ジェレミー・リフキンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【未知の未知にも複雑に適応することについての、大作。】
「レジリエンスの時代」は、これまでの「進化の時代」と対比して論じられています。
今、人間の営為を再構築する節目にいる、と。
脱成長やポスト資本主義や、などという論はよく聞きますが、
これまでの延長としての議論の枠組みを優に超え、
スケールが、細部への解像度が機を逸していたように思いました。
・・・
これまでの「進化の時代」が、
効率に焦点を当ててきたこと、
それは、先日読んだ『#アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』と重なる部分もありました。
しかし本書は経済学だけを語るのではなく、
科学、生態学が深堀され、
人間を物理、自然の中に位置付けて論じらていました。
レジリエンスは、「世界に対する働きかけの様式」。
CASES (complex adaptive social ecological system)という概念を紹介し、
世界を、社会と生態系が一体となっているシステムとしてとらえ、
複雑に、つまり理解の範囲を超える未知の変化を前提として、適応していくという考え方。
既知の未知のみならず、未知の未知、つまり分かっていないことさえ分かっていないことがあることを認め、そのような動きにさえ対応していくこと。
よって、
正確な未来予測の能力を要さずどのような未来にも対応するシステムを工夫する質的能力。
効率から適応への転換。
「進化の時代」のように効率を追求すると、全体のレジリエンスが犠牲になる。
「レジリエンスの時代」には、単独の動きは非効率になるが、協働することで大きな力を発揮する、と言います。
選択の余地を残す
局地ではなく局面で事象を眺める
不均一性を重視する
と書くと、とても抽象的な話のように聞こえますが、
生態学の原理を参照して語らていて、大変興味深いです。
適応と変異を社会や生物・生態学外にも当てはめて考える、『#進化思考』とも重なる部分がありますね。
出てくる話は多岐に及びます。
半導体、コロナ、科学的管理法、機械論的宇宙論、熱力学、エントロピー、デカルト、ニュートン、アインシュタイン、アダム・スミス、
負の外部性、市場均衡理論、供給の限界収穫逓減、消費の限界効用逓減、GDP、
緑の革命、土壌流出、ファストフード、薬剤耐性菌感染症、
ベネディクト会修道士、機械式時計、美術の透視図法、遠近法、ガリレオ、
ジョン・ロック、岩石圏、熱帯雨林、放牧、二酸化炭素、
バイオテクノロジー、特許、クリスパーキャス9、GPS、アルゴリズム、フューチャリング、
ショート・ターミズム、リーン生産方式、ゲーミフィケーション、
生物時計、光周性、遺伝子、電磁場、生体電気信号、
フランシス・ベーコン、客観的知識、生物群集、生態遷移、ジョン・デューイ、実用主義、
IoT、マイクロ型送配電網、レイテンシーファクター、フォグコンピューティング、シェアリングエコノミー、
バイオリージョン、エコリージョン、ピア政治、ポルト・アレグレの参加型予算編成、気候市民議会、
バイオフィリア、自然教育、市民科学、ゲーテ、共感。
ゲーテ!!!!! -
Posted by ブクログ
モノを1ユニット生み出すのに必要な限界費用が、テクノジーとインターネットの普及で限りなくゼロになり、利益が出なくなっている。これは資本主義の究極の形であるが、その性質ゆえに、自壊していくという矛盾を秘めている。
IoTシステムの要は、コミュニケーションインターネットと輸送インターネットを、緊密に連携した稼働プラットフォームにまとめること。
IoTが、出現しつつある協働型コモンズに命を吹き込んでいる。→シェア文化に始まる「協働主義」が生まれ、新たな経済パラダイムを築きつつある。GDPによる景気動向の評価という、社会の考え方が根本から変わりつつあり、その代替品として「生活の質」という新指標を考え直す必要がある。
資本が企業家の元に集められ、労働者が自らの労働力を原材料に加え付加価値(商品)を大量に生み出し始め、資本主義が始まった。
過去においても、蒸気による鉄道輸送というインフラと、蒸気による大量印刷というコミュニケーション手段が、経済と産業のビジネスモデルを一変させた。
