カレル・ヴァン・ウォルフレンのレビュー一覧

  • 日本を追い込む5つの罠

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    いろいろと気付きを与えてくれた1冊。
    ・リーマンショックの根源は、金から金を生み出す狂気的金融マーケット。さらにそれを促進した新自由主義的思想。
    ・金融マーケットの肥大化により生み出された貧富の差
    ・財政緊縮は解決策ではないという示唆
    ・沖縄は日本国ではないという感情
    ・軍産複合体の現状
    それに対して日本はどうしていくべきかと。(横山)

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    2012年05月18日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    ウォルフレン氏の本はいつも日本に対する愛情が感じられる。これもそう。無関心が最大の敵、権力の腐敗を許すまいと立ち上がれたはずの人が、無関心や無気力、あるいは怠慢を理由にそれをしないことが問題であると。最後の、政治家に日本を導くチャンスを与えろ、とはその通りですね。アメリカの言いなりでマスコミは政治家を貶め、それを疑問に思わず国民は信じてしまう。危険です。

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    2012年03月22日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    日本社会の本質をついたとされるベストセラーの加筆された一冊。とはいえ、かなり前の著書のため、現時点での評価はなかなか難しいものです。
    民主党への政権交代、東日本大震災、冷戦後の世界情勢といったものを踏まえた内容になっていますので、現在とは異なっている点と、根底に流れているものと見極めることが必要な気がします。
    日本は、戦後復興の中で進められ、結果構築された体制からなかなか脱却できておらず、そのため、官僚の独裁、中枢における説明責任の欠如、社会の政治化が進み、改善されていない現状を指摘します。そしてこれを打破するためには、政治化の存在の重要性とそれを選ぶ国民がいかに関心を持つようにするかを提言しています。
    この提言の部分はもう少し具体的なものを聞いてみたかった気がしますので、物足りなさがあります。説明責任や政治家がどうすべきかといった部分は理想としては理解できるものの、ではどこから手をつけるべきだと著者が考えているのかは、もしかすると他の著書を参考にする必要があるかもしれません。
    また、以下の3点は、何となく気になった部分です。

    ・自滅に進む機構の原因は、無関心と無能さ
    ・アメリカに依存し続けることの危険性
    ・日本の政治家がもっと関心をもつべきなのは、原子力エネルギーに代わる動力源として、太陽光エネルギーの技術の開発を進めること

    ▼日本国民が完全な市民としてふるまえないのは、市民に必要な知識が与えられていないからだ。官僚や経済機構の役人たちが日本を実際にどのように管理しているかは、たてまえの陰に隠されているのでわからない。日本の市民たちの明日、そして遠い将来に影響をおよぼすようなきわめて重要な事柄が、おおやけに議論されることはない。
    ▼成熟した大人の日本人は、たとえひどいあつかいを受けようがそれに甘んじて、静かに耐えながら、他者をもそのようにふるまえるかどうかで評価するのである。「しかたがない」とあきらめることを大人になった証拠と見なすのは、この国の長い伝統なのである。
    ▼権力者たちは現実を正確に伝えれば、現状に変化が生じるのではないかと恐れている。特に官僚は自分たちの機構が強化されるのでないかぎり、どんな変化が生じるのではないかと恐れている。彼らがいまの地位にとどまるためには、国内状況の安定がなによりも重要だ。国や地域を問わず、官僚が現状維持に最大の努力をするのはそのためだ。かなり官僚化の進んだ日本では、現状維持を望む傾向はことのほか強い。それにはどうしても現実を偽って伝え続けなければならない。おもて向きは民主主義国である日本が、なぜいまだに官僚たちにがっちりと牛耳られているのかは、日本の市民がつねにみずからに問いかけるべき一番重要な問題のひとつである。
    ▼日本の問題とは、皮肉にも、戦後、日本がなし遂げたふたつの偉業が原因となって生じている。戦後の日本を築き上げた人々は、その規模の壮大さと影響力の深さにおいて、以前の海外の権力者たちには決して真似できないほどの成果を上げた。
    ①工業製品を生産するための体制の構築。機構同士がいく重にも結びついた、これまで世界のどこにも存在しなかったほどの効率を誇る体制。
    ②産業規模の拡大をつねに最優先課題とし、それに反対できないような社会の構築
    ▼社会のほぼ全体が政治システムに組み込まれている、ということだ。そして日本はまさにそうなっているのである。我々はこれを社会の「政治化」と呼ぶことにしよう。
    ▼企業が個人の家庭生活の質や人格形成にこれほど大きな影響を与えた国は、日本をおいてほかにない。
    ▼重要な点は、民主国であれば大抵はそなわっているはずの、物事を変化させるようなメカニズムが日本には欠如していることだろう。というよりそうしたメカニズムが未発達だと言うべきなのだろう。変化のメカニズムとともに、もうひとつ民主国には欠くことのできなものがある。それが説明責任である。日本の政治システムの大きな問題は、だれも日本でなにが起きているかについて「説明責任」を負う者がいないことである。

