カレル・ヴァン・ウォルフレンのレビュー一覧

  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    日本社会というシステムの中に民主主義が欠落しているという指摘は、忘れてはならない一つの視座を提示してくれている。本書で示唆されているいくつかの予見が今の世の中に顕在化しつつある点からも、稀代の名著の内の一つだと思う。

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    2025年09月16日
  • 偽りの戦後日本

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    カレル・ヴァン・ウォルフレン氏については、ヨーロッパ目線の日本通ということで彼の本を数冊読んで知っていましたが、白井聡氏についてははずかしながらこの本のことを知るまで知りませんでした(涙)。
    この二人には戦後日本についての歴史認識に共通する部分もありこの対話本になったのでしょう。
    久しぶりに質の高い歴史認識に基づく対話を楽しむことができました。
    内容は以下のとおりです。
    第1章 日本はふたたび戦争に踏み出すのか
    第2章 敗戦国の空虚な70年
    第3章 右傾化する日本人
    第4章 新自由主義が支配する世界
    第5章 終わらない「敗戦」を乗り越えるために
    でした。
    ところでお二人の会話の中で共通していた

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    2017年08月03日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    日本人よりもしっかりと日本人のことを思い書かれた内容だと思います。我々日本人が見失っている点・見落としている点がたくさんあるように思います。その原点を見つめ直すに良いのではと思います。

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    2012年04月26日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    外国人研究家から見た日本の問題点を浮き彫りにした本書。

    「ここが変だよ、日本人」と外国人に唐突に言われても「そりゃあ、何も知らない外国人だからね。」ってなもんで、まともに取り合おうとしない。けれども彼の指摘は圧倒的な裏付けによって、強い説得力を帯びた論理である。多分日本人が気づかなかったこと、気づいていながら「まあ仕方ない。」と我慢する、波風立てないようにするという、謎の美学の元闇に葬られてきたことが、一切遠慮することなく記されている。(実はこの「まあ仕方ない。」とする日本人の美学こそ、個人的にはもっとも可笑しな日本人の性質だと思ったりもする。)

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    2018年08月26日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    フォーリンアフェアーズ側からの視点。明治時代に江戸幕府が倒され、明治維新が起こってからは日本はおそらくもともとの国とは違う国なのかもしれない

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    2017年06月25日
  • 偽りの戦後日本

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    安倍政治の良くない点を徹底的に洗い出しているのが痛快だ.奴の頭の悪さは分かっていたが,ご両人もそれをたびたび指摘している.アメリカに金玉を握られていることを早く取り去る必要があると痛感した.

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    2015年12月05日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    第一の罠:TPPの背後に潜む権力の素顔
    第二の罠:EUを殺した緊縮財政という伝染病
    第三の罠:脱原子力に抵抗する非公式権力
    第四の罠:国家泣き対米従属に苦しむ沖縄
    第五の罠:権力への無関心という怠慢

    TPPを推進しているのはアメリカ国民ではない。
    「市場原理」を推し進めるアメリカの巨大企業は、物事を「市場任せ」などにはしない。
    「思想の自由市場」という愚かなメタファー
    日本人は”国(nation)"の一員であるという強い自覚に対し、”国家"に所属しているという意識は漠然としたものでしかない。
    沖縄は日本の一部か?宗主国の一部となりながら、アメリカの植民地となっている。

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    2015年06月13日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    外国人から見た日本社会の異常性を認識できる。それが客観的かどうかは置いておくとしても、この国の病巣を理解する一助にはなるだろう。日本という舵取りのいない大型船。この国を導く政治家を育てなければならない。

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    2014年01月06日
  • 独立の思考

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    本書で繰返し述べられている「主権」に関して深く考えたこともなかった。
    「ナショナリズム」と「愛国」の違いに関しても同様。
    上記以外にも教えられる事や気付かされる事が多かった。

    気になる点に関しては、中国への認識であろうか。
    少数民族への非人道的な扱いや、
    戸籍を持たない人が相当数存在すること。
    尖閣以外にも領土紛争を抱えていて、
    強引な外交姿勢で圧力をかけていること。
    有史以来、選挙の実績がない国であること。
    共産党への不満を和らげるために反日暴動を利用するなど
    ロクでもないヤクザ国家であり性善説が通用しない相手として認識しているので、本書での指摘はナイーブ過ぎるのではないかというのが正直な

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    2013年10月07日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    国民が疑問に及ばないくらいに罠にはまってます。ヨーロッパのほうが危ないというのは知らなかったので勉強になりました。TTPについては汗顔の至り。

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    2013年06月22日
  • 独立の思考

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    カレル・ヴァン・ウォルフレンさんや孫崎享さんの著作には出来るだけ目を通すように心掛けてきたので、本書も出版とほぼ同時に購入。一気に読み切りました。

    対談の書き起こしの形式なので、難解な表現が避けられているようです。その分一つ一つの論証は弱いのですが、日本の現状をこれほどわかりやすくまとめた本は少ない。

    この本を読むとテレビのコメンテーターや新聞の編集・論説委員の頭の中がいかに対米従属に毒されているかが良くわかります。

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    2013年06月13日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    第1の罠:TPP
    第2の罠:財政緊縮
    第3の罠:非公式権力
    第4の罠:国家なき対米隷属
    第5の罠:無関心

