中丸美繪のレビュー一覧

  • タクトは踊る 風雲児・小澤征爾の生涯

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    小澤さん指揮のウイーンフィルのニューイヤーコンサートのCDを購入致しました。
    頂点に立つ方は凄いですね。まさしく世界のオザワでした~皆さんにもお勧め致します!

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    2025年07月17日
  • タクトは踊る 風雲児・小澤征爾の生涯

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     良く取材してあり、なかなか読み応えのある本で、読み終えるのに時間がかかった。
     小澤征爾というと、世界的な指揮者であり、いつもニコニコしていて人柄も良いというイメージだったが、この本を読んで、そんなイメージが一変した。人柄が良いのはその通りだが、野心家で、非常に政治力もあり、チャンスは、必ず手に入れるという貪欲な人物である。秀吉は信長の草履を懐に入れて暖めたというが、小澤さんはカラヤン、バーンスタインの草履を舐めたと書かれている。
     世界で活躍するには、実力だけではダメだという厳しい世界を感じた。
     それにしても、小澤さんが日本の音楽界に与えた功績は大きいと思う。

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    2025年06月24日
  • タクトは踊る 風雲児・小澤征爾の生涯

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    ネタバレ

    小澤征爾氏の音楽人生が今まであまり語られていなかった面からも語られており、すべてが完璧人物ではなかったのだと感じた。NHKとのトラブルななるほどなと感じる部分も多々あった。 ただ、小澤征爾の人懐こさに人が集まり音楽が出来上がっていたのも事実。食道がんを患ってからは腰痛の悪化もあり、大変苦労され、完全燃焼とはいかなかったと思われえるところもあるがすごい人だった。一度は生で聴いておきたかったものです。

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    2025年05月24日
  • 日本航空一期生

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    日本航空の草創期、占領時代から始まる物語。日本の空を日本人の手に取り戻し、発展させていく物語。
    もく星号事故のほか、大きな事故はないが、本書のラスト、日航機のデリー、モスクワの連続墜落事故、半官半民で日航が腐敗する直前までの、オイシイ部分が題材。
    日航といえば山崎豊子の「沈まぬ太陽」、同じ企業が舞台でも対照的なのが面白い。

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    2024年04月07日
  • 鍵盤の天皇 井口基成とその血族

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     ともすればドイツ系音楽一辺倒と見られ、セピアがかった色彩の昭和初期、戦前の音楽シーンが、フランス音楽に精力的に取り組んだ井口基成の軌跡をたどることでカラフルな世界として色彩豊かによみがえっている。
     戦後のクラシック界の勢いは凄まじいが、その活力の源泉はここにあったのかとあらためて思わされる。

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    2022年08月05日
  • オーケストラ、それは我なり 朝比奈隆 四つの試練

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    尊敬するマエストロ、故朝比奈隆の評伝である。

    1990年頃だったか渋谷のオーチャードホールでのブラームスチクルスは
    全曲聴いた。とりわけ第二番が宇宙的で素晴らしかった。

    本書はマエストロの生い立ちから晩年まで精髄をあますところなく
    描ききっている。たいした筆力である。

    しかし、読まずにいたほうがよかったかな?とも思わぬでもない。

    晩年のあの風格と御本人の実態はずいぶん異なるようで
    勝手に抱いていたイメージがずいぶん崩れてしまった。

    それはそれで本書を読んだ意義の中に含まれるだろう。

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    2012年06月07日
  • タクトは踊る 風雲児・小澤征爾の生涯

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    昨年亡くなられた小澤征爾氏の本格的な評伝。小澤氏と言えば、日本人として(東洋人としても)初めて欧米で認められた指揮者、ちょっと型にはまらない指揮者というイメージです。本書は小澤氏が指揮者として生きることを決意し、そして単身ヨーロッパに乗り込んで、巨匠カラヤンやバーンスタインに認められてキャリアを形成する生涯を丁寧にたどっています。
    ギリギリの資金を調達し、貨物船にスクーター1台とともに渡欧、そこで指揮者コンクールに優勝してキャリアを積んでいく様子は、読んでいてワクワクします。コンクール課題曲を勘違いし、徹夜で課題曲を勉強しなおして優勝したとか、どんな長い大曲でも常に視線をオーケストラに飛ばすた