    ▼ヨーロッパなどの他諸国であれば、本来、政治的な影響力の強い中産階級が占めるはずの重要な位置を、日本では企業が占めているのだ。
    ▼第二次世界大戦後、日本では政治的に重要な中産階級が存在しない代わりに、それを成文法や不文律といった規定によっておぎなおうとする政治文化が発展した。そのために、ますます官僚に対して政治支配がおよばなくなっていった。
    ▼日本になにが必要かははっきりしている。それは文民と政治によって軍を管理する、ということだ。実に多くの理由から、政治的な説明責任の中枢が必要だ、ということだ。
    ▼日本にとってなによりも必要な、政治的な説明責任の中枢を築けるのは政治家だけである。なぜなら読者が選ぶのは彼ら以外にはいないからだ。だからこそ読者は、政治家たちがどのような立場にあり、どのような役割をになっているか、真剣かどうか、彼らが日本のシステムという根本的な現実を認識しているかどうか、そして国民に対して責任感があるかどうか、といった事柄に、なによりも関心をもつべきなのである。


    <目次>
    第1部 よき人生をはばむもの
     第1章 偽りの現実と社会の檻
     第2章 巨大な生産機構
     第3章 停滞する社会の犠牲者たち
     第4章 民主主義にひそむ官僚独裁主義
    第2部 日本に運命づけられた使命
     第1章 日本の奇妙な現状
     第2章 説明責任を果たそうとしないバブルの張本人
    第3部 日本人はみずからを救えるのか?
     第1章 さらなる変化に見舞われた世界
     第2章 不確かな日本の新時代
     第3章 日本民主主義の可能性

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    2021年06月12日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    ウォルフレン教授が、現在が抱える問題点を述べたもの。歴史的なトレンドから判断しているところが多いが、やや根拠の記載が少なく説得力に欠けていたり、意見に同意できない点がある。欧米人の視点ということで、参考にはなるが。
    「日本のバブル経済は、製造業がその事業を継続していけるよな具体的手段を生み出すために、大蔵省と大企業の協力の下に日本の金融機関が繰り広げたゲームだったということだ。銀行のマネージャーや株主たちのふところを肥やした欧米のバブルとはわけが違うのである」p145
    「マスコミがはなから好み、また重視したのは、政党内部の派閥争いという、従来となんら変わりばえのしない話題であった。彼らは政策上の大きな変化を報道するのには不慣れである」p172

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    2018年11月12日
  • 独立の思考

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    【由来】
    ・

    【期待したもの】
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    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】
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    【ノート】
    ・

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    2018年10月28日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    <目次>
    第1部  よき人生をはばむもの
     第1章  偽りの現実と社会の檻
     第2章  巨大な生産機構
     第3章  停滞する社会の犠牲者たち
     第4章  民主主義にひそむ官僚独裁主義
    第2部  日本に運命づけられた使命
     第1章  日本の奇妙な現状
     第2章  説明責任を果たそうとしないバブルの張本人
    第3部  日本人はみずからを救えるのか?
     第1章  さらなる変化に見舞われた世界
     第2章  不確かな日本の新時代
     第3章  日本民主主義の可能性

