作品一覧

  • グローバリゼーション ──移動から現代を読みとく
    3.0
    1巻935円 (税込)
    急増する移民・難民、各地で台頭する自国中心主義や排外主義、そしてますます拡大する経済格差……。ヒトやモノ、カネ、情報の国境を越えた移動を基礎に飛躍的な発展を遂げたはずの現代世界で、いったい何が起きているのか。本書では、現代をグローバリゼーションの時代と捉え、国民国家や国民経済といった近代社会の前提とされてきた枠組みを、移動という視点から再検討していく。グローバリゼーションと国家との逆説的な関係を解きほぐし、現代世界の深層に鋭く迫る。
  • グローバリゼーションとは何か
    4.4
    1巻792円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 一九七〇年代以降、近代世界は新しい世界秩序への解体と統合の時代に入った。国民国家に編成されてきた資本と労働と商品は、国境を越え、ジェンダーや家族の枠組みを壊し、文化と政治・経済の領域性や時空間の制約すら越境し、新たな貧富の格差の分断線を引き始めている。あらゆる領域を越え、社会の再編を迫るグローバル資本。その新たな世界経済の編成原理とは何か。

ユーザーレビュー

  • グローバリゼーションとは何か

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3章の地図を土台にしたグローバル論はとても面白かった。グローバル化の実践される舞台は、政策などといった具体的な場を通じて、であって決して空中の抽象的な場で為されているわけではない。

    他にも5章において、生命の再生産過程に市場が侵入してきているため資本がナショナルな制約を受けることがなくなった。確かにこの「生命」という分野にまで完全に市場が入ってきたことによって、功罪はあるだろう。けど、何が問題かというとこの人が指摘しているように「グローバル化時代の新しい貧困の形は排除」である、ということ。
    そしてその排除、アクセスできないことの原因は個人に帰する。

    生命の再生産過程によって利益を得る人もい

    0
    2014年02月16日
  • グローバリゼーションとは何か

    Posted by ブクログ

    非常に刺激的な本で驚倒した。

    国家よりも強力な力を持つに至るであろうグローバリゼーションの流れが、弱肉強食の世界を招く。格差は拡大し底辺の人々は貧困に喘ぐ他なくなる。

    人間が人間社会の維持を図るためにも考え対策を打つ必要がある。

    0
    2012年01月06日
  • グローバリゼーションとは何か

    Posted by ブクログ

    政治学、経済学、社会学・・・すべての社会科学を学ぶ人が一度は触れるグローバリゼーション。その導入本としてはベスト。

    グローバリゼーションは単に、ヒト・モノ・カネの国境を超える移動ではない。もしそうだとしたら、20世紀初頭の帝国時代の英国の植民地化政策のよほど「グローバリゼーション」だと言える。

    現代のグローバリゼーションとは、多国籍企業とそこで働く人々の目的を最大化するイデオロギー的なものである。彼らに取って自分達の行動を抑制しようとする規制は妨げ以外のなにものでもない。あらゆる手段で、規制や自分達にとって不利な政策を排除する。その力は、最大の力を持っていた国家権力よりも強大だ。

    その帰

    0
    2010年09月03日
  • グローバリゼーションとは何か

    Posted by ブクログ

    研究ということはこういうものであるかと感心させられるくらい、ひとつのの現象を多面的にかつデータを使って客観的に分析していた。著者にはこの議論を考慮して、現状に行われている国際経済・政治政策について論じてほしい。

    0
    2009年10月04日
  • グローバリゼーションとは何か

    Posted by ブクログ

    尊敬する(!)、伊豫谷先生が書かれた本。  
    え〜と、いつもゼミでお世話になってます。
    僕が国際社会学やグローバリゼーション研究といったものに関心を向けさせてくれたきっかけの本です。これを読んでこの伊豫谷ゼミに入ろうと思った、ある意味とても思い入れのある本です。

    ただ、内容的にはやはり詰め込みすぎな感は否めないです。もちろんそれだけ課題・テーマが山積しているということですが。グローバリゼーションを単なる経済学的タームに矮小化してしまったり、いわゆるアメリカナイゼーションと置き換えてしまう言説というのが昨今多く見られますが、そのように考えてる人にぜひ読んでほしい。そんな単純なもんじゃないです。

    0
    2009年10月04日

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