畑谷史代のレビュー一覧

  • シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり

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    石原吉郎という人を知りたかった。彼の詩、エッセイに感銘を受けた。この本は、「シベリア抑留」ではなく、「石原吉郎という人」にフォーカスを当てているように思う。その点では私にとってすごく良かった。逆に言えばシベリア抑留を知りたい人は少し物足りないだろう。石原吉郎の作品を何作か読んでから読むことをお勧めする。

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    2014年11月12日
  • 差別とハンセン病

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     信濃毎日新聞の記事を書籍化したもの。ハンセン病患者だけではなく、彼らを取り巻く様々な人々のあり方を問うている。
     ハンセン病療養所の職員にもスポットライトを当てて、彼らの苦悩もきちんと描いているところが特徴的だった。他のハンセン病関連の本にはなかった。
     ハンセン病問題を単なる悲劇として終わらせまいとする著者の意気込みが伝わってきた。こういう新聞記者は貴重だよなあ。

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    2011年12月11日
  • シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり

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    [ 内容 ]
    強制収容所を生き延びた詩人・石原吉郎は、戦争を生み出す人間の内なる暴力性と権力性を死の間際まで問い続けた。
    彼はシベリアでいったい何を見たのか?
    石原を軸に抑留者たちの戦後を丹念に追った著者が、シベリア抑留の実態と体験が彼らに与えたものを描き出す。
    人間の本性、生きる意味について考えさせられる一冊。

    [ 目次 ]
    プロローグ
    第1章 封印された過去
    第2章 ラーゲリの記憶
    第3章 戦後社会との断層
    第4章 詩人へと連なる水脈
    エピローグ
    付録 三編の詩・石原吉郎

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストー

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    2011年03月24日
  • 差別とハンセン病

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    「ハンセン病が『日常生活ではほとんどうつらない』ことを確認して、どこかでほっとしている自分もいた」。

    序章において、信濃毎日新聞の記者が、自らの心情を飾らず赤裸々に語っているところに好感を持てた。記者とはいえ、どこにでもいそうな1人の人間なのだなと共感できた。
    ハンセン病に対する無理解を痛感。
    (2012.1.9)

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    2012年01月09日
  • シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり

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    こういうテーマの本がジュニア新書で出るとは予想もしませんでした。

    ええっと、岩波ジュニア新書は中学生・高校生むきに書かれた本ですが、読みやすく平易に書かれているだけで、内容的・質的にはレベルダウンしていません。

    私も数十冊持っていますけれど、未知の分野で教わることの多かったものが随分あります。

    ラーゲリ(強制収容所)とは何か?
    地獄の方がまだましと言われるラーゲリから生き帰った詩人・石原吉郎が、生涯にわたって問い続けた、戦争を起こす人間の内部にある暴力的なものと権力をめぐる問題。
    人間の本質的なもの、生とは何かを探りつづけた彼が、シベリア体験から行きついた「死者を掘り起こす」ということが

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    2011年08月03日
  • シベリア抑留とは何だったのか 詩人・石原吉郎のみちのり

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    本当の強烈な体験に対しては、人の口は重くなる。
    みなくても良い人間の本質の一部。
    四季の作品もそうだし、語り継がなければ行けないことはある。

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    2009年10月07日
  • 差別とハンセン病

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    差別って何なんだろう…と考えさせらた。イメージって恐いなと思う。自分が差別しないかって言ったら嘘になるしな。差別とか偏見とか、誰かによって作り出されているような気もする。

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    2009年10月04日