    <内容>
    なかなか衝撃的な1冊。種本は1994年という古さだが、2012年に第3部をほぼ書き下ろしのようにして文庫化したもの。一瞬の風だった民主党政権、東日本大震災後の状況を踏まえているが、ターガード・マーフィーの『日本~呪縛の構図』と似たような分析がされている。こちらはオランダ人ジャーナリストだが、外から見た日本は、官僚が牛耳っている世界で政治家はその官僚にいいようにコントロールされ、うまくコントロールできない(例えば小沢一郎のような)政治家はアメリカなどと排除のキャンペーンを張られてしまうらしい。官僚の縄張り主義、前例主義は江戸時代から続くらしいが、こうした本を続けて読むとこちらが洗脳された気がする。訳が読みにくいのでやや手こずるが、官僚の思いもよらぬ形で、日本を変えるキャンペーンが若者あたりから生まれないか、と思うのであった。

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    2016年05月11日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    翻訳ものだからか、少しまどろっこしく感じる部分があった。それゆえか、私の知識不足か、半分ほどしか頭に入ってこなかった。
    けれども、いくつか私にも理解できて納得した部分もあった。
    ブルジョアジーと言われる中産階級が政治を動かすのが世の常であるにも関わらず、日本ではそれらの人々が企業に取って代わられている。そして、大衆の多くはサラリーマンであり会社や仕事に長時間拘束されているため、政治活動に参加するのが困難な状況にある。
    また、政治家はいかに官僚に支配されているか、省庁の縦割り、管轄が結果的に国民にとって不利益になっていることなど、とてもわかりやすくためになった。
    「知ることは力なり」まさにその言葉通りで、まずは現状を知ることが必要だと思った。

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    2014年10月02日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    文字通り、TPP、財政緊縮、沖縄基地問題などの日本を追い込む5つの問題について記述した一冊。

    オランダ人の評論家ということでどんなもんかと思ったけど、実際に読んでみるとかなり的確に感じた。
    また、偏向報道の日本のマスメディアに対する批評などもあり、目から鱗だった。

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    2013年08月12日
  • いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

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    日本には無限の産業発展という自動操縦装置が埋めこまれており、官僚が非公式権力で支配している。国益に沿った舵取りが必要になった今、その中枢を築けるのは政治家だけである。

    政治家と言うと、金権、汚職といった悪いイメージが先行していたのですが、そのイメージを作っていたのがマスコミであり官僚だったのですね。

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    2013年07月14日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    金融、沖縄の問題に対して非常に無知であったため、分かりやすく噛み砕いて書いてあったのでよかった。しかしながら、脱原発の章では普段大学でもよくエネルギー関連の文献を読んでいることから物足りなく感じた。なので、この著書は「世の中で何が起こってるかよく知らないから知りたい!」レベルの人向けかと。個人的には、5つ目の罠で挙げられていた権力への無関心が印章的であった。この著書を読んで新自由主義、アメリカと日本のこれまでの歩みを詳しく知りたいと感じた。

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    2012年09月28日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    気になった1点のみ。

    著者はソーラー発電を推しているが、ソーラー発電では夜間の発電量が下がってしまうことを考慮して言っているのだろうか?

    無論夜間の電力量を原子力並みに供給する必要は無いだろうが、原子力の代替としてソーラーを使うのであればその点は考えなければならないのでは?
    また、夜間という毎日の問題以外にも日本には梅雨がある。東北地方など冬は雪の日も多い。本当にソーラーで大丈夫なのだろうか?
    夜間や悪天候な日の分の電力を蓄電する施設まで作るのであればかなり広大で高コストなソーラー発電施設を作る必要があると思え、こういった点は地熱発電などよりも劣るところだと思うのだが。
    ※僕は原子力推進派ではないが強固な脱原発派というわけでもない。念のため

    このソーラー推しから孫正義べた褒めへの流れは読んでいてどうしても引っかかった。

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    2012年06月20日
  • 日本を追い込む5つの罠

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    はまると脱出不可能な罠、TPP、財政緊縮、非公式権力、対米隷属沖縄、権力への無関心

    オランダの人なのに、日本の状況を論述できるなんて、ジャーナリストってすごい。

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    2012年11月11日