石井好子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
終戦間もない昭和25年異国に旅立ち、日本人歌手として海外を回った石井好子さんの約8年間を綴ったエッセイ。
出国当初は会話にも不自由する中全く知らない土地で女ひとり生活出来る所、行動力と社交性の高さを感じ、自発性に乏しい自分と比較して感服しきり。
文庫になる前の本は1959年に発行されたものだそうですが、飾らない素直な言葉で綴られていて、今読んでも鮮やかです。一歩間違えたら悪口? というような友人たちへの評価も、きっと本当に彼ら、彼女らが大切で心配していたからこそ書いたのかなという気がします。
そんな現地の友人との交流などが密に描かれていますが、日本や第二の故郷であるパリへの郷愁が本を通じて -
Posted by ブクログ
少し前の酒や料理の本は楽しい。 情報過多のネット全盛の時代になって、「正解」っぽい記事があちこちに散らばっているせいか、今の酒や料理本には、著者の個性がなくなった印象だ。逆に、昔のオリジナルの視点で切り取った酒や料理の世界は、個人の主観や思い入れがたっぷりで、読み物になるのだ(間違いもあるけど)。
著者の石井好子と言えば、自分たちの世代だと「料理の鉄人」審査員のイメージなのだが、元々シャンソン歌手で渡欧して各国の料理を食べまくったようだ。帰国後はエッセイストとしても活躍したとか。
チーズにパスタにサンドイッチ、オムレツ、ちゃんこ、おにぎり……。欧州から日本各地の料理まで、写真がまった -
Posted by ブクログ
石井さんのお料理エッセイを買った時に隣にたまたま並んでいて、
こちらも面白そうだったから一緒に買っていたのを読み終った。
こちらは彼女の歩んできた道、シャンソン歌手として彼女が経験してきたことが語られている。
彼女が海外に飛び立ったのは、昭和25年。
終戦からまだそんなに時が経っていない時に彼女はサンフランシスコへ向かった。
いまの時代だから留学なんて珍しいことでもないけど
この当時、きっと彼女のように女が独り海外へ出て行くなんてとても珍しいことだったんだろうな。
サンフランシスコ、NY、パリ、ドイツ、スイスにキューバ。
彼女が旅した国は数多く、その都度彼女が感じたことがとても素直に書かれ