3章の地図を土台にしたグローバル論はとても面白かった。グローバル化の実践される舞台は、政策などといった具体的な場を通じて、であって決して空中の抽象的な場で為されているわけではない。
他にも5章において、生命の再生産過程に市場が侵入してきているため資本がナショナルな制約を受けることがなくなった。確か
...続きを読むにこの「生命」という分野にまで完全に市場が入ってきたことによって、功罪はあるだろう。けど、何が問題かというとこの人が指摘しているように「グローバル化時代の新しい貧困の形は排除」である、ということ。
そしてその排除、アクセスできないことの原因は個人に帰する。
生命の再生産過程によって利益を得る人もいる一方、そこにアクセスができない人は「生命」分野において排除がなされる。さらにこの実践は政策を通じて具体的な場であらわされる。だからこそ、対抗論はそこにヒントがある。としている。
いや、面白かった。
地図の話も面白かった。