著者は青山社中㈱筆頭代表者。東京大学卒業。ハーバード大学行政大学院修了。経済産業省でエネルギー政策、インフラ輸出政策などを担当。小泉内閣では内閣官房に出向。特殊法人・行政法人改革に携わる。
混乱の時代にあって、私たちは、しんどい人生をどうやって生き抜けばよいのか。
本書で著者が訴えたいのは、ただ闇雲に努力するということではなく、正しい方向で限界を突破していくという取組が重要だということ。
その結果として「やり過ぎる力」の必要性を説いている。
本書の構成は大きく分けて次の2部と細分化した7章からなっている。
①やり過ぎる力についての考察
②やり過ぎる力を身に付ける
①感動の隣には常にやり過ぎがある
②やり過ぎがなければ、社会は活性化しない
③真のやり過ぎを目指して
④真のリーダーシップとはやり過ぎる力のこと
⑤どうしたらやり過ぎのための一歩を踏み出せるのか
⑥やり過ぎるために何を学ぶか
⑦実践しなければ始まらない
やり過ぎる力=リーダーシップ
やり過ぎるには多くの弊害がある。著者がいう「失うものの大きさ」と「忙しさ」もまさしくその通り。
しかし、やり過ぎる力がなかなか出てこないのはそこまでの力が不足しているに尽きる。ただやり過ぎてもそれは方向性のずれた、そしてある意味自己満足的な実際にはやり過ぎていないところで終わっていることも多い。
だからといって全てが整ってからやり過ぎるというのも少し本書の本質からはずれている。
準備を行うことは大切であるものの、始めることが大切。やり過ぎる力というのは先天的に身に付くものではなく、やはりこつこつ身に付けていくものである。
時間や経験が全てではないもののしっかりとした知識の根幹がなければそれを身に付けるスタート地点にも立つことはできない。
一筋縄では身に付けることができない。
やり過ぎる力。自分の必要な能力としても参考にしていきたい。
本書で訴えたいこととは少しずれるも、数多く紹介されている参考文献や先人たちの言葉にはぐっと引き込まれるモノも多くあった。
参考文献もぜひとも目を通していきたいものである。