ジェレミー・リフキンのレビュー一覧
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ネタバレネット等の台頭により、単位増加に伴う限界費用がゼロに近づき、あらゆるものの価値観が変わろうとしていることを幅広く深く紹介した本。3年前ではありながら名著。
<メモ>
・スマートシティ文脈のIoT。構造的健全性を評価し、修理を判断。自動車や歩行者の最適化を図る。駐車スペースを知らせる。交通情報。保険料率の適正設定。照明の最適調整。ごみ収集ルート最適化。
・IoTは地球の生態系管理の向上のため。急速に自然環境に適用されつつある。
・セキュリテイシステムの高度化。
・第三次産業革命では、IoTにより、生物圏の複雑な構成の中へ人類が自らを再統合し、地球上の生態系を危うくすることなく、劇的に生産性をあげるのを助ける。
・インフラには三つの要素が必要。それぞれが残りの二つと相互作用し、システム全体を稼働させる。コミュニケーション媒体、動力源、輸送の仕組み。コミュニケーションがなければ、経済活動を管理できない。エネルギーがなければ情報を生み出すことも、輸送手段に働力提供もできない。輸送とロジスティックスがないとバリューチェーンに沿って経済活動を進めることはできない。
・コモンズは市場も政府も提供しない様々な財とサービスをもたらしてくれる。コモンズは資本主義市場と代議政体のどちらよりも長い歴史を持つ、世界で最も古い制度化された自主管理活動の場。
・利益率の激減に直面している巨大な資本主義企業は限界費用がゼロに向かう激しい勢いに対して、そう長くは持ちこたえられないだろう。協働型コモンズ、経済が台頭する。 -
Posted by ブクログ
なんとなく気になっていた「限界費用ゼロ社会」、詳しく読んで納得。今後の社会の変化の基礎となる、前提条件を学んだ気がする。限界費用ゼロということは希少性を生み出すことができなくなるわけで、購入=所有では利益が出せなくなる。シェアリングエコノミーの勃興はこれがベースになっていると考えると腹落ちする。著者は、エネルギーさえコストゼロに近づくと予想していてその先端がドイツであると評価。日本は建設コスト・維持コスト・管理コストが高い原発にこだわっていて両者の差は広がるだろうと予言している。一方、西洋では当たり前の「共有地の悲劇」が起こらない数少ない地域が日本であるとして期待もしている。
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Posted by ブクログ
ネタバレシェアリングエコノミーの話をこえた未来予測に非常に感銘を受けた。
これまでの第1次、2次産業革命の社会の変容と合わせての現在起こりつつある第3次産業(社会)革命ととらえるアプローチが斬新かつ面白かった。
これらの革命は決して、産業にとどらず社会自体をかえていく、第3次革命がたどり着くところが、1次革命以前のコモンズ(共有地)と言う。ただし、規模はインターネットを基盤とする世界規模の。
そこには、資本主義の次に来る、協働社会。語られている事象をとらえれば、確かにこのまま資本主義が続くというより協働社会の実現を感じずにはいられない。
その原動力は、物欲より共感を重視するミレニアル世代。
ミレニアル世代は、周りに手に届くところにすでにモノやサービスがあふれそれを所有することに価値を見いだせないというのも納得でした。(決して、欲望がないのではなく、欲望の価値観が違う。)
最後の特別章「岐路にたつ日本」も非常に的を得た提言でした。ドイツに比べやはり危機感の足りない日本。日本がたぶん世界でもっとも技術的には、限界費用ゼロ社会の実現がしやすく、かつ必要性があるにかかわらず、相変わらずの垂直統合的資本主義に縛られている、この本が発行されたのが1年前なので、少しは進展しているように感じますが、たぶんさらなる加速が必要ですね。それが日本の将来の姿であればいいと説に願います。それが来年1年でさらに顕著になればいいですね。そして自分がこの時代の変化にどう適用していけるかを考えていかなければならないと感じます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ難しいテーマは丸々1冊だと読み切れないけど、インタビュー形式で読みやすい。
人口動態が変わっていわゆる白人中心・優位な時代が終わりつつあり、多極化やトランプ政権など国際政治の状況も様変わりで、価値観や政治が不安定化している、という現状分析が多かったかと。世界がどこにどう向かうのか、帯の「「常識」の時代は終わった。「力が正義」の時代が始まる」は暗澹とするけど、ある程度ニューノーマルとして現実を認識する必要はあるのだろうな。
興味深かったのは、ジョセフ・ヘンリック(人類学者)のパート。
・WEIRD(西洋の、教育水準の高い、工業化された、裕福な、民主主義の)な特性(個人主義、他人への信頼、傾向性主義、分析的思考)は世界的には少数派。
・日本人や韓国人は欧米化著しいかと思いきや、相手との関係性によって態度を変える。
・宗教の中でも西方教会がいとこ婚を禁じたことで、氏族社会が解体。親族ベース制度から一夫一婦制の核家族→人が移動しやすくなったり、血縁以外の共同体が生まれたりして、ヨーロッパの発展・産業革命の基礎となった。