こうしたビジネスモデルは大量生産される財と流通を構成するのに、巨大で複雑なモデルを必要としたため、垂直統合型で中央集権化された少数企業が、各業界を独占した。
古来より考えられてきた労働力(財には自らの労働力を与え付加価値を増すものであり、したがってその所有権は労働した者にある)の価値観は、資本家という存在の出現によって大きく変わることとなる。
今後の生産性の向上に大きく貢献するのが、モノのインターネット(IoT)というインフラである。
肝心な疑問は、あらゆる人間とあらゆるモノがつながったとき、個人のプライバシー権をしっかり守るためにはどんな境界を設ける必要があるか、だ。
半導体の性能は2年ごとに倍になるというムーアの法則は、現在テクノロジー分野だけでなく、エネルギー分野(太陽光発電や風力発電の性能とコスト)にも及んでおり、このまま行けば、2040年にはエネルギーの7割を再生可能エネルギーによって生産することが可能となる。
3Dプリンティング
従来の工場は、素材が除去されるプロセスが多い。(原材料を切り刻み、より分けられるため廃棄が多い。)
3Dプリンティングは、溶融した材料をソフトウェアにより一層ずつ積み重ねるため、効率と生産性で有利。また、少数生産による在庫抱えのコストも少ない。
IOTインフラに接続できる環境であれば、エネルギー、製品、輸送手段等がほぼ限界費用ゼロで販売できる体制になると言えるだろう。グラム・パワーという新興企業が、スマートマイクロ送電網をインドの田舎の村に設置して、グリーン電力を供給している。
大企業による大量生産から大衆一人ひとりによる生産が可能となれば、もはや何もないところから現在文明を築くことができる。とりわけ、発展途上国におけるインフラの整備及び貧困の撲滅にはかなり効果的だ。
ガンディーは、分散・協働型の新型経済を提唱し、中央集権化したトップダウン型経済から、上下の差がないグローバルかつローカルな経済にパラダイムシフトすることこそ、人間の幸福に役立つとした。
【教育】
MOOCというオンライン教育の台頭は、従来の教育観を揺るがしている。今まで知識というのは教員から生徒への一方的なトップダウン型教育によって伝えられたものであり、「なぜ?」よりも「どのように?」といった即物的な知識が重要視された。
この先の時代では、知識は「共有」されるものであり、その時代の教室においては教師は生徒達のアドバイザーであり、生徒たちは学問分野の垣根を取り払い、より統合的な流儀でものごとを考え、他生徒との協働型の創造性を発揮させることが可能となる。互いが互いを教え合う時代の始まりだ。
学習とはけっして孤立した営みではなく、人々のコミュニティで最高の結果を出す協働型の企画なのだ。
スマートメーターの設置とエネルギーインターネットの発達により、消費者自体が生産者となり、エネルギーにおける限界費用をほぼゼロへと近づける。また、使用できる周波数帯域の増加により、国に無料Wi-Fiを整備する計画もある。
あらゆるコモンズがフリーライドのせいで破綻すると運命にあるという主張は、オストロムの研究により、個人は市場で私利だけを求めるのではなく、コミュニティの利益や共有資源の保全を優先するということが判明し、覆った。
コミュニティの生活を管理する方法を最もよく知っているのはコミュニティの成員自身であり、そこにある公共の資源や財やサービスは、コミュニティ全体で管理するのが最善であることが多い。
こうしたコモンズは生物学の分野にも及び、遺伝子情報を共有し、特許権を認めない判例が下された。
インターネットというバーチャルスペースのインフラを、企業による囲い込みから解放しようという動きが、ハッカーを中心に行われている。それは、コモンズを商売に利用しようとする企業と、コモンズを開かれた資源として活用することで、限界費用ほぼゼロを達成し世界を繁栄に導こうとする人間との戦いだ。
市場における財産の交換と深く結びついた資本主義に代わり、「所有からアクセスへ」を掲げるシェアリングサービスが人気を集めている。
限界費用がほぼゼロになることの恩恵によって、協働型コモンズにおける経済活動の占める割合が拡大すれば、旧来の資本主義が支配力を失っていくことは間違いない。
