三木義一のレビュー一覧
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ネタバレ新聞のコラムとその解説を集めたもののようだが読みやすく、内容もすんなり入ってくる。
税金のもつ再分配の役割について多くが割かれており、特に軽減税率は意味がないということが繰り返し説かれる。最初の改正論議のときも軽減税率は意味がないことを主張したかったのだけど色々と圧力があり新聞各社は論評を控えた。そのおかげで新聞が軽減税率の対象となったが新聞史上に残る汚点だとバッサリ。
・逆進性の解消には給付付き税額控除が一番だし、資本課税も検討しなければならない。配当金なども富裕層は配当を控えるようにいうだけの権力を有しているので、配当を控えた会社の株価が上がることでますます資産価値が増える。 -
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三木先生と言うと、この人は租税法学者でして、また青山学院大学の学長まで上り詰めた方ですから、私も下手なことを申し上げることは当然できかねますが、どうにもこの本には些か疑問が残る形となりました。
身も蓋もないことを言わせてもらえば、この人は結局、租税法の複雑難解さによって生計を立てていたわけでして、言うなれば「租税法利権」の受益者である、というのが私の認識です。
従いまして、私にとって三木先生は、同氏が糾弾する日本社会における租税を巡る「ものの見方」に関する共犯者だと思うわけです。
なるほど租税法の複雑難解さは目に余るというのはわかるわけですが、そしてその見直しの必要性についてというのも -
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冒頭に出てくる安倍内閣の消費税値上げ先送りを総選挙で問うという欺瞞性の指摘からこの本は始まる。税に関する実務知識ではなく、税金制度そのものの問題点を考えさせてくれる「政治的」な本と言えるかも知れない。直間比率のこと、所得控除と税額控除の格差社会解消という観点からの比較、法人税という制度の持つ意味合い、消費税制度の逆進性を生む問題点、相続税の問題点…。日本の法人税の税率が高いように指摘されるが、実は非課税部分が多いゆえに実施的な負担はかなり低い!とは衝撃的な話。ピケティなどの指摘とある意味中で共通するこの書の問題意識は鋭く、快感さえ覚えた。なお、「夫婦財産契約」という概念は初めて知った!
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具体的な数値を用いているので、『羊』の方々(本書ではサラリーマンをこのように表現している)は片手にしながら読み進めると自分の立ち位置を
すぐさま把握できるので、そういう意味では良著かも。
ただ、「サラリーマンのための所得税」をイントロする本著の性質上、
学問的な話は薄く、実務的な数値が多く盛り込まれているので、数字の
嫌いな(税法・会社法などのビジネスローにおいては致命的だが私はそうだ)学生・羊さんには、ナイトキャップとしての意味でも良著である。
ターゲットがそもそも違うのでこれ以上を求めても仕方がないかもしれないが、何れにせよ「とっかかり」としてはいいのかもしれない。
この本だけで大学の -
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[ 内容 ]
給料日。
現在、ほとんどの会社で給与は銀行振込になっている。
あなたがサラリーマンなら、手元に給与明細が配られるだけである。
あなたは自分の給与明細をじっくりと見たことがあるだろうか?
そこに記載されている数字が正しいかどうかチェックしたことがあるだろうか?
日本のサラリーマンの税金のむしられ方は、羊たちの毛刈りを連想させる。
日本の羊たちは、知らないうちに毛をむしられ(源泉徴収)、その程度やむしられ方についてもわからないまま、不満や不安はあるが、でも大騒ぎするほどの負担感を抱かないですむようにされている。
この本は、そんなサラリーマンの税制の現状をわかりやすく説明したものである