・「子ども時代に引っ越しを繰り返した若者は、友人と初対面の相手をあまり分け隔てしなくなるという」←個人的に思い当たる。
量子コンピュータ(ミチオ・カク)の話は異色、そして難しい…
水が基礎インフラ(ジェレミー・リフキン)、これ最近よく聞くな。 -
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現代は効率を重視し過ぎており、ギリギリの状態で何事も回っている。トヨタ生産方式やリーン生産方式により、在庫を持たずに資本をギリギリまで投入することで経済的優位性を示している。その分、レジリエンス(弾力性)を低下させており、突発的な事象に対して脆弱性が露見するリスクをはらんでいる。そんな状況から脱却するために、筆者は4つの点で提案をしている。
①インフラ自由化によるエネルギー分配システム
②適応能力の強化による問題解決
③共感能力の強化による意識改革
④若い世代によるデジタル活用
正直、内容を深く理解・共感することができず、メッセージ性を受け取ることができなかった。
弾力性を得たいなと思いつつ、もう少し勉強をしなくてはと思う。 -
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ネタバレIoTと3Dプリンターと再生可能エネルギーがシェアエコノミーしいては第3次産業革命を起こすということを書いた本(第4次産業革命とも言われているが、正確には第3次らしい)。内容もよく練れておりそれなりに納得感もあるが、最終的に限界費用が限りなくゼロに近くなる社会が訪れるということが俄かには信じがたい。マイケルサンデル張りのpublic societyが最終的な社会形態ということだが、人間は本当に自らの欲望(利己心)を克服して利他的に行動するようになるのだろうか?結局のところ、自分が最も得をするようい行動するという人間の本来の性向を考えると、なかなか実現しにくい社会だと思う。生産性が低すぎて協力しなくては生きていけなかった中世ならいざ知らず。ただし、このまま欲望のままに資本主義を発展させていくと最終的に社会の成長を地球が賄い切れなくなるというのはあるのだろう。まあ、ローマクラブが何十年か前にも同じことを言っていたが。。。
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Posted by ブクログ
2012年頃に書かれた本。
「インターネット広告は、従来の広告より単価が安く、ユーザーはレビューを重視して広告は信用しないので生き残れないだろう」という当時の筆者の予想は今読むと外れています。
この本は、ネクストソサエティのような予言の本ではないけれど、一つ一つの事実を知るにはまとまっていました。
・1995年から2002年にかけて、全体の生産量は3割以上増えたが、製造業の雇用は2200万人分も消失した。
・GDPの上昇と雇用は相関しなくなっている
・トレーラートラックのグローバルな輸送の積載率は1割にも満たない。輸送は効率化の余地が大きい。
・ロジスティクスは分散型インターネットのアーキテクチャを用いて改善すべき。最初から最後まで一つのトラックで運ぶのではなく、輸送拠点を途中にいくつも設けることで輸送を効率化できる。
・生産・ロジスティクス等エネルギー効率の改善、持続可能エネルギーの普及、シェアサービスの普及、で限界費用はゼロに近づき、希少性をもとにした資本主義の次の時代、潤沢さが前提となる時代が訪れるだろう(しかし、食糧問題は未解決)
・20世紀に入って、ヨーロッパやアメリカをはじめとする国々で女性を家事から解放したのは電力だった。地球上の人口を安定させるには、電気へのアクセスが鍵となることが分かり始めている。最貧国において、大家族というのは実質的に保険のようなもので、たとえ子どもの中に若くして命を落とすものがいても、その仕事を引き受けられるほかの担い手を確保できることを意味する。
・ミレニアル世代が家や車を所有したがらず、出世欲も少なく、物質的豊かさよりも人と人との関わりをより重視するのは、世界金融危機の影響が大きい。 -
Posted by ブクログ
「限界費用」つまり、プラス1単位の生産コストがゼロになったとき、人々は「所有」の概念から解き放たれることになる。そこに出現するのはユートピアか、ディストピアか。
再生可能エネルギーで皆が自活するようになり、3Dプリンターでなんでも手元で作り出せるようになり、すべてがネットワークでつながることで、所有からアクセスへの大転換が起こるとする。それは、資本主義社会の終焉でもある。ロボットが労働を駆逐し、生活に必要なものがなんでもピア・トゥ・ピアで融通されると、労働者は資本家から報酬を得る代わりに、協同的に働き、協同的に消費するようになると説く。
現在、起こりつつある技術の変化を革命的に読み替えるとこうなるというか、行き着く先の究極を予想していくところにおもしろみはある。しかし、突き詰めて考えられてはいるが、論理に飛躍があることは明白であり、読む人によっては1冊丸ごと夢物語的な感想を持つかもしれない。