商業はつねに文化の延長として存在してきた。そこにはまず文化による成員の社会的結びつきがあり、それに裏打ちされた社会関係資本がある。決して貨幣と商業が、人間の文化より先にあるわけではない。2008年の世界金融危機において、実体経済に見合わないほど膨れ上がった貨幣の価値が、人々の希望や幸福を破壊しつくすのを見た。
【持続可能性】
富裕層と貧困層の間に存在するエコロジカル・フットプリントの不均衡の問題に取り組む必要がある。
物質的主義が富裕層と貧困層の間で不信感を植え付けるのは、その主義が教官という本質を奪うからだ。人間はもっとも社会性の強い動物であり、社会に根を下ろすことを切望する。
ミレニアル世代は他の世代に比べ、共感に基づく関与の増加、他社への支援、LGBTへの配慮、多数の人々への集合知の信頼性が高く、逆に政府、専門家、物質主義への懐疑性が見られる。
この物質主義から人生の有意義性へのシフトは、2008年を境に起こっており、これは協働型消費や共有型経済の急拡大とぴたりと一致する。
【希少性の経済から持続可能な潤沢さの経済へ】
人類史には、たえず自己の枠を超えて、いっそうの進化を遂げた社会的枠組みの中にアイデンティティを見出そうとした、幸福で調和のとれた時代が含まれている。人類の歩んだ歴史を振り返ると、幸福は物質主義ではなく、共感に満ちたかかわりの中に見出される。
ミレニアル世代には、保守対革新、資本主義対社会主義について論じることはない。政治行動を判断するときには、組織がとる行動が中央集権的・トップダウン的・強権的・専有的という性格か、分散型・協働型・透明性が高く、ピアトゥピアなのか、といったこと。
【感想】
この本を読む前は、世の中に出現し始めているシェア・サブスクリプションに対して、あくまで人々の節約を促す一サービス程度にしか考えてなかった。
この本では、そこから一歩踏み込み、環境を持続可能的に、人々を協働に、世界をより水平かつ透明性の高いものに変えていこうとする人々の取り組みや、今後の展望を描いている。
ここで出てくるのが「限界費用ゼロ」という概念だ。
太陽光などのエコ・エネルギーによりモノを動かすコストが限りなくゼロに近づき、
モノの生産にかかる限界費用も限りなくゼロに近づいていく。
そうした究極の資本主義社会の先に待っているのは「資本主義の終焉」なのだから、なんとも皮肉な話である。
だが、本書は資本主義の終焉に対しても「それでいい」という態度を取っている。
幸福は物質主義ではなく、共感に満ちたかかわりの中に見出されるため、
人間が社会的動物である以上、生きる上で大切なことは物質の多寡よりも「社会との関わり」であるからなのだ。
この本を読んでから改めて自分の生活を振り返ったときに、いかに多くのモノが自分の手の内という「閉じたコミュニティ」の中だけに存在していることを知った。 -
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もはや自由民主主義では気候変動とAIの危機に対抗できないので新たな仕組みを作らなければならないと言うスラヴォイ・ジジェク。
神の見えざる手などという嘘に踊らされて完全な自由に任せていては取り返しがつかないことが起こる(実際に起きている)と警鐘を鳴らすジョセフ・E・スティグリッツ。
西洋の白人にとっての移民問題の深刻さを主張し日本も移民に関して受け入れるか否かの問いに真剣に向き合うべきというエリック・カウフマン。
資本主義は民主主義的ではなく、何を作り何を作らないのかを一部の富裕層が勝手に決めているだけで
、社会と環境のために何を作るべきかを人々が決めるようにシステムを変えるべきというジェイソン・ヒッケル。
現在の西洋の台頭は必然でも安定的な状態でもなく、単に一夫一婦制といとこ婚を西方協会が禁じたことによって血縁が薄れ結果として産業革命がうまくいっただけの一時的な状態に過ぎないと看破するジョセフ・ヘンリック。
世界は多極化しており、これから人々は命の経済と死の経済のいずれかを選択しなければならないと説くジャック・アタリ。
量子コンピュータの夢(ガン撲滅、老化撲滅、太陽フレア予測 等)を語るミチオ・カク。
水の惑星においては水のネットワークを意識して維持しなければならないと説くジェレミー・リフキン。
