横山禎徳のレビュー一覧
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組織改革の目的は、「人々の行動を変える」こと。元マッキンゼーの東京支社長が、組織内の人々を動かすための組織デザインの方法を語った書籍。
人々の行動を左右する仕組み・仕掛けを「組織デザインのボキャブラリー」という。それは、例えば次のようなもの。
・人の行動を変えること、すなわち行動変容こそが組織を変える目的である。
人の行動変容は、組織デザインという、自分の組織にしか通用しない、個別、具体的なアプローチを通じて行う。
・ほとんどの組織のデザインが、素人仕事に終わっている。
組織のデザインには、意思決定や評価、人材育成などを熟知する必要がある。いかに優秀な担当でも、そのための訓練と経験を積ま -
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サマリー
循環思考とは、著者が提唱する社会システムデザインのための思考方法。社会システムとは、「生活者・消費者への価値を創造し、提供する仕組み」と定義している。一般的な表現をすれば、社会的課題を解決するために課題の構造を線形ではなく循環型で整理し、さらに解決方法も循環型で構築するという思考フレームワークである。
ロジックツリーやプロフィットツリーなどのリニア思考では、社会課題のような複雑な解決することは難しい。社会課題は、様々な要因が相互に影響しあい、さらに要因同士には因果関係があり、時間軸による変化があるからだ。
循環思考による社会システムデザインでは、課題を引き起こしている悪循環を発見 -
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「組織」という分かったような分からないようなものに対して、
言語化を試みた本。
著者はマッキンゼーの元日本代表の方だけあって、
企業の組織を主な対象としています。
いきなり、冒頭から
「組織変革というのは組織の形を変えることではなく、
組織に属する人の行動変容を変えることだ」
といったガツンとした主張から始まります。
組織が変わるときに、部長がメンバーに対して、
「組織は変わるけど、やることは変わらないから」と言っていたら、
その部長はクソだと。
(クソとまでは著者は言っていなかったと思いますが。)
言われてみれば、その通りなんですが、中々ハッとさせられます。
また、「組織は生き物(有機体 -
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ネタバレ元マッキンゼー東京支社長の横山氏の「組織デザイン」についての本。「組織論」ではない。氏の「組織デザイン論」の全体像を示したこと自体に意味がある。
主体を誰にするか、ガバナンスの観点、パーパスなどの位置付けなどいろいろと自分なりには、付け加えたいところが出てくるが、それこそボキャブラリーを増やすことはもとより文法を改変することも視野に入れてよい。
以下、意訳も含め、各章にコメント。
組織をデザインする目的は、人の行動を変えること・・・つまり変革論
・人の行動を変えること、すなわち行動変容こそが組織を変える目的である・・・そのとおり
・組織をデザインする上で重要なのはボキャブラリー・・・本書