松本市壽のレビュー一覧
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良寛といえば、優しいお坊さん、子供たちと仲良くあそび、かくれんぼでは子供が探しに来るまで、翌日になってもかくれているようなお坊さんというイメージを持っていました。それしか知らなかったですが、この本を読んで色々わかりました。
本名は、山本栄蔵。実家は回船問屋。世襲で町名主かつ石井神社の神主も兼務する家柄。7歳から三峰館なる漢学塾に通い、論語や四書五経を学んでいた。妻は、豪農の娘であったが、父以南は栄蔵の妻の実家に通い借金を度々いらいしていたので、妻は引き取られてしまう。そんなおり、敦賀屋事件なる誤解から父子仲が悪化し、栄蔵は家出する。それにより、栄蔵は出家、回船問屋橘屋は弟が継ぐことに。そこから -
Posted by ブクログ
著者は 元編集者の良寛研究者。「草堂集」などより 良寛の思想、生き方をわかりやすく まとめた本。良寛の生涯テーマは 人間の差別の解消
「捨てし身をいかに問わば久方の、雨降らば降れ、風吹かば吹け」自然に任せ、自由に生きるための思想
「足るを知る者は富む」これで満足と知ることが 豊かさ
「青山前と後と、白雲西また東す」青山=不動の山=何ものにも動かされない境地。白雲=流動、つかみどころない=自在の境地
辞世の歌「形見とて何残すらむ春は花、夏ほととぎす秋は紅葉ば」私の死後も自然は美しい、これが形見になってくれる
良いことをする人は栄えるし、悪いことをする人は落ちぶれる〜すぐ善に努めよ」