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    2025年04月11日
  • オーケストラ、それは我なり 朝比奈隆 四つの試練

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    日本屈指に有名な指揮者の評伝
    芸事の中で指揮者は
    生前に評価を得なければ
    形として物が残られない
    ところから役者俳優演技者に近いものがあるのかもしれない
    指揮棒を振っている背中は評価されないので
    自分が演奏していない音にどれだけ自分の名前をこすりつけられるか
    という点で
    評伝にするには興味深い題材であると思う

    読んでいるこちらに音楽知識が皆無なので
    話題意の取り落とし多そうだが
    例えば(当然だが)解説と比しても評より伝よりの評伝
    「昭和の企業経営者」伝もの風な日経私の履歴書みたいな書き様は
    過不足なく感じた
    音楽を文章で伝えろったって無理な話であるそりゃそうだ

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    2018年12月08日
  • オーケストラ、それは我なり 朝比奈隆 四つの試練

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     楽団員が去ったホールに呼び戻され、ステージのすぐ下で拍手する聴衆に軽く頭を下げる朝比奈隆の写真を何かのきっかけで見た。そんな光景は見たことがなくて憧れた。「95歳まで舞台で上がる」と言い続けたのを初めて知った。他の国では生まれえないし、これからの日本でも決して生まれないだろうマエストロの来歴と音楽に対する思いを丁寧に、丁寧に書き尽くしている。筆が走っている部分、止まりそうになった部分もはっきりとわかる。著者の朝比奈に対する敬愛の思いが伝わってくる。表題は朝比奈が語った言葉ではない。けれど、心に秘めていたのだろうと納得させられた。敬遠してた「朝比奈のブルックナー」を急いで購入した。

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    2012年11月04日
  • オーケストラ、それは我なり 朝比奈隆 四つの試練

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    大阪フィルの朝比奈隆の評伝。
    大阪フィルは大阪人にとっての誇りであり、文化の一つであると思うのですが、今は窮地に立たされているのは間違いないかと思います。
    大阪フィルと共に歩んで来た朝比奈隆さんの評伝は、これからの大阪フィルに大きなヒントをもたらすのではないかと思います。

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    2012年07月15日
  • オーケストラ、それは我なり 朝比奈隆 四つの試練

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    2008年9月に文藝春秋から出た指揮者・朝比奈隆(1908-2001)の評伝の文庫化。

    朝比奈隆という日本を代表する指揮者の生涯は、とてつもなく長い。
    すでに戦前から京大オケ、大阪中央放送局オケさらには上海、ハルビンのオケと指揮者としてのキャリアをスタートさせていた。
    そして、戦後にあっては大フィルの設立、育成・発展に尽力すること半世紀。

    本書はその出生の秘密から紐解き、朝比奈の暗い生い立ちを描く。朝比奈自身が父母に対して複雑な思いを抱くのは分かるが、それをさらに投射するように息子の千足が父への思いを吐露している。家族に対して愛情を注ぎきれない朝比奈隆の内面である。

    一方、表の姿である指

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    2012年05月11日
  • 日本航空一期生

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    表紙カバーが昔のスチュワーデスの写真だし、本編もフライトガール1期生に会うところから始まるし、著者もかつての日航スチュワーデスだし、書題も書題なのでスチュワーデス物語かと思ったら、意外と骨太な日本航空草創期の物語だった。占領下で航空関係の産業が許されないなか、何とか日本独自の航空会社をつくろうと頑張った数年のことを書いていて面白かった。

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    2018年09月30日