荒木飛呂彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
すっっごく面白かった。ジョジョにこの一ヶ月であっという間にハマってアニメをみたあとにこれを読んだのだけど、乙一と杜王町のこの親和性の高さに痺れてしまったー!!杜王朝はその地域の煮凝りみたいな悪と正義の心をもつジョースター家の戦いの舞台で、杜王朝のホラーチックな不気味さが大好きだった(岸辺露伴シリーズにも繋がるホラー味)。その雰囲気がまさに乙一の語り口調とそこで起こった一連の出来事に見事にマッチしていてさすがだなーと一息に読んでしまった。
この作者と原作の最強マッチ具合への胸の高鳴りには相反して、読後はしめやかに本を閉じた。登場する人物それぞれの哀愁と、ある意味救いでありある意味で地獄であるようなエンディング。
ジョジョの四部では運命に翻弄されながらも、それに意思で打ち勝つ描写が胸を熱くするけど、この話の中で、エンディングの描写は悪とされる人に対してある意味運命に勝ったと言えるんじゃないかな…その人にとってはという視点で言えば。
それがジョジョらしい(にわかですが愛はある!)。
あとは乙一のねっとりしながらさっぱりしてる絶妙な文章で、杜王朝で生きる人たち、露伴先生、康一くん、仗助、億泰を読めることが幸せだった。漫画とアニメだとどちらかというと激しさが現れる(戦う人たちの話だし)だけど、このお話だと彼らの日常的な部分、静かな部分が垣間見れた気がした。切り取り方が違うと見え方も違うし、大御所による二次創作のセンスをここに見たり!でした。