの作品の...続きを読む
  • 叛逆航路
    前提の違いに戸惑うことは間違いない。しかし、その前提の違いを当然のこととして進む物語。ふしぎな感覚で読み進めることになる。話も面白いので読み進むことで慣れてくる。独特の感覚を前提とする面白さがあると思います。
  • 星群艦隊
    アメリカの作家アン・レッキー、2014年発表の小説。宇宙が舞台のSF3部作の3作目、完結編です。前2作に劣らず素晴らしい作品。完璧です。

    多くの星々を従えるラドチ帝国での物語り。三千年に渡って多数のクローンとして存在していながらなおかつ一個の人格であった皇帝、その皇帝によって破壊された戦艦のAIの...続きを読む
  • 星群艦隊
    宙の世界。人格のあるAI、AIのふりをする人。論理的な思考と会話の振りをしてもヒトはヒト。仲間と思えるなら信頼できる気がする。AIでも、モチロン。
  • 星群艦隊
    三部作の完結編。期待していたような結末ではないけれど、世界観のスケールの大きさを感じさせる結末でもある。

    読み込めば、まだまだ面白そう。反逆航路からもう一度読み直そう。
  • 叛逆航路
    本格宇宙SF‥‥という言葉に惹かれて。戦艦のAIが人を生体兵器としてそれぞれの脳とシンクロ?している設定に、理解できるかという一抹の不安があったけれど、そう言うもんだと思って読めばそれほどの違和感もなく読めた。ひとり生き残った生体兵器。何千人分の世界からたった一人の世界になってしまったAIは不安定で...続きを読む
  • 亡霊星域
    ヒトではないのに艦隊司令官。一体どうやって行動していくのだろう、ブレクは。AIにも愛情と呼べるものがあれば憎悪もあるのかもしれない。乗員には人と思われているみたいだったのにそのままで行けなかったのだろうか。
    完結編が楽しみ。
  • 叛逆航路
    スペースオペラになるのかな?ラドチという専制国家が宇宙の殆どを支配し皇帝が独裁的権限を持っているが、主人公がたった一人で叛逆に挑む。主人公ブレクは元は航空母艦「トーレンの正義」のAIであり、アナーンダの分裂により母艦を失い端末部分である「属躰」1体だけが生き残り復讐を誓う。
    設定は凝ってる。面白い。...続きを読む
  • 叛逆航路
    単純に面白かった。
    世界観を受け入れるのに少し時間がかかるが、納得できれば一気に面白くなった。

    三部作らしいので続きが楽しみである。二作目が出る前にもう一度読み直そう。できれば、原書に挑戦してみたい。翻訳とは違った理解ができそうな気がする。
  • 叛逆航路
    アメリカの作家アン・レッキー 2013年発表の小説。デビュー長編にして英米のSF文学賞7冠、受賞数で「ニューロマンサー」超えたということですが、「ニューロマンサー」のような革新的な作品ではなく、宇宙を舞台にしたわりとオーソドックスなSF作品。。

    元巨大戦艦のAIで今は一個の人間の姿になっているブレ...続きを読む
  • 星群艦隊
    3部作なのは事前に知っていた(オビにも書いてある)ので、拡げた大風呂敷をどう回収するのかに興味があった。
    結果としては、回収しない(;皇帝の争いにオチは付けない)という終わり方になっていた。

    同様の世界観で新作が出ているのを知っているし3部作も後ろに行くほど面白くなっていったのだが、
    それでも1巻...続きを読む
  • 星群艦隊
    ゼイアト通訳士のおかげで一気に面白くなった。慣れてきたせいもあるかもしれないけど、三部作の中でこの巻が一番好き。
  • 星群艦隊
    あなたが、まだ前の2作を読んでいないのなら、そこから始めることをお勧めします。
    きっと<叛逆航路>シリーズは、三部作というより超長編SF小説なのでしょう。
    「素晴らしい想像力をお持ちの方」以外は、ぜひ順番に読んで。

    さて、三部作最終話『星群艦隊』。
    派手目なアクションシーンも加わり、ラドチ皇帝アナ...続きを読む
  • 亡霊星域
    「それは正義といえるのか?」

    SFでありながら、シェイクスピアのようでもあり、アガサ・クリスティでもある。

    前作『叛逆航路』同様にレトロな香りのする日本語題名、原題は《Ancillary sword》、第1作に比べてスケール感は縮小するも、相変わらず独特の世界観で読む人を引き付ける。
    特に“ジェ...続きを読む
  • 亡霊星域
    キャラクターが前作の設定のまま、作風が落ち着いた感じになった。面白かったけど、前作のスタイルのほうが好み。Ancillaryの視点が頭の中でどうイメージが出てくるのか凄く気になる。映像化できないよな。
  • 叛逆航路
    はぐれAIの物語

    邦題『叛逆航路』とはえらく昭和の香りのするタイトルだが、原題は〈Ancillary(隷属する)Justice (正義)〉と、随分と意味深。

    物語は「ラドチ」という専制国家が広く銀河を支配している時代で、中世ヨーロッパの様な閉塞感漂うスペースオペラファンタジー???

    主人公のA...続きを読む
  • 叛逆航路
    ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞、クラーク賞など、7冠獲った小説だというから読んでみた。

    おもしろかった!

    最後まで、主人公の性別が分からなかった。女性・・・・でいいの?でもなんか、たくましいし、オーン(=女性だよね?)を慕っていたていうし、なんとくなく男性のようなイメージも...続きを読む