【感想・ネタバレ】叛逆航路のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

正統SFで、世界観がしっかりしていて、引き込まれた。Ancillaryという概念が面白い。個体差がある多視点の同一人格AIって、クローンで意思共有するより有事に強そう。感情共有、監視ができて、操作できないのか?とか、AIと人との境目はどこか?とか疑問も色々あるけど、個人内の葛藤が大きなスケールになっ...続きを読むたときに、というのが面白かった。

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Posted by ブクログ 2017年12月18日

前提の違いに戸惑うことは間違いない。しかし、その前提の違いを当然のこととして進む物語。ふしぎな感覚で読み進めることになる。話も面白いので読み進むことで慣れてくる。独特の感覚を前提とする面白さがあると思います。

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Posted by ブクログ 2016年07月16日

本格宇宙SF‥‥という言葉に惹かれて。戦艦のAIが人を生体兵器としてそれぞれの脳とシンクロ?している設定に、理解できるかという一抹の不安があったけれど、そう言うもんだと思って読めばそれほどの違和感もなく読めた。ひとり生き残った生体兵器。何千人分の世界からたった一人の世界になってしまったAIは不安定で...続きを読む、理由付けのできない人間のような行動を取るかと思えば理屈で押し通す行動もする。そこが面白いのかも。

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Posted by ブクログ 2016年02月03日

スペースオペラになるのかな?ラドチという専制国家が宇宙の殆どを支配し皇帝が独裁的権限を持っているが、主人公がたった一人で叛逆に挑む。主人公ブレクは元は航空母艦「トーレンの正義」のAIであり、アナーンダの分裂により母艦を失い端末部分である「属躰」1体だけが生き残り復讐を誓う。
設定は凝ってる。面白い。...続きを読むスターウォーズのような派手なドンパチは全く無いが、ストーリーで読ませる。クライマックスは一応宇宙船外の撃ち合いなんだが、光線銃が出てくるだけでもなく、いわばこじんまりした闘いだ。それでもこれだけ読ませるのだから凄い。
この小説の為だけの造語が多くて慣れるまでは戸惑う。ご丁寧に末尾に用語辞典まで付いてる。半分も過ぎるとやっと馴染んでくる。
設定自体が全くの創造だから話をスムーズに流すだけでも大変だと思う。ともすれば設定負けになってしまうハードSFも多い中、破綻もせずに綺麗に纏まっているな、とは思う。最後は綺麗に纏まり過ぎたかな?とも思うが。
バチガルビを凌ぐ7冠!だそうだ。ねじまき少女も大概面白かったけどね。

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Posted by ブクログ 2016年02月03日

単純に面白かった。
世界観を受け入れるのに少し時間がかかるが、納得できれば一気に面白くなった。

三部作らしいので続きが楽しみである。二作目が出る前にもう一度読み直そう。できれば、原書に挑戦してみたい。翻訳とは違った理解ができそうな気がする。

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Posted by ブクログ 2016年01月15日

アメリカの作家アン・レッキー 2013年発表の小説。デビュー長編にして英米のSF文学賞7冠、受賞数で「ニューロマンサー」超えたということですが、「ニューロマンサー」のような革新的な作品ではなく、宇宙を舞台にしたわりとオーソドックスなSF作品。。

元巨大戦艦のAIで今は一個の人間の姿になっているブレ...続きを読むクが主人公。わけあって辺境の星を流離っています。かつては戦艦であると同時に人間を元に作られた数多の「属躰」を操る無敵の存在であったのが、なぜ一個の「属躰」だけの存在になってしまったのか、過去と現在を交互に語りながらブレクの旅の物語りが描かれて行きます。
強大な帝国の専制君主、多数の分身を持つ皇帝への叛逆の物語り。
物語りもとても面白いのですが、一風変わっているのが、この帝国では男女を区別する言葉が無く、登場人物が全て「彼女」と表現される所です。男女の別が無いのではなく、恋愛やセックスもあからさまにではありませんが描かれているのですが、登場人物が男なのか女なのかが良くわからず、恋愛も異性愛なのか同性愛なのかが良くわからない・・・その辺りのジェンダーフリーな曖昧な感じに最初とまどうものの、読み進めるうちに不思議に心地良く感じられてきます。

ラストがちょっとピリッとしない感もありますが、でもとても面白い作品です。

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Posted by ブクログ 2021年07月23日

はぐれAIの物語

邦題『叛逆航路』とはえらく昭和の香りのするタイトルだが、原題は〈Ancillary(隷属する)Justice (正義)〉と、随分と意味深。

物語は「ラドチ」という専制国家が広く銀河を支配している時代で、中世ヨーロッパの様な閉塞感漂うスペースオペラファンタジー???

