あらすじ
幕末の時代を、ホームレスにも似たボランティア僧として生きた良寛。人をうらむな、うらやむな。追い求めるな、こだわるな……。師の遺した詩歌や手紙を現代文で紹介し、心穏やかに生きるヒントを授ける。
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Posted by ブクログ
原文記載がほとんどなく、ほぼ訳文と解説という構成が、
変に「学問」として構えるのではなく、自然に内容が
入ってくる。
良寛の、というより著者の主張が強すぎる部分もあるが、
それもまた現代人への警鐘を鳴らしたい熱意の結果だと
思う。
Posted by ブクログ
著者は 元編集者の良寛研究者。「草堂集」などより 良寛の思想、生き方をわかりやすく まとめた本。良寛の生涯テーマは 人間の差別の解消
「捨てし身をいかに問わば久方の、雨降らば降れ、風吹かば吹け」自然に任せ、自由に生きるための思想
「足るを知る者は富む」これで満足と知ることが 豊かさ
「青山前と後と、白雲西また東す」青山=不動の山=何ものにも動かされない境地。白雲=流動、つかみどころない=自在の境地
辞世の歌「形見とて何残すらむ春は花、夏ほととぎす秋は紅葉ば」私の死後も自然は美しい、これが形見になってくれる
良いことをする人は栄えるし、悪いことをする人は落ちぶれる〜すぐ善に努めよ」
漱石の則天去私
漱石は主張してきた自己本位や個人主義を変えたのは 良寛の生き方を知ったため
Posted by ブクログ
著者は出版社などで働いたのち、現在、全国良寛会常任理事として執筆や講演を行っている方。小田急線柿生在住の方。柿生周辺はまだまだ緑が多く、ここで畑仕事などをしながら暮らしているそうです。
良寛の解説としてコンパクトにまとまっていて良い本だと思いますが、良寛さんの言葉が現代語に訳されているのが残念。なぜか現代語に訳してしまうと響きが良くないですね。