博識の知性たちのインタビューは興奮と気付きがたくさんあった。
星4つ。 -
Posted by ブクログ
定期的に読みたくなる種類の新書。最新状況の確認というか、自分の認識のアップデートとしてのルーティンみたいなもの。世界の知性と言われ、リーダーたちのメンターとしても一目置かれている方々。哲学、経済学、人口学、物理学などの各分野から、社会や政治、技術がどうなっているかを解説してくれている。共通しているのは、「現代」が将来から見たときに、分岐点だったと言われる時代ではないかということ。民主主義、資本主義、宗教などの変化や、AIの台頭などで、過去100年より驚異的なスピードで格差が広がっているということ。もう一つは、フラット化しつつあるにもかかわらず多くの国々が独自の価値観をより重視し、配慮なく振る舞う傾向が強まっていること。ある点では手を握るが、別の点では激しく対立する、などが表面化している。日本の外交は、良くも悪くも曖昧戦略と言われるが、このようなご時世、案外これは生存戦略としては効いてくるのかもしれない。
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Posted by ブクログ
経済学者による資本主義的な「進歩の時代」から民主主義的な「レジリエンスの時代」への転換の必然性が書かれた本。
前半は科学的な記載が多く、生物学的・化学的・物理的な原理や過去の発明に基づきながら、現代社会の変化やそれに伴う警鐘を鳴らしている。
あくまでも個人の感想だが、あまりこの辺りは頭に入って来ず、経済社会を科学的に捉えるという新鮮さや合理性は強く感じたが、それを自分の論として取り入れるほど解釈することができなかった。
後半は、そういった時代背景も含めて、どのような社会がレジリエンスが高い社会なのかを具体的に述べている。
・クリーンエネルギーやIoTなどの発展、またそれに伴う監視と分散が実現する非中央集権的なインフラの構築
・自然災害などの身近に感じやすく、そこから生まれる生命地域主導のバイオリージョンに基づく統治形態及び生命愛に基づくバイオフィリア
・代議制民主正義の発展系である、ピア議会・ピア政治。より地域住民や市民が合議的な議論や権限を持って、行政を運営/意見していくような状態
これらの具体的な将来像が非常にわかりやすく、実現性の高い論旨になっていることに非常に感動した。
時代の変化とそれに応じて何が求められるかという点を哲学や宗教のみならず、科学や社会学などの観点からも論じている部分が刺激的であった。 -
Posted by ブクログ
IoTを中心としたインターネットの発展によって、財やサービスを1ユニット当たり生み出す費用がゼロになる。物質を追求する資本主義社会から、他者との親交を追求する協働型コモンズの社会が到来するという、2015年当時では先進的な主張が展開される。
限界費用ゼロになるというのは、ケインズが「100年後に人間は労働から開放される」と主張したものの、人間の飽くなき物質的追求欲を見誤ったように極端だとは思うが、先進国のGDP的成長率が低減していく中で、「本当の幸せとは何か」を考える風潮や世代は増えている。テクノロジーの飛躍的進化を享受した後、人類は何のために何を目指すべきかを考えさせられる良著。事例は冗長に感じた。 -
Posted by ブクログ
長かったが、勉強になった。
限界費用とは物やサービスを作る費用がゼロになること。
これによって、資本主義からのパラダイムシフトが発生するかもしれない。
経済は熱力学的の第一第二法則に支配されていることにエコノミストは気づいていない。
■第一部
1400年代ヨーロッパを中心に水車、風車の登場で、封建社会の経済パラダイムシフトが発生。
それと同時期に印刷機が発明され、コミュニケーション革命が起こった。
今日の資本主義は18世紀後期の蒸気の動力が導入されてから。
蒸気という強力な動力を得た資本家は、株式会社を組織(鉄道など)し、限界費用を押し下げていった。
垂直統合型の企業の誕生。
電話と電話の普及てさらに限界費用が下がった。
自動車のフォードも電気の恩恵にあずかっている。
現在、少数の企業が、莫大な経済力をほこっている。
自然の摂理を後ろ盾に経済パラダイムを正当化する傾向がある。むしろそれしかない?