主人公のA...続きを読むIはなぜ身分を隠し「ヒト」として辺境の星を彷徨ってるのか……

相棒?のセイヴァーデンの存在が、物語のちょとしたスパイスとなっている。

後半になって、やっと民族、習慣、宗教、社会情勢などの世界観?に慣れてくる。

たしかに面白い。三部作、さあどうするか……。

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Posted by ブクログ 2018年12月09日

ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞、クラーク賞など、7冠獲った小説だというから読んでみた。

おもしろかった!

最後まで、主人公の性別が分からなかった。女性・・・・でいいの?でもなんか、たくましいし、オーン(=女性だよね?)を慕っていたていうし、なんとくなく男性のようなイメージも...続きを読むある。擬体使いというつながりで、私の脳内イメージは素子少佐だったんだが、それでよいのか・・・?

そして、セイヴァーデンがむちゃくちゃ萌える。なんなのこのダメ男。序盤は「なんだこの糞は?!」と思っていたが、途中から主人公に向けて出る矢印がまぶしくて、くっそ萌えた。(矢印が
セイヴァーデン→→→→→→→||||越えられない壁||||ブレク→オーン
こんな風に出ていて、その報われないっぷりにまた萌えた)

しかし、なぜセイヴァーデンが1000年後に現れたかの伏線は、投げっぱなしで回収されなかった。

続編があるから、そっちで回収するのかな?

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Posted by ブクログ 2018年11月12日

読み応えのある本格SF。さすがに主な賞を総なめしているのも分かる。内容的には原題のアンシラリージャスティスのほうがぴったりくると思った。

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Posted by ブクログ 2017年06月25日

「デビュー長編にしてヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞など『ニューロマンサー』を超える英米7冠、本格宇宙SFのニュー・スタンダード!!!」

惜しみない称賛が際立つ本書は、アン・レッキーの長篇「叛逆航路」です。前文に加え、アーサー・C・クラーク賞、英国SF協会賞、英国幻想文学大賞、キッチーズ賞を受...続きを読む賞。翻訳版では日本の星雲賞(海外部門)も受賞しているようです。良くも悪くも「数多くの賞を受賞した作品」というレッテルを背負ってしまった本書。往々にしてこういう作品は期待値が大きくふれすぎて、案外微妙な印象に終わることが多いのですが…

しかし、本書。なかなかどうしておもしろい。
原題は「ANCILLARY」。この単語は「協力者、召使」あるいは「付属品」の意味を持つようで、本書では「属躰」と訳されます。この言葉が本書のキーワードのひとつで、解説の言葉を借りると「宇宙戦艦のAIを、戦闘用に改造を施した人体に上書きダウンロードした生体兵器」を指しています。宇宙戦艦のAIは、戦艦を支配するだけでなく、多くの属躰を管理下におきます。多くの属躰から得られた情報をAIは認識し、属躰もまたそれを共有するのです。このようにAIは属躰から様々な情報を得ることが出来ますが、こういった「ひとつの出来事を様々な視点から切り取る描写」は、本書を特徴付けるところがあって、なかなか刺激的です。
属躰に加えて、本書の世界観も魅力のひとつです。強力な専制国家ラドチが宇宙を併呑する世界を舞台に描かれる独自で綿密な世界観。その力の入れようは、解説の後に「付録 アンシラリー用語解説」が収録されるほどです。

さて、宇宙戦艦のAIにありながら、ある事件を経て、たったひとり生き延びた属躰「ブレク」が本書の主人公。ブレクが紡ぐ過去の記憶と、進行する現在の出来事。ふたつの世界が結ぶとき、物語は大きな展開を迎えます。それまでのどちらかというと単調な(しかし、たしかな波乱を予期させる)展開もあってか、ここから食い入るように読み進めることができました。
ただ、独自の世界観がもたらす設定(例えば、ラドチは性別を意識しないため、すべて「彼女」と呼称する)に加え、最終的に誰が味方で誰が敵なのか、ぼやかして進行される展開には、結構混乱させられました。まあ、それも含めておもしろいのですが。

