梶山正のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
生まれ育った貴族の館より、家族で愉しく過ごす田園の農家生活に憧れて…。約40年前、10代で故国を離れ、旅を続けたイギリス人女性が、ついに、日本人の夫と息子の3人で始めた京都・大原の古民家暮らし。庭のハーブに元気をもらい、地元の人々と交流を深め…毎日を綴った34のエッセイと24のメッセージを収録。
「1996年に家族で移住して以来、200種以上ものハーブを育て、お茶やリキュール、料理はもちろん、石けん、化粧水など、種々の日用品も手作りする著者。レシピ紹介を中心とする「ベニシアのハーブ便り」(本誌2007年10月号で紹介)に続き、彼女が京都・大原での暮らしぶりを綴った1冊。自らの挿絵と、夫が撮影した写真も併せ、同出版社より刊行された。
「庭を通して私は限りない自然のマジックを発見する」。「飽食になりがちな人が多い時代…『生きるために食べよ、食べるために生きるな』。ソクラテスのこの言葉を思い出します」。日本の里山を愛しむ気持ちがメッセージに込められる。大原名産の柴漬けにも使われる畑のしそでジュースづくり…教わった近所のおばあちゃんを始め、染色工房を営む夫婦、養蜂家、畳職人など、多くの友人たちについても語られている。(S) -
Posted by ブクログ
とても良い本でした。
NHKの番組で暮らしぶりを見て、何てあったかい感じの素敵な人なんだろうと思っていたけど、生い立ちや半生についてこの本で初めて知った。
貴族の出身なのですね。
いやいやいやいや…
貴族制度に疑問を持ち、60年代カルチャーの中で青春時代を過ごし、物質よりも心の豊かさを大事にする生き方を志向するようになったのですねえ。知らなかった。
20歳でインドへ(多くの西洋人の意識が東洋に向いた時代)、そして日本へ。
ハーブの効用・歴史、愛について、食べ物のこと、自然のこと…やわらかい文章の中に、思いがたくさん詰まっている。
ハーブ利用法については即生活に取り入れられそう。不眠対策のくだりとか。
思い立ったらすぐに実行に移す行動力もすごい。
「プラスチック容器について知らなかったこと」では、ビスフェノールAを含むプラスチック容器から、この化学物質が食物や水に染み出すことを知ると、家の食器はもちろん、冷蔵庫に入っていたプラスチック容器に入れていた食品はガラスやホウロウ容器に入れ替えます。
「ビスフェノールAの安全性、危険性について未だよく分かっていないところが多いようですが、先にも書いたようにアメリカ厚生省は『人間の健康への悪影響が否定できない』と結論付けています。『ビスフェノールAは大丈夫だ、安全だといわれて信用していたのに、後でそれが否決された……』というような事態になっても、悲しむことのないように。私は今自分でやれると判断したことは、行動に移すことにしています。」
これを読み、ああベニシアさん、原発についてどうお考えでしょうか!と思ってしまった。
合成洗剤ではなく石けんを使うというのも、同じ。
「基本的に水と油は混ざらない性質のものですが、その二つをなじませる働きがある物質の総称を界面活性剤というそうです。石けん、合成洗剤のどちらも界面活性剤として働き、汚れを落としてくれます。石けんとは植物油や動物油脂から作られる界面活性剤です。一方、合成洗剤は石油から合成して作られる界面活性剤です。つまり、石けんと合成洗剤の違いは、粉末、固形、ペーストといった形状の違いではなく、界面活性剤となる材料と製造法に大きな違いがあります。」
合成洗剤の安全性は不確定で、石けんの廃液が微生物によって分解されるのに対し、合成洗剤の廃液は分解されず残留する--。
やっぱり石けんっていいね。手が荒れず、安全で、環境に悪影響を及ぼさない。
洗剤は嫌だ、と改めて思ったのでした。