山崎亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コミュニティデザイナー・山﨑亮さんの新書をスルメをかじるように味わいながらじっくりと拝読しました。
スミス、マルクス、ケインズの経済思想。アートやデザインの視点から経済について考えたラスキン、トインビー、マリスの思想。ラスキンから影響を受けたアメリカのエマソン、ソローの超越主義思想。ヴェブレンやウェーバーの思想。日本の柳宗悦らによる民藝運動。ジェイコブス、イリイチ、シューマッハーによる1970年代の経済思想。コミュニティの概念が時代によってその意味するところが変遷している話し。
まとまった時間を読書に充てられる今だからこそ、じっくりと経済思想史の変遷を振り返れたことはとても良かったと -
Posted by ブクログ
好きなひとが書くと、おもしろい本がよりおもしろく読めちゃうわけで、大好きな山崎亮さんのコミュニティビジネス論は、さくさく読めました。
まちスポでは、久保と佐藤亜美がダブルで付箋をペタペタしとります。
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【本文より】
・「建築することの目的は、人間関係の確立だ」(P114)
・放置しておくと、誰も助けてくれないことを理解したコミュニティ自身が、自分たちの手で人間関係を修復し始める。(P194)
・多くの事例を組み合わせて、相手の意見に相槌を打ちながら、参加者が出したアイディア -
Posted by ブクログ
ネタバレ進学して地域活性化について学びたいとか言ってる子に、なんかアドバイスとかできたらいいなぁと思って手に取った本。ぜひその生徒に読ませたい。ふるさと、というものに関わらず「学びの姿勢」には共感しまくり。子どもがそういうことをできるようにしていかないといけない、できるように学校が頑張らないといけない。
自分が楽しめることで仕事を作って暮らしている人たちの話は励みになるが、どうしても自分にはできそうにないなぁとストッパーをかけてしまうところが私にはある。憧れで終わってしまう。さて、私は今の仕事を楽しめているのだろうか。楽しみ方を考えて実践していきたい。
以下、備忘録として
プランド・ハプンスタン -
Posted by ブクログ
コミュニティ活性化のアイデアが参考になる。
著者が実際にコミュニティデザインを行ってきた事例には、兵庫県の家島や、三田市の有馬富士公園など、僕の住む兵庫県内の事例があり、実際に現地に行ってみたくなった。
著者は「住民参加」だけでなく、市民が主体になるためのファシリテーションを実践している名ファシリテーターである。教師が読むと、子供主体の授業づくりの参考にもなる。「雰囲気について」の章では、かなり具体的なことにもふれられていて、面白い。(服装、話す言葉遣い、おやつの活用等)
過疎化・高齢化が進む村落での先行的な取り組みは、今後どの自治体でも参考になっていくのではないか。田舎暮らしをしてみた -
Posted by ブクログ
コミュニティデザインというと
ハコ(実際の町や特定の場所)を作るイメージが強いですが
つまりは、人と人の関係を作るわけで
その『コミュニティ』に参加するとは
人と人が繋がり合うこと
それが、どんなに一人一人を力づけることになるか
新しい何かを生み出すものになるかを
感じさせてくれる本です
<目次>
第1章 なぜいま「コミュニティ」なのか
自由と安心のバランス/まちが寂しくなった理由 ほか
第2章 つながりのデザイン
宣言について/まちの豊かさとは何か ほか
第3章 人が変わる、地域が変わる
人が育つ(中村さんの場合)
コミュニティ活動に参加する意義(小田川さんの場合) ほか
第4 -
Posted by ブクログ
人口減少社会の中、今後の地域作りを考えるためのヒントが満載の本であった。著者の経験と実践に裏打ちされた報告なので説得力がある。人口減少地域が今後の日本の地域作りの先進地になるという逆転の発想や著者いわく楽観性が成功に結びついているのだろう。一言で言えば、コミュニティデザインとはその地域の人と人のつながりをつなぎ直して地域作りをするという試みであり、コミュニティデザイナーはファシリテーターであるということ。最終章でノウハウを記載。地域を変えるというのは、その地域の人が行うことであり、その支えをいかに行うかがポイントだが、言葉で言うは簡単だが実践は知識と経験が必要である。最後は住民の人達に対する信
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Posted by ブクログ
「入門書」というので気楽に読み始めたら、思いのほかガチな内容で、メモを取り取り読みました。
日本に住む人の増減のお話。ライフスタイルの変化のお話。人々の意識の変化のお話。
コミュニティデザイナーは、問題解決屋ではなく、そこに住む方々が主体性を持って問題解決していけるようにエンパワメントしていくというお話。
ソーシャルワークと重なるなぁと思いながら読みました。
印象に残ったのは「風土」のお話。
種を運ぶ「風」と、育てる「土」。役割の違い。協力し合えることの大切さ。
私自身は風の人なので、土の人とつながっていくことが、問題解決の鍵になるのだろうと読みました。役割に徹して、できることをやって