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Posted by ブクログ 2016年02月29日

自分の本体を失い多くの自分の分躰の一つになった男の復讐の物語。何千年と生きた戦艦の人工頭脳の中で出会った敬愛する副官。陰謀により無実の罪を皇帝に着せられ、自身の手で殺さなければならなかったオーン副官の敵討ちの旅路。帝国が抱える腐敗の中で、分裂した皇帝自身の人格。真の敵は誰なのか、本格SFで面白い。

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Posted by ブクログ 2016年02月13日

なかなか難解で苦労して読み終わりました。
登場人物の性別がわからない、
まあ、でも最後は読み応えがありました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月27日

ニューロマンサーとかとはまた違った読みづらさ。
前半で「銃」というマクガフィンが提示されるのだけど、しばらくほったらかしで、後半になって急に主人公自身(の歌)も実はマクガフィンだったことがわかる。(バルカン超特急!!)
主題としては集団人格だったのにひとりになってしまった主人公と、ひとりだったのに分...続きを読む裂してしまった皇帝の対比がメイン。
スペオペ系ではあるけどキャラ萌え要素も強いので意外と映画化もアリなのでは。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年01月14日

物語の背景把握と、キャラが走り出すまでに時間がかかったが、中盤にあかされるアンシラリーの決意からどんどんおもしろくなる。映画ロボコップ3部作に忠臣蔵を足してちょっと「新しい太陽の書シリーズ」っぽい雰囲気を隠し味に、支配と被支配、人間とAIがからみあうストレートなSF。3部作らしいけど、これはいちおう...続きを読む最後までつきあいたい。これを原作にSWの新3部作とかやってくれりゃいいのに…とか思ったり思わなかったりw

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Posted by ブクログ 2022年03月15日

なんとも骨太なSF作品。難解な設定、難解な会話、難解なストーリー展開など、途中リタイアしそうになるも、なんだか不思議な魅力というか、先が気になってしまい、じりじりと気を取り直して読み進めていくと、いつの間にか読まずにいられなくなると言いますか。これ、映画にしたら、確実に超駄作になる可能性大でしょうが...続きを読む、小説だからこそ成り立つ世界観の醍醐味を味わえる作品と思います。

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Posted by ブクログ 2021年11月18日

たくさん賞をとった作品ということで読んでみました。AI視点の語りなんですが、人の代名詞が全員”彼女”となっていて、最初女性をイメージしていたら男だったりで混乱。性別の区別をしない世界という設定はなかなか入りにくいですね。?

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Posted by ブクログ 2016年04月10日

主要SF賞を総なめということで手にとった。世界観は感じ取れたが、スペースオペラ?の期待があったので、個人的には盛り上がらなかった。三部作の第一作ということなので、これからだろうとは感じるが。「艦船の属体」「ジェンダーの区別なし」など設定に面白さは見て取れるが、物語としてはいってこない…とりあえず、二...続きを読む作目も読んでみるか。

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Posted by ブクログ 2016年04月03日

なんかいっぱい賞をとったSF作品。
他のもそうだが、最近そういう評判の本を読んで、まず面白いと思ったことがない。
もう、SFファンは名乗れないのかもしれない。

ストーリーは大したことないような気がするのだが、とにかく読みづらく、名前も覚えづらくなんども見返したり。
漸く乗ってきたら残りは数十ページ...続きを読むだった。
三部作の一部なんだってね。もう良いわ。

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Posted by ブクログ 2016年03月29日

 1000年を超す月日を重ねる主人公が語り手のSF。
 どう説明していいのかわからない。
 私たちの生きる今からかけ離れた文化と認識を当たり前のように語られる。時系列も個もゆらぐ主人公の正体が分からない。主人公の性別も人格も不明で、ただ歌が好きだということはわかる。
 何をする物語なのか、どういう社...続きを読む会なのかもわからないまま、不思議な世界にどんどん引き込まれていく。

 この本は「わけのわからなさ」がOKかどうかで楽しめるかどうかが分かれる気がする。私も最初はよくわからなかった。でも大丈夫、わからないまま読んでいくといい。そしてそんな読者のために、何もわからないセイヴァーデンがいるという安心設計。彼女の去就を見守ればいいのだと思う。

 そして続編出てるのか! バカ!読むしかないじゃないってなる。

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