清武英利のレビュー一覧
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ネタバレ自動車業界で、販売台数世界No.1、つまり、大衆向けの車を作っているトヨタで、
「売れない」「儲からない」と言われながらも、若者の車離れを食い止めるために、採算性を超えて再挑戦したプロジェクト=スポーツカー「86」やスープラの復活に賭けたトヨタチーフエンジニアとその部下たちの心震わす物語。
技術者はときに、自己実現や「自分がこういう車を作りたい」という情熱を原動力にしているため、営業部門や役員から理解されないことも多くあっただろう。
トヨタの核や強み、本分とは異なり、社内からの軋轢は多かったことだろう。
ただし、そこには単なるスポーツカーの復活を遂げ、大きな壁を乗り越えた熱い物語というだけで -
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多田哲哉
三菱自動車でラリー部門に行けず退社、ベンチャー企業からトヨタへ。
早く安く 二代目ラウム、パッソ、ラクティス、ウイッシュ担当
2007年1月 スポーツカー担当へ
チーフエンジニア=部長、主査=次長、主幹=課長、主任=係長
チーフエンジニアの仕事の9割は辛抱すること 主査は製品の社長 2019年21人
佐々木良典 父親が初代レクサス企画から副社長
スバル=すたれた市役所 トヨタ=高度な町工場
賚(たもう)主査 金沢市立工業高校から富士重工へ~群馬大学工業短大(夜間
スポ―ツカ―は四駆に限る
ナスカーでのヒアリング →手軽に買えるスポーツカー
自分でカスタマイズ ライ -
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「下町ロケット」的テイストの話ではあるけど、ノンフィクションだし、何と言ってもスバルとの共同開発である86(ハチロク)という実車開発の裏話なので、とても楽しく読めました。。というか86が欲しくなります(^^)。BMWとの共同開発なスープラの逸話も語られ、こっちはもっと欲しいけど、価格的にちょっと手が届かない感。
印象に残ったのは、センスを身に着けるには「家庭画報」を読め、というところと、あと、CV、1A、号口、といったトヨタ用語に関する説明は、以前、同社との仕事をしていた時にリアルで体験したので、そうだったなあ~と。
どこの会社にも尖った人や情熱のある人はいて、そういう社員をどう活かすか、 -
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トヨタ自動車の名誉会長である豊田章一郎氏が亡くなった。同社の社長交代人事も発表された。一つの時代が終わったのだと感じる。この先どうなっていくのかとても気になる。
本書の著者は清武英利氏。読売巨人軍の元球団代表だ。自分は知らなかったが、現在ノンフィクション作家として活躍されている。
本書は86(ZN6)とスープラ(A90)の開発秘話である。環境保護が叫ばれる現代において最後になるかもしれない純エンジン車のスポーツカーの開発を、あるチーフエンジニアを主人公にした物語風に書かれている。
出てくる会社もトヨタだけでなく、スバル、マツダ、BMWと多く、それぞれの車づくりに対する思いを感じられた。
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野村證券からSMBC、そしてシンガポールのプライベートバンクへと転職した主人公を追いながら、日本人富裕層の資産運用に関して実話も交えたストーリーが展開される。
プライベートバンクは顧客の資産運用を行い、資産総額に対して一定の手数料を取るビジネスモデルのため、一般的な証券営業マンとはインセンティブが異なる設計。
また今ではかなりの規制が入ったと思われるが、シンガポールのタックスヘイブンとしての機能性は高く、キャピタルゲイン課税や相続税がないか極小であり、またケイマン諸島などを活用した法人税回避のスキームに関しても、エージェントが多数おり、まさに打ってつけの場所であった。
一方で、そうした資 -
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先にドラマ版の石つぶてを見てしまったせいか、読み進めるワクワク感が無かったが、これを見てドラマ版はよくできているなとおもったし、ノンフィクションの本書を下書きに、映像化する際に、人間関係や登場人物の性格、伏線の張り方を少し変えてドラマチックに演出していることが分かって面白かった。
また、松尾氏の汚職事件簿でもある一方で、刑事の戦いも物語であり、型破りな刑事が多く登場するが、今は管理社会でその存在は許されず、同時に検挙数も下がっているという。日本社会に様々な問題があるが、警察内部においてすら、ある種の息苦しさというのが存在するのだなと改めて思った。