伊豫谷登士翁のレビュー一覧

  • グローバリゼーションとは何か

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    ネタバレ

    3章の地図を土台にしたグローバル論はとても面白かった。グローバル化の実践される舞台は、政策などといった具体的な場を通じて、であって決して空中の抽象的な場で為されているわけではない。

    他にも5章において、生命の再生産過程に市場が侵入してきているため資本がナショナルな制約を受けることがなくなった。確かにこの「生命」という分野にまで完全に市場が入ってきたことによって、功罪はあるだろう。けど、何が問題かというとこの人が指摘しているように「グローバル化時代の新しい貧困の形は排除」である、ということ。
    そしてその排除、アクセスできないことの原因は個人に帰する。

    生命の再生産過程によって利益を得る人もい

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    2014年02月16日
  • グローバリゼーションとは何か

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    非常に刺激的な本で驚倒した。

    国家よりも強力な力を持つに至るであろうグローバリゼーションの流れが、弱肉強食の世界を招く。格差は拡大し底辺の人々は貧困に喘ぐ他なくなる。

    人間が人間社会の維持を図るためにも考え対策を打つ必要がある。

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    2012年01月06日
  • グローバリゼーションとは何か

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    政治学、経済学、社会学・・・すべての社会科学を学ぶ人が一度は触れるグローバリゼーション。その導入本としてはベスト。

    グローバリゼーションは単に、ヒト・モノ・カネの国境を超える移動ではない。もしそうだとしたら、20世紀初頭の帝国時代の英国の植民地化政策のよほど「グローバリゼーション」だと言える。

    現代のグローバリゼーションとは、多国籍企業とそこで働く人々の目的を最大化するイデオロギー的なものである。彼らに取って自分達の行動を抑制しようとする規制は妨げ以外のなにものでもない。あらゆる手段で、規制や自分達にとって不利な政策を排除する。その力は、最大の力を持っていた国家権力よりも強大だ。

    その帰

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    2010年09月03日
  • グローバリゼーションとは何か

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    研究ということはこういうものであるかと感心させられるくらい、ひとつのの現象を多面的にかつデータを使って客観的に分析していた。著者にはこの議論を考慮して、現状に行われている国際経済・政治政策について論じてほしい。

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    2009年10月04日
  • グローバリゼーションとは何か

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    尊敬する(!)、伊豫谷先生が書かれた本。  
    え〜と、いつもゼミでお世話になってます。
    僕が国際社会学やグローバリゼーション研究といったものに関心を向けさせてくれたきっかけの本です。これを読んでこの伊豫谷ゼミに入ろうと思った、ある意味とても思い入れのある本です。

    ただ、内容的にはやはり詰め込みすぎな感は否めないです。もちろんそれだけ課題・テーマが山積しているということですが。グローバリゼーションを単なる経済学的タームに矮小化してしまったり、いわゆるアメリカナイゼーションと置き換えてしまう言説というのが昨今多く見られますが、そのように考えてる人にぜひ読んでほしい。そんな単純なもんじゃないです。

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    2009年10月04日
  • グローバリゼーションとは何か

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    [ 内容 ]
    一九七〇年代以降、近代世界は新しい世界秩序への解体と統合の時代に入った。
    国民国家に編成されてきた資本と労働と商品は、国境を越え、ジェンダーや家族の枠組みを壊し、文化と政治・経済の領域性や時空間の制約すら越境し、新たな貧富の格差の分断線を引き始めている。
    あらゆる領域を越え、社会の再編を迫るグローバル資本。
    その新たな世界経済の編成原理とは何か。

    [ 目次 ]
    はじめに(時代を切り取るキーワード 二〇世紀という時代 ほか)
    第1章 グローバリゼーションの課題は何か(用語としてのグローバリゼーション 「インターナショナル」から「グローバル」へ ほか)
    第2章 時代としてのグローバ

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    2011年05月25日
  • グローバリゼーションとは何か

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    書き方にやや冗長なところはあるけれど、新書としてはそれなりにレベルも高い。経済分野と社会・文化分野との関係性を説明しているところがよかったのだが、全体を通して抽象論に終始しており、定量的なイメージしやすい記述がないので、筆者の言う「具体的な場」とやらをイメージしながら読める人には向いていると思う。

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    2009年10月04日
  • グローバリゼーションとは何か

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    薄いがとても濃厚に内容が詰まったグローバリゼーションの入門書。たぶん、内容的にはしっかり読めば為になるんだろうが、伊豫谷さんの語り口調が少し堅いので、少し退屈な問題に思えてしまった。けど、内容の果てにあるのは、スリリングな現在のグローバリゼーションだから、我慢して読むといいかも。

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    2009年10月04日
  • グローバリゼーション ──移動から現代を読みとく

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    伊豫谷登士翁(1947~2022年)氏は、滋賀大学経済学部卒、京大大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学、東京外語大専任講師・助教授・教授、一橋大学大学院社会学研究科教授を経て、同名誉教授。専門は、経済政策、国際関係論、社会学。
    本書は、著者の20年ほど前の著作である『グローバリゼーションと移民』(2001年)と『グローバリゼーションとは何か』(2002年)以降に、様々なところで書いたものから選択し、大幅に書き改めたものである。
    私は、21世紀に入ってから世界中に広がっている、自国第一主義、移民・難民排斥、及び、その背景ともなっているネオ・リベラリズムと、それに起因する格差の拡大、更には、

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    2024年02月02日
  • グローバリゼーション ──移動から現代を読みとく

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    人の移動を切り口にした社会学。農村から都市へ、海外へと人々は移動を続けてきた。特に現代では先進国のみならず途上国においても、海外からの労働者なしでは社会経済が成り立たない。今回のコロナ禍では、その動きが強制的に停止させられ、社会経済的に大きな影響が出た。逆にこれは人々に移動というごく当たり前の行為をあらためて考えさせる契機になっている。
    研究者による論文であるために、慣れていない自分にはかなり読みにくかったため、星3つとしました。

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    2022年01月18日
  • グローバリゼーション ──移動から現代を読みとく

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    ネタバレ

    移民の多様性・多義性→定義の必要

    グローバリゼーション
    ・戦後世界体制の転換
    ・ポジティブな国際化
    ・ネガティブな外圧
    ・脱国家化デ・ナショナライズの過程
    ・再国家化リ・ナショナライズの過程
    ・経済成長に支えられた豊かさと福祉政策に、大きな亀裂と分断を持ち込んだ
    ・移民の市民権シティズンシップの問題
    ・移民問題

    ネオリベラリズムとの関係性

    ロバート・ライシュ『勝者の代償』
    安定雇用時代の終焉
    →福祉貧者から就労貧者への移行

    移動そのものについて

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    2022年01月14日
  • グローバリゼーションとは何か

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    半分くらいまで流し読みして積読ことに。でも読み返すことはきっとないな。流し読みだからってのもあるかもしらんけど、内容にイマイチ引き込まれなかった。漠然とした題材だから、どうしてもそういう筆致になってしまうものなのかもしれないけど。

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    2013年01月18日