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はるかな未来。強大な専制国家ラドチは人類宇宙を侵略・併呑して版図を広げていた。その主力となるのは宇宙艦隊と、艦のAI人格を数千人の肉体に転写して共有する生体兵器“属躰(アンシラリー)”である――。“わたし”は宇宙戦艦のAIだったが、最後の任務で裏切りに遭い、艦も大切な人も失ってしまう。ただ一人の属躰となって生き延びた“わたし”は復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ……。デビュー長編にしてヒューゴー賞、ネビュラ賞、クラーク賞など、『ニューロマンサー』を超える史上初の英米7冠を制覇。本格宇宙SFのニュー・スタンダード登場!/解説=渡邊利道
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Posted by ブクログ
遠未来、かつて軍艦のAIだったアンシラリー(属躰)が辺境の惑星から冒険を始める。
しっかり、どっしりとした世界観、我々とは異なる文化・習俗、過去と現在の話が入り乱れる結果、最初はなかなか読み進められない。
でも、これを頑張って追いかけてると、後半で盛り上がって止まらなくなるやつに違いないと確信するに至り、予想通り魅了されてしまった。
本来、巻末の用語集や、編集部で用意してくれた年表を見ながら読めば迷子にならないのだが。
この手の小説は意味が分かってから読み直すと新しい感動が得られる類いの話、すなわち傑作だ。
あとがきにアシモフの世界観にも通ずるとあったが、仰る通りだと思う。
次巻が楽しみだ。
Posted by ブクログ
主人公は人ではなくて、AIに連結された、防腐処理済みの死体みたいなもの。同じようなパーツが複数あって、AI本体は戦艦の中にある。
ある帝国で軍務についている。当然命令には服従するように作られてはいたが、皇帝の行動が合理性に欠け残酷で、愛情を向けていた人間の軍人を殺すよう強いられる。
命令に違反した1パーツは本体から離れて単独行動を取り始め、皇帝への復讐を目指す。
AIの主人公は雌雄の区別がつかないので、三人称は全部「彼女」。前後の感じからキャラクターの性別を想像しながら読むが、当たらない。スターウォーズ的に人間以外の生命も存在するようで、世界観が面白い。
キャラクターは多少単純(セイヴァーデンが簡単に更生するし)とは思うが、主人公がいろいろ計画しても、実際に起こることはそれをはるかに上回り、意外性がある。7冠は納得の面白さ。
Posted by ブクログ
スペースオペラになるのかな?ラドチという専制国家が宇宙の殆どを支配し皇帝が独裁的権限を持っているが、主人公がたった一人で叛逆に挑む。主人公ブレクは元は航空母艦「トーレンの正義」のAIであり、アナーンダの分裂により母艦を失い端末部分である「属躰」1体だけが生き残り復讐を誓う。
設定は凝ってる。面白い。スターウォーズのような派手なドンパチは全く無いが、ストーリーで読ませる。クライマックスは一応宇宙船外の撃ち合いなんだが、光線銃が出てくるだけでもなく、いわばこじんまりした闘いだ。それでもこれだけ読ませるのだから凄い。
この小説の為だけの造語が多くて慣れるまでは戸惑う。ご丁寧に末尾に用語辞典まで付いてる。半分も過ぎるとやっと馴染んでくる。
設定自体が全くの創造だから話をスムーズに流すだけでも大変だと思う。ともすれば設定負けになってしまうハードSFも多い中、破綻もせずに綺麗に纏まっているな、とは思う。最後は綺麗に纏まり過ぎたかな?とも思うが。
バチガルビを凌ぐ7冠!だそうだ。ねじまき少女も大概面白かったけどね。
Posted by ブクログ
アメリカの作家アン・レッキー 2013年発表の小説。デビュー長編にして英米のSF文学賞7冠、受賞数で「ニューロマンサー」超えたということですが、「ニューロマンサー」のような革新的な作品ではなく、宇宙を舞台にしたわりとオーソドックスなSF作品。。
元巨大戦艦のAIで今は一個の人間の姿になっているブレクが主人公。わけあって辺境の星を流離っています。かつては戦艦であると同時に人間を元に作られた数多の「属躰」を操る無敵の存在であったのが、なぜ一個の「属躰」だけの存在になってしまったのか、過去と現在を交互に語りながらブレクの旅の物語りが描かれて行きます。
強大な帝国の専制君主、多数の分身を持つ皇帝への叛逆の物語り。
物語りもとても面白いのですが、一風変わっているのが、この帝国では男女を区別する言葉が無く、登場人物が全て「彼女」と表現される所です。男女の別が無いのではなく、恋愛やセックスもあからさまにではありませんが描かれているのですが、登場人物が男なのか女なのかが良くわからず、恋愛も異性愛なのか同性愛なのかが良くわからない・・・その辺りのジェンダーフリーな曖昧な感じに最初とまどうものの、読み進めるうちに不思議に心地良く感じられてきます。
ラストがちょっとピリッとしない感もありますが、でもとても面白い作品です。
Posted by ブクログ
はぐれAIの物語
邦題『叛逆航路』とはえらく昭和の香りのするタイトルだが、原題は〈Ancillary(隷属する)Justice (正義)〉と、随分と意味深。
物語は「ラドチ」という専制国家が広く銀河を支配している時代で、中世ヨーロッパの様な閉塞感漂うスペースオペラファンタジー???
主人公のAIはなぜ身分を隠し「ヒト」として辺境の星を彷徨ってるのか……
相棒?のセイヴァーデンの存在が、物語のちょとしたスパイスとなっている。
後半になって、やっと民族、習慣、宗教、社会情勢などの世界観?に慣れてくる。
たしかに面白い。三部作、さあどうするか……。
Posted by ブクログ
ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞、クラーク賞など、7冠獲った小説だというから読んでみた。
おもしろかった!
最後まで、主人公の性別が分からなかった。女性・・・・でいいの?でもなんか、たくましいし、オーン(=女性だよね?)を慕っていたていうし、なんとくなく男性のようなイメージもある。擬体使いというつながりで、私の脳内イメージは素子少佐だったんだが、それでよいのか・・・?
そして、セイヴァーデンがむちゃくちゃ萌える。なんなのこのダメ男。序盤は「なんだこの糞は?!」と思っていたが、途中から主人公に向けて出る矢印がまぶしくて、くっそ萌えた。(矢印が
セイヴァーデン→→→→→→→||||越えられない壁||||ブレク→オーン
こんな風に出ていて、その報われないっぷりにまた萌えた)
しかし、なぜセイヴァーデンが1000年後に現れたかの伏線は、投げっぱなしで回収されなかった。
続編があるから、そっちで回収するのかな?
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小説・文芸
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