石井好子のレビュー一覧
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石井好子『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』河出文庫。
昭和の大ベストセラーとなった半世紀以上前に刊行された料理エッセイの名著が2作同時復刊された。
シャンソン歌手にしてエッセイストの肩書きを持つ著者による料理エッセイなのだが、並みのエッセイではない。1950年代のパリの生活風景や風土、文化を描写しながらフランスの家庭料理のレシピ、その味が微に入り細に入り描かれる。フランス料理と日本料理との比較、日本料理へのアレンジ方法、日本を含め、世界各国の料理なども紹介される。
フランス料理は様々な料理で大量の『バタ』が使われる。また、意外にも様々な野菜を豊富に使った料理が多いようだ。
チーズ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「生活」で面白かったです。1950年代の8年間、欧米で一人で生きるバイタリティーに圧倒されました。
表現が率直過ぎる…と思ったところも、石井好子さんの周りの人々がリアルに浮かび上がってきて面白いです。周りのショービジネス界に生きる方々もそれぞれバイタリティー溢れている。華やかだけどシビアで、キラキラばかりじゃないところも好きでした。
一章しか割かれてないけどキューバは衝撃…マリアもたいへん濃い人物ではありましたが。
藤田嗣治とアルベルト・ジャコメッティ…凄い。。
欧米とひとくくりにしてしまっていますが、フランス、スペイン、再びフランス、キューバ、アメリカ、最後にまたフランス…なんとなく、パリで -
Posted by ブクログ
"パリの料理"という言葉に惹かれて買ってあったものの、1年ほど寝かせてしまった。
不意に手にして読み始めたところ、瞬く間に引き込まれて夢中になった。
これは読んでいるとお腹が空く、危険な本だ。
夕飯前でお腹もそろそろ減ってくる頃合いではあったのだけれど、即座にグーグー鳴り出してしまうくらいだ。
ひたすらに美味しそうな話が続くが、半ばあたりからはシャンソンの話一色になる。あれ?タイトルと違う、と思い、シャンソンにはあまり興味のない私には少し辛くなった。
それでも石井さんの書く文章がとても素晴らしいのだろう、すぐに引き込まれて気づけば読み終えていた。
涙するような話もあり -
Posted by ブクログ
『女ひとりの巴里ぐらし』同様に、あくまで淡々とした描写から戦後フランスの市井の人々の息づかいが聞こえてくる様が素晴らしかった。
年表からは知り得ない「時代」。
しかも、今から半世紀以上も前に日本人女性が単身異国で生計を立てつつ経験した「時代」であり、密度が違う。
『女ひとりのー』では「ナチュリスト」での1年間について描かれていたが、『いつも異国のー』はその前後関係までがつまびらかになる。
実に8年間世界3周の記録。
彼女の鋭い観察眼は時に自分自身にも向けられており、彼女のエッセイストとしてのすごさはそこにあると思う。
当時の自身のことを「三十を過ぎた、一度結婚にもやぶれた女性」と突き放す一方で -
Posted by ブクログ
戦後、シャンソン歌手として活躍されて いた石井好子さんのお料理エッセイ。
時代背景もあり、「えっ!」と思ってしま う部分もあったけれど(時短アイテムに否 定的だったり)、それも時代による価値観 違いだと思うと面白い。
お弁当が出てくる章を読んで駅弁が食べ たくなった。駅弁をむしゃむしゃしなが ら電車の旅なんていいなぁ。
⚫主婦は一日じゅう台所で立ち働いてつまらないとグチる前に、台所にいるために食卓 では味わえぬ珍味にありついているのだ、と喜ぶほうがしあわせではないだろうか。
⚫食べ物に興味を持てることはしあわせである。たいして知らない人とだって、食べ物の話なら気軽にできるし、人の陰口