前田珠子のレビュー一覧

  • 破妖の剣6 鬱金の暁闇1
    姉のアーゼンターラを魔性に攫われたリメラトーンは、浮城の捕縛師になった。しかし彼がなりたかったのは、魔性を滅ぼし得る力を有する破妖剣士。破妖剣士になるには、高邁な思想や理想も血を吐くような努力も意味をなさない。選ぶのは破妖刀そのものだからだ。不信感を募らせる彼に城長から命令が下る。「我が浮城の至宝を...続きを読む
  • 破妖の剣6 鬱金の暁闇2
    リメラトーンは苛立っていた。理解に苦しむのは、紅蓮姫を奪還するために組まれた仲間たちが裏切り者に対して同情的なことだった。彼は思う。強大な魔性の手によって命を奪われた両親、そしてまだ救えるかもしれない姉アーゼンターラのことを。ただひとり助かった負い目とともに。だが彼の苛立ちは激怒へ変わった。相手の護...続きを読む
  • 女神さまのお気の向くまま3
    森桜子は、『世界を守る正義の女神さま』こと嫦娥の、戦うにあたって必要な体―つまり巫史に選ばれている。いつもなら、吸血鬼やら半獣やら屍肉喰らいの騒ぎは、東京のような人口密集地で起こるのに、もう1人の女神さま・星妃こと七姫の巫史である波澄明が、桜子の住む九州の田舎に前触れもなくやってきた―ということは!...続きを読む
  • 天を支える者 古戀唄2
    ひょんなことから「変わり者の王女」クランの話し相手として王宮に通うことになったファラスース侯爵家三男坊ガジェス。学友の嫌がらせに抵抗しながら、彼はクランとの絆を深めていく。いつしかガジェスはクランの真っ直ぐさや純粋さを愛しく思い始め、彼女をすべてのものから守りたいとまで思うように。しかし二人には残酷...続きを読む
  • 天を支える者 古戀唄4
    「あなたこそディエーン王国の安寧の灯を継ぐお方、次代柱神の最有力候補です」と、「選定者」に突如告げられたアマンシール。王女クランクレイアと七年越しの恋をやっとの思いで実らせ、2人の将来について考え始めた矢先のことだった。途端に政争の矢面に立たされたアマンシールは命さえも狙われ、クランクレイアとの結婚...続きを読む
  • 天を支える者 古戀唄5
    次代柱神候補に選ばれて以来、政争の矢面に立たされたアマンシールは、自分の意志とは無関係に暴走する運命に翻弄されていた。親友ハーリクは彼を守ろうとして刃に倒れ、選定者セディシャは、何者かによって殺害されてしまう。クランクレイアとは会うこともままならなくなり、結婚なんて夢のまた夢―。若い恋人たちが運命に...続きを読む
  • 天を支える者
    行儀見習いの少女ナルレイシアは、無類の本好き。書物目当てに男爵家で働いていたが、迫ってきたご子息に怪我を負わせてしまい、屋敷を追い出されてしまう。しかしここで、彼女は『不幸中の幸いの権化』の本領を発揮。王都ロスタロイドの屋敷から、住み込みの仕事の依頼が舞い込んだ。屋敷には山ほどの本があって…。目先の...続きを読む
  • 破妖の剣 外伝2 ささやきの行方
    破妖剣士の少女・ラエスリールのもとに親友サティンが魔性に捕らわれたという知らせ。修復中の破妖剣『紅蓮姫』のかわりに朱金の鎖の封魔具をたずさえ、ラスは護り手の少年・邪羅とともに彼女の救出に向かう。だがそこに、ラスに一目ぼれしたという皇子が現れて…。表題作と、ラスと闇主が切ない恋の行方に一役買う『魂の糸...続きを読む
  • 破妖の剣 外伝4 時の螺旋
    他人に比べて異常に魔性邂逅率の高い身の上の少女シェンツァ・リーウェンは、理由もわからずどこかも分からない空間にいつの間にか迷いこんでいた。ここには、いつも一緒にいて頼りになる幼なじみの少年ラウシャンもいない。途方に暮れる彼女の前に、黒い髪・青い瞳・黒い装束の美しい青年が現れた。魔性にも思えるその青年...続きを読む
  • 聖石の使徒 其は水に遊ぶ者
    聖石の子供石を使って、空の移動を繰り返していたアラクセイトたち。しかし、ガネルオージェが飛行中、力の制御に失敗したために翠濫にある森の中に落ちてしまう。そこで、彼らはひとりの少女と出会った。空の移動に風霊―別名イーオダールの子供たちの助力を得ていたことから、少女はガネルオージェのことをイーオダールの...続きを読む