    総じて書かれてるのは、日本政治の幼稚さ。
    経済は独立してでなく、権力も絡んでくるので政治とは切り離せない…んで日本は戦後経済だけで、政治に関してはアメリカ任せのまま来てて、今大変なはずだけどそのことにも気づいてない。
    1年前に書かれたものだけど、今読むと面白いかも。(読みにくいところは多々ありますが)
    ちなみに著者はオランダ人。

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    2013年06月08日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    改訂に伴い具体例が現在の日本の状況に合わせて書かれているが、本質的な根幹部分はほとんど変化していない、日本がほとんど変化していないからだ。オリジナルと比べると翻訳の関係か他の要因かわからないが、オリジナルの方が議論にキレがあるように感じられた。

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    2013年01月09日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    今、日本が陥っている状態や欧米の陥っている状況について解説されている本。

    日本と欧米の状況は微妙に違いがあり、
    まだ日本は欧米ほどの危機的な状況には陥っていないからこそ
    欧米の状況を見つめ、
    それを生かして軌道修正すべきだと論じられている。

    最近の日本の状況と政府の対応に疑問を感じている人は読むといいかも。

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    2013年01月03日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    1994年に良書「人間を幸福にしない日本とおいシステム」を書いて注目をあびた著者が、現代の日本の状況に対して再び警鐘を鳴らした。
    現在、日本は、アメリカやEU諸国よりもましな状況にあるという前提で日本の現状を好意的に捉えている。しかし次に記す5つの罠にはまり込むとアメリカの思うつぼになり、EU諸国と同様な失敗をおかす恐れがあると考えている。①TPP;これは経済だけの問題でなくアメリカの政治的な押し付け。これを推進するとアメリカ企業の搾取にあう。②財政緊縮;EU諸国でみられる国の負債に目をむける緊縮策は本来金融機関の失敗が問題だったのを国の問題に摩り替えている。③原子力政策推進;日本は太陽光エネ

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    2012年10月28日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    書きおろしと言っても翻訳された日本語なので、ちょっと読むのにつまる感じがあります。

    内容は至極当然の課題で、現状と照らし合せると、日本政府は5つの罠全てに自ら喜んで国民を陥れようとしています。

    確かにこの国は「国家」ではありません。

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    2012年09月27日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    真の「国難」に目を覚ませ!と日本贔屓のウォルフレン氏が指摘する最新本。

    冷戦後もあいも変わらず世界戦略構図を変えない、ペンタゴン主導のアメリカ。

    それに翻弄される日本、ヨーロッパ社会。

    そして、ますます先鋭化するユダヤ系大資本。

    アメリカ国家をもコントロールしてしまっている巨大資本。

    基本的には、以上のような構図が5つの罠を生んでいるとしているようだ。

    ヨーロッパ社会よりは傷が浅さい日本。

    はてさて、日本国民はこのサジェッションを受け入れられるのか。

    「国家なき国」日本の正念場である。

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    2012年09月05日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    ■経済

    1.もし初めから海外メーカーと価格競争を強いられていたら、日本の重工業も化学工業も今日のような発展を遂げることは決してなかったらだろう。世界に冠たる日本の自動車産業も、20世紀半ば以降の高率関税という壁で守らなければ、産業として成立することすらなかっただろう。

    2.政権の座から転落する前の自民党と同様、日本の官僚もほとんど過去に生きている。官僚たちがそのような生き方をするのは、事態をかき乱すようなことをすれば、昇進できないからである。

    3.日本にとっての罠とは、執拗に続く有害な慣例に対処しようとしないということだ。それは本来、習慣を基盤として生じ、さらに思考によって培われ正当化さ

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    2012年07月22日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    TPP、財政緊縮、原子力発電、沖縄、権力への無関心・・・

    どうも諸悪の根源は世界経済の金融化。製品やサービスなど社会にとって価値あるものを実際に生産するという面倒な中間プロセスを経ることなく、金から金を生み出す手法が世の中にはびこってしまった事にあるようだ。これによって生み出された資産とは、金融機関の帳簿上に記されただけのでっちあげにすぎないいんだけれども、翻弄される世界経済の愚。日本は、まだましな状態にあるという。

    いやぁ、この本を読んで、ますます投資というか、資産運用に対する熱が醒めました。

    (2012/5/29)

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    2012年06月16日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    TPPの問題が書かれていたので、第三者から見たこの問題に関する意見を知りたく購入しました。
    このTPP論議でいつも感じる事は、反対派の意見には多くの数値と理論が展開されているのに、賛成派は『安くなるのは消費者に良いことだ』と言った風な大雑把な表現が目立っている点でした。
    基本的に自由貿易は賛成派ですが、気になる点であった規制や制度の共通化と言った事に関する隠された部分の答えが書かれているのではと思います。
    財政に関しては緊縮か出動の意見は分かれると思いますが、現状の欧米日を鋭く見抜いていると思われる点や、これから先の日本に対する提言は大変考えさせられました。

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    2012年05月19日