野々宮ちさのレビュー一覧

  • 神戸パルティータ 華族探偵と書生助手 電子書籍特典ショートストーリー付き

    Posted by ブクログ

    不要なものが許容されなくなってゆく社会の中で、文学をどう守り、文化人はどう生き抜くのか。国際文学大会の名のもとに絡まる各国の思惑。これまで馴染みのなかった”白系露西亜人”の望郷の念が胸に沁みた。

    0
    2018年01月17日
  • 夜陰の花 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    推理の結末には納得がいかないところもあるんだけど、それよりも全てが繋がっていく展開に引き込まれてしまう。「意味のあるもの、必要なものしか許容されない社会など、人間社会ではありません」無駄な存在を全うしようとする先生が格好いい。

    0
    2018年01月17日
  • 帰らじの宴 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    シリーズ第2巻、面白すぎて睡眠時間を削って読んでしまった。治安維持法のもと高校の同級生たちが赤化学生として逮捕され、京大教授が極右団体によって休職へ追い込まれる。戦前の日本で生きること自体が挑戦であり、闘い。オダサクをイメージした新キャラも最高。すごい意欲作。

    0
    2018年01月17日
  • 神戸パルティータ 華族探偵と書生助手 電子書籍特典ショートストーリー付き

    Posted by ブクログ

    異国情緒たっぷりの神戸の街を、我らが庄野隼人くんと小須賀先生が、足で、車で駆け巡る。二転三転する事件の様相。解いた謎の後ろにまた現れる謎。特に後半は息もつかせぬ展開で、一気読み間違いなし。
    物語もさることながら、このシリーズは登場人物もひとりひとり愛おしいです。
    中村翁の愛孫・薫子嬢の明るくて可愛らしいきらきらとした輝きや、斎藤の存在の清涼さはほっとひと息つく癒し。藤井大尉のどこまで裏があるのかわからないしたたかさ、そして小須賀との火花の散らしように胸が躍ります。
    そして今回のゲスト、露西亜を追われたヴァイオリニスト・クラーギン氏とマカロフ氏に、マダム・ワン!マダム・ワンには、またぜひ今後も登

    0
    2016年11月05日
  • 黄昏のまぼろし 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「事件の謎が鮮やかに解かれた後、このピュアな探偵と助手はあなたの心にずっと留まるだろう」という有栖川有栖先生の帯の通り。

    当初はささやかだったのに読み進むにつれ深まる、「子爵家の使用人の失踪」という謎。
    その謎の調査に全身全霊を注ぎこむ、「直情径行型」「熱中気質」の書生である「僕」に引きずられてぐいぐい読み進めるうちに、私たち読み手も彼と一緒に一喜一憂し、そして一緒に辿り着いた調査の終焉に途方に暮れる――
    混迷し、破綻したこの事態を収束に導いてくれるのはただ一人。伯爵令息であり作家である、「探偵」(という看板は上げていないけれど)のみ。
    そして、「探偵」は語られない人の心を鮮やかに読み解く。

    0
    2015年08月08日
  • 黄昏のまぼろし 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    治安維持法下の京都で、左右どちらの思想にも与することなく、それでいて人の選ぶ過酷な道を時に尊重し、無用なものとして時代を駆け抜けていく姿に圧倒される。昭和初期の背景についてもっと知りたいと思わせてくれた作品シリーズの第1巻。

    0
    2018年01月17日
  • 華族探偵と書生助手 全4冊合本版

    購入済み

    なんとなく長編小説を探していて購入
    時代が華族や書生という言葉から明治とかそのあたり?
    華族様に振り回されながらもお手伝い(お世話)して事件解決していく話。
    平民とずれてる感覚の違いからちょっとコミカルな感じもして読みやすかった。


    0
    2020年05月10日
  • 神戸パルティータ 華族探偵と書生助手 電子書籍特典ショートストーリー付き

    Posted by ブクログ

    時代背景がどうも自分に馴染まないのがなぁ。
    メインキャラの二人が大いに活躍(目立つ)するのは良いのだけど、事件の中心人物達の印象が薄いのが残念。

    今回は、小須賀の感情が様々見え隠れしたり、庄野との掛け合いにクスリとさせられたり、己の過去が少し垣間見れたり、人間らしさが出ている所が今までになく読み応えはあり。
    薫子嬢は苦手…無理(苦笑)

    ちょっと、ドキッとさせられる台詞があって自分に問いかけられているのかと思ったくらいだ。
    情況が酷似していて。

    次回は、もっと痛快な感じでお願いしたいな。
    重たいのはそう何度もいらない。

    0
    2017年01月27日
  • 夜陰の花 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    シリーズ最終回(?)となるのか否か。

    最後まで毒舌でありつつも助ける小須賀、振り回される庄野…でも、やっぱり相思相愛だろ!なんて思わせる結末。
    冷静沈着で一本筋の通った小須賀好きだった。まだまだ純真無垢で大人の世界で揉まれながらも必死に何かをなそうとする庄野微笑ましかった。ただ、やきもきさせられたけど。
    もっといろんなことを経て行く2人を見ていたいから、いつか続編が出ると良いなぁと思う。

    内容はミステリーと言えばミステリーだが、少女系ライトノベルとして読むなら、もっとファンタジーっぽい方が好み。
    一般小説の括りの方でも良かったんじゃないかな(個人的な意見として)。

    0
    2016年02月15日
  • 帰らじの宴 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    前巻の小須賀に翻弄される庄野…は、引き継がれつつ、小須賀の人間味が垣間見えた話だった。
    親友として登場した竜堂が、思いの外好きである。
    陰と陽な関係ではありつつも、お互いにとって善き理解者であることがなんとも見ていて好ましい。

    怪事件というか、ミステリーの部分は不幸が重なりあっての結果、起きてしまった不運な事件と言えるのではないかな。
    今巻は、ミステリーを除いても時代背景を捉えていた方がより深く理解して読めるだろう。

    小須賀&庄野の小気味良いドタバタ劇をと考えているならば、哀愁漂う人々の想いを感じる一冊になっている。

    0
    2015年11月11日
  • 黄昏のまぼろし 華族探偵と書生助手

    Posted by ブクログ

    ミステリーもの、探偵もの、愛憎もの。
    どの言葉も当てはまるようで当てはまらない、ライトノベルに括るには勿体無い内容だった。

    始めは、マイペースなお坊っちゃまに振り回される学生とのコンビ…なんて軽く見ていたけど(笑)、何処か『朱雀十五シリーズ』を彷彿とさせる感覚を味わった感じ。
    舞台が京都であるが故、会話に京言葉を使っている為、馴染みのない自分にとっては些か読みづらさはあった。
    勿論、全くの別物ではあるが、眉目秀麗で時にあっけらかんとしているかと思えば、ひと度事件が起これば重要キーワードを繋ぎ合わせて解決。

    最終的な着地点はやはり探偵ものになるのか。

    次回作も決定しているし、来月が楽しみで

    0
    2015年09月16日