  • 聖石の使徒 其は力を放つ者
    アラクセイトは石墨を抱いて生まれてきた聖石の子供。かつて喪月神にさらわれたものの、無意識に発した凄まじい力によって助かっている。だが、その力を制御できずにいる彼女は、黒珊瑚の使徒カーラたちのもと、親友のソラミイノとともに修行に励んでいた。そこへある日、ひとりの少年がカーラに助けを求めてきた。しかし、...続きを読む
  • 女神さまのお気の向くまま2
    なんにもわからないまま、女神さまの依巫にされてしまった桜子は地方の女子高生。次元壁の彼方から侵入してくる吸血鬼、半獣なんかを退治する女神さまとの二役で、もう超多忙の日々がつづく。それにしてもこの女神さま、強力なのにわがままかつお酒好きで、周りは振り回されっぱなし―。侵入してくる側の哀しみを描いた番外...続きを読む
  • 破妖の剣 外伝6 呼ぶ声が聞こえる
    艶やかな金褐色の髪が美しい写磨の欲しいものは、魔性の世界にあって力を持つといわれる漆黒の髪。そして、黒い双眸。黒い髪に黒い瞳は絶対にして無二の妖貴の証。焦がれる写磨の脳裏に声が聞こえる。声の主に従えば、強い力を従えることができると直観的に感じて―。一方、サティンは黒髪の護り手・鎖縛とともに、黒髪の娘...続きを読む
  • 破妖の剣  外伝1 女妖の街
    人間を苦しめる邪悪な魔性たちを倒すことのできる剣、それが破妖刀だ。なかでも「紅蓮姫」と銘の入つたそれは、自らの意志で自分を携える剣士を選ぶ伝説の名剣だった。少女剣士・ラエスリールが紅蓮姫とともに活躍する『女妖の街』、捕縛師・ジャイレンの一代記を描く『捕縛の瞳』、紅蓮姫誕生の秘話『破妖の剣』の三編を収...続きを読む
  • トラブル・コンビネーション(中)
    謎の少女マイは、遺伝子工学によって作り出された人間と猫とのキメラだった。しかもその目は、人の意識を奪い死にいたらしめる“邪眼”という恐ろしい力を持つものだった。その研究をすすめマイを裏であやつる者こそ、宇宙で最も危険な曹財閥の白龍(リチャード)という男。捕らわれの義弟・克己を救出に行ったカリも、白龍...続きを読む
  • 破妖の剣4 紫紺の糸(前編)
    カラヴィス公国の第一公子・ソルヴァンセスが原因不明の難病になった。どうやら魔性に、その生気を吸いとられているらしい。浮城で魅縛師として修業をしていた公子の妹・リーヴシェランは兄を見舞いに、故国に帰ることになった。従うのは彩糸という公女の護り手と、侍女に姿を変えた破妖剣士・ラエスリール。魔性に操られた...続きを読む
  • カル・ランシィの女王(3)さしのべられた腕
    アルトウィンの愛の力と、ロイスライゼの助力によって、死の淵から生還したアルスリーア。王女はロイスライゼに深く感謝するがオルシアは彼の本当のねらいを疑っていた。一方、アルスリーアを探しに出たアルトウィンは、ついに邪悪な魔術師、ウーリー・オージンと対決。死力を尽くした戦いが展開されるが、アルスリーアにも...続きを読む
  • 破妖の剣2 白焔の罠
    自治都市ユラクが、白い焔につつまれて突然消えた。その原因を究明するため、ラエスリールは破妖の剣「紅蓮姫」を携えて浮城を出立した。押しかけ護り手の闇主はもちろんだが、ザハトという少年も一緒だった。荒野を旅する3人を、陽炎の鏡を通して見る者がいた。白焔の妖主と呼ばれる最高位の魔性。そしてラスたちはその恐...続きを読む
  • ジェスの契約(後編)
    仇敵・魔王を求めて、少女魔術師・瞳輝と不老不死の戦士・永の旅は続いていた。少女にとって魔王は、母親を凌辱したうえに死に至らしめた仇。青年にとっては、魔王を殺すことが「ジェスの契約」を果たす唯一の道だったのだ。死力を尽くして魔王の影法師を倒してきた永と瞳輝の間には、いつしかお互いを思いあう深い愛も芽ば...続きを読む
  • 破妖の剣5 翡翠の夢3
    人間・ラエスリールとして生きた時間の記憶を奪われ、弟・乱華の手で金砂宮に幽閉されてしまった朱烙。守られて、平穏な時間が流れる。だが、傷つき意識もなく倒れ伏したそのブロンズの髪の青年を発見したとき、彼女は強く心を揺り動かされた。「助けなければ」―。物語がクライマックスに向かって、急展開を始める。大人気...続きを読む