IoTの登場で、垂直統合型の企業ではなく、分散水平型の経済を生み出す。つまり限界費用がほぼゼロの社会を育み、世界観をかえる萌芽期である。
■第二部 限界費用がほぼゼロの社会
IoTは生産性を大幅に高める可能性を秘めているが、プライバシーなどのセキュリティ面ではまだ課題がある。
再生可能エネルギー(太陽、風力、地熱、バイオマスなど)も限界費用ゼロになりつつある。その結果、化石燃料による発電所は採算がとれなくなってきており、駆逐され始めている。
遅くとも2040年よりも前に、再生可能エネルギーによる電力が全エネルギーの八割に達すると予測される。
化石燃料は限界費用ゼロには決して近づかないが、再生可能エネルギーは限界費用がほぼゼロになりつつある。
マイクロインフォファクチャリングとは、3Dプリンタのように、情報による製造のこと。
3Dプリンタは製造業の中央集中型の製造体制を根本的に崩壊させる。物作りを特別な企業のものではなく、個人で、考えられる物は何でも作れる世界が近づいているかもしれない。
ビット(情報)を使ってアトム(原子)を配列するというハッカーのアイデア。
アプロプリエートテクノロジーとは、地元で手に入る資源から作れて、協働型文化でシェアできる道具や機械を生み出すこと。
インドのガンディーは水平型の経済力という考え方を信奉していたが、一方で中央集中化されたものが成功しているのを横目に、ある矛盾に気づけなかった、あるいは気づいてはいたが、迷いがあったか?
資本主義体制を突き詰めて新しいテクノロジーが生まれることによって、ガンディーが思い描いていた水平分散型の経済パラダイムがおこりつつある。
教育においても、学習は個人的な経験、知識も専有するものと考えられていたが、協働の時代においては、学習はクラウドソーシングの過程ととらえられている。
サービスラーニングに参加することによって問題解決技能や認知的な複雑性の理解などの能力が向上した。
スタンフォード大学の教授が人工知能の講座をインターネットで開催したところ16万人の生徒がいた。
大学では年間5万ドルの学費を払っているのに無料で提供された。
moocのキッカケである。
世界で最高の教育が限界費用がほぼゼロになり、オンラインでほぼ無料で配信されるとき、それを単位として認められたとき、大学はどのように考えるか。
製造業もロボットの導入で限界費用がゼロに近づいている。
小売業の実店舗も今後は少なくなっていくだろう。
生産性が上がっても労働者は増えない
第8章まで読み進めているけど、社会主義、共産主義みたいに感じてきたんだけど、、、
(クリーンウェブでの着想、市内の避難所案内をルート案内できないものか?)
