中村啓のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シリーズ5作目。
まさか5作も続くと思わず、だらだら読み続けたが、これで第一章完結とか。
あまり、このシリーズの感想を書いている人を見かけないが、そんなに需要があるのだろうか?
今回のテーマは「処女懐胎」
何だか、また馬鹿げたことを考えたなぁ、と思いながら読んでいくと、これまた「処女懐胎」の理由はウイルスなんだとか…どこまで科学的根拠があるのか分からないが、ここで一作目で最上が学会を追われたウイルスの進化説に戻ることになる。
何だか、よく分からないまま、小比類の宿敵カーンとの対決もひと段落らしく、クローン問題はどこへ行ったのだろう?と消化不良のまま、第一章完結。
果たして、第二章が出ても読むか -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
前作のラストで、駅で亡き妻・亜美とそっくりな女性を見つけた小比類巻。
今作はそのシーンの続きから始まる。
小比類巻は亜美と信じて、その女性に声をかけるが、全く別人であることと同時に同じ顔をした人間が他にもいることを知らされる。
その事実から、密かに人間のクローン製造が行われているのかではないかと、SCISが捜査に乗り出す。
1作目から描かれる大切な死をどう受け入れるか?
そのテーマを倫理観の問題とされる人間のクローンが、もう数十年前から造られていると言うことで、大切な人の死への概念が描かれる。
これまでのシリーズの中で一番読みごたえがあるが、最上の活躍の場面は少な目。
3作で -
Posted by ブクログ
変わり者の天才・最上と警視庁の小比類巻のコンビが活躍するシリーズ第2弾。
続きが出たら、読もう、と思っていたのに、完全に忘れていた…
前作は長編だったが、今作はいくつかの事件からなる短編集のような構成。
死亡宣告を受けた遺体が生き返り、失踪するなど、かなりオカルト的な内容に若干引くが、根底には小比類巻の妻の生き返りが可能な時代になるのかを描いているので、その辺はしようがないところなのかも…
命の再生と言う裏に重いテーマがある中で、最上の存在はかなり異質。もはや最上は他の作品の昆虫学者にしか見えない…
1作目から、ちょこちょこ登場する怪しいオカルト団体との絡みも本格的になってくるようなので、3作 -
Posted by ブクログ
著者初読み。
警察キャリアと天才科学者がタッグを組む、いわゆるバディもの。
若くして、妻を亡くした警察キャリアの小比類巻。ある事件をきっかけに大学の同級生であり、20代で天才科学者として頭角を現していた最上と再会し、難解、そして警察として、表に出せない事件を解決していく。
描かれるのは妊娠した男性が殺害された事件、AIが被疑者の殺人事件、そして、脳内に埋め込まれたチップが突然発火し、死亡すると言う謎の事件。
少し前ならば、SFチックな内容で「あり得ない」と全否定したくなるような内容だけど、今の科学だと完全に否定出来ないのが、ちょっと恐ろしい。
最近流行りの科学捜査もの、最上のキャラが軽すぎる、 -
Posted by ブクログ
ワタシたちは、何ものにも屈しないスーパーヒーローが好きだが、複数の力を一つにして立ち向かうチームというものも好きだ。
強い個性を持つ一人一人がまとまって突き進む姿に感動を覚える。
この作品も、正義感溢れる一人のヒーローの物語ではあるが、一つのチームのストーリーでもある。
エリート警官だった父と、警察の上層部にいる兄を持つ蟻塚博史。彼を長とするチームのメンバーは、なかなかの個性派ぞろい。
「カレシが拳銃を持って何かしようとしている、止めてほしい」という女性の通報があり、その男の動向を探るうち、爆破事件に遭遇する。それは、警察の上の闇へと
繋がっていた。
結末は続編を確信させる。でも、や