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Posted by ブクログ
シャンソン歌手石井好子さんの、パリでの暮らしを綴ったエッセイ。
ナチュリストというキャバレーでの一年間を中心に描かれています。
料理を中心に書かれた巴里の空の下~、東京の空の下~、が面白かったので続けて購入。
キャバレーで働く仲間が一癖も二癖もある。
こんなに個性が強いのは、一昔前だから?外国だから?
現代の日本でここまで強烈な人はなかなか見ないので、どこか小説を読んでる気分にもなりました。
戦後すぐのパリのショービスの雰囲気が味わえてワクワクします。
まだテレビが主流じゃなく、劇場に足を運んで生のステージを観る。
お金のある人じゃないとできない娯楽だったんですね。
サラッと有名人との交流が出てきたりして、時代の最先端だったんだなあと。
一方で演者や裏方の人間は、生活に困窮していることも多く…。
確かにその時代にパリを生きていた人たちのリアルが感じられてのめり込むように読みました。
石井さんの描写力が凄い!客観的でいて、上品でもあるので読んでいて心地良いです。
パリの雰囲気にウットリしたり、世間の厳しさにしんみりしたり、盛りだくさんな一冊でした。
Posted by ブクログ
50年以上も前に、パリのミュージックホールで、歌手としてきちんと自立して生計をたてていた(というか、むしろ人気スター的ポジションにいた)日本人女性がいたなんて。まずはそこが驚き。
そして、その当時の楽屋での煌びやかででもドタバタで人間らしい毎日が、こんなにもイキイキと、日常の香りを伴って文字と共に目の前に出現することの楽しさ。これはハマる。
誉れ高き文化とファッションの都パリ、ではなくて、生活する場としてのパリ、しかも、その生活基盤が「歌うこと」にあった芸人の日常風景を、こんなに素敵に調理して見せてくれたエッセイがあったろうか。(ないよね!)
同部屋のダンサー達とのつかず離れずの関係や、忙しい毎日にふっとしのびこむ人間ドラマや、コミカルで喜劇的なドタバタ話まで、はちきれんばかりの宝箱を開けた時のように、色とりどりのエピソードがぽんぽんと飛び出してくる。その合間に、作者の感性が優しく練りこまれていて、楽しさと郷愁と思索とを感じさせてくれる。
久々に良いエッセイを読んだ。読み終わると、しばらくはこの本の持つ世界へトリップしてしまう。そしてそれがまた快感なんだな。
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小説・文芸
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