アメリカでは、全ての人に無料のWi-Fiをと連邦通信委員会が提言した。これは既存の通信事業者に大打撃を与えそう。
封建制度下のコモンズではなく、ネットワーク化されたコモンズが、IoT社会の統治モデルとなる。
■第三部 協働型コモンズの台頭
コモンズは規約がなければ、荒廃していく可能性が高い。
昨今、遺伝子の特許が出されてきたが、ある営利企業に遺伝子、あるいは生命を生むものに対して独占すべきではない。
これこそコモンズによる統治が必要だと説いた。
コンピュータの性能が上がったことによって、DNAの塩基を解析するコストが急落しており、限界費用がほぼゼロに向かっている。
数年前までは限られたエリート集団にしか許されなかった研究が今や誰でも可能になってきている。
ITと生命科学の一体化。生命情報をどのようにするか最も興味深い情報とビル・ゲイツは述べている。
この考えに近い人々はピアツーピアのコモンズ方式が適していると考えている。
しかし、ビル・ゲイツはソフトウエアをフリーで使用することに窃盗だとも言っている。これに対してGNUやLINUXなどが登場し、フリーソフトやオープンソースソフトウェアが登場した。
一方で、コモンズを囲い込み営利企業が独占する状況も続いていた。
これらのコモンズの再開放を求めてアラブの春を代表とするソーシャルメディアでつながり行動を起こしている。
今後、資本主義体制か協働型体制のどちらが発展していくかは社会インフラにかかっている。
現在のコミュニケーションネットワークはGoogleやFacebookに牛耳られそうになっている。
なぜならユーザーの情報が独占され、囲い込まれてしまうためである。
コミュニケーション媒体の商業的な囲い込みという問題は今後議論されていくだろう。
エネルギーコモンズについても、同様の問題を抱えている。しかしアメリカの1930年代の電力事業にヒントがある。
田園地帯に電力を供給しようと電線の敷設を農村の協同組合で実施し安価にアメリカ全土に拡げた。(結果的にそうなったというのはあるが)今でもこの協同組合による電力供給は続いており、原価で電力を提供している。
次にロジスティクスコモンズに関して、従来の垂直統合型の運送会社だと、社内の最適化は可能だが、グローバルな視点で見ると、積載率は6割というムダな状態であった。
これが倉庫を共有したり、複数のドライバーで積荷を届けるような分散水平型のやり方が出始めている。
■第四部 社会関係資本と共有型経済
カーシェアリングサービスの登場で、自動車が減り、二酸化炭素の排出量も減った。
シェアリングエコノミーは市場機会ではなく、経済パラダイムの変換点か?
ナップスターが登場し、p2pで音楽をシェアリングし音楽業界を一辺させた。
エアビーアンドビーのように個人宅をシェアしたり、庭を農地にシェアするコモンズも生まれてきた。更には、個人情報の最機密である疾病情報のシェアで、希少疾病の患者主導の研究などが始まった。
3Dプリンタで臓器も作成できるようになってきている。しかも限界費用がほぼゼロで。
広告業界においては、人々の受け身の態勢から自ら情報を取得することによって危機的状況になる可能性がある。
2008年のリーマンショックによって、貨幣に対する信用が低くなった。
各地で地域通貨と呼ばれる物が増えてきた、地元で資金を循環させるためのものだ。
分散水平型のインターネットの破壊力も金融の領域には及ばないというのは視野が狭い。
■第五部 潤沢さの経済
潤沢というのは主観がはいる定義である。
2050年には人口が今より35%増加し(25億人)2030年の時点で、今の水準の資源消費は地球2個分が必要。
幸福度はあらゆる研究で、横軸を貧困度に取るとベルカーブを描いて上下する。裕福になっても幸福度は落ちる。物質に所有されるという状態になる。
ミレニアル世代のほうがミラーニューロン(共感ニューロン)が発達している?
お金では幸せは買えない、ベーシックインカムは貧困層をなくすという意味でいい施策なのかも?
富裕層のエコロジカルフットプリントを減らしても、貧困層の出生率は下がらず、資源が不足する。
貧困層の子供はいわば労働の保険だ。
貧困層の出生率を下げるだめには、電気の安定供給が不可欠だというデータがある。
そうすると出生率2.1以内に収まり、世界の総人口は50億人にまで減少する。
これを実現するための不確定要素として、温室効果ガスによる温暖化である。
2100年には4.5℃以上上昇する可能性がある。
現在でもあらゆるところで異常気象が観測されている。
世界中で旱魃が発生しており、農作物の収穫量が減少している。このため、摂取カロリーも減少しており、栄誉不良の子供が増えると予想されている。
異常気象を乗り越えるためにも再生可能エネルギーに移行すべき。
潤沢さの経済への移行に向けた取り組みの障害になり得る不確定要素の2つ目は、サイバーテロだ。
サイバーテロにより、アメリカの大規模な変圧器が破壊されたら、復旧するまでに甚大な被害が発生するだろう。
日本の状況は化石燃料にいまだ頼っており、ドイツに比べて非常に遅れている。再生可能エネルギーの資源はドイツの9倍あるにも関わらず、生み出しているエネルギーは1/9である
日本は大きな岐路に立たされている。旧来の持続不可能な古いコミュニケーションテクノロジーに固執すれば二流の経済になり下がる。