石田善彦のレビュー一覧

  • メソポタミヤの殺人

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    遠出することの珍しいポアロがシリアでの事件解決にかり出され、その帰途にたまたま通り道のハッサニーで起こった殺人事件の捜査を依頼される。
    職業柄、興味を持ったポアロはさっそく考古学調査隊のメンバーの調査を始める…。

    場所がどこになろうともクリスティらしいムードは変わらない。
    この作品も中近東らしさは雰囲気程度で焦点はやはりそれぞれの人間の心理。
    結末はなかなかドラマチックで面白かった。

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    2011年05月19日
  • メソポタミヤの殺人

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    ネタバレ

    元夫が姿を変えて容疑者の中に紛れ込んでいるかもしれない!て展開は最近読んだカーの『夜歩く』みたいで興奮した。食傷気味の入れ替わりもこうやってあらかじめ提示されていれば許せる。
    ポアロシリーズにしては珍しく半密室で不可能犯罪が取り入れられている。執筆当時ですらそこまで斬新でもなさそうだが、これがあるだけで嬉しい。被害者の人となりや背景を探ることで浮かび上がる真相とポアロの推理というよりプロファイリングが面白い。それまで和気藹々としていたのに被害者が輪に入るだけで調査団員同志がギスギスする…これは現代でいわば"サークルクラッシャー"てやつだな。にしても作者は恋愛沙汰好きすぎるね

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    2025年09月27日
  • 沈黙のセールスマン〔新版〕

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    少し読みにくかった。なかなか進まず。
    後半にかけてだんだんと面白くなってきたが、それまでが長いし、外国の映画などにもしばしば見られる、よくわからない表現や持って回った言い回しが多い。

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    2024年07月04日
  • メソポタミヤの殺人

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     メソポタミアの殺人
     クリスティの長編。ポアロシリーズ。
     外国旅行物、現在のイラクあたりの土地の様であり、考古学の発掘隊が舞台になる。
     余り地理感覚はないのだが、何故だかクリスティの外国旅行物はワクワクしてしまう。彼女の描写力は人物像に留まらず風景描写も素晴らしい。また、彼女自身、考古学の様々な工程に知識があり(パートナーが考古学者だったのは有名)作業工程の描写がリアルだ。こういった要素を習得しているミステリ作家は少ないと思うので、彼女の作品の差別化としても重要な要素だ。
     ストーリーの大筋は王道のフーダニットであり、また殺害のトリックがかなり個性的(現代では似たようなトリックを使った作

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    2023年09月23日
  • 沈黙のセールスマン〔新版〕

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    <私立探偵アルバート・サムスン>シリーズ初読み。非タフ&マッチョな温厚で小市民的なキャラクターという先行イメージの所為なのか、思いの外頑固で直情的な人物造形に少々面食らう。ハードボイルド直系の錯綜した人間関係に加え、驚きの真相が飛び出すトリッキーなプロットといい、今作がシリーズ最高傑作と呼ばれるだけのことはある。宮部みゆきさんの<杉村三郎シリーズ>の元ネタだけあって、作中の雰囲気に馴染みやすかった。ラストで炙り出される日常に潜む人間の悪意など、宮部さんや米澤穂信氏が影響を受けたというのも確かに納得出来る。

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    2022年11月14日
  • メソポタミヤの殺人

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    ポアロもの。 今回の舞台は中東です。

    看護師のエイミーは、ヤリミア遺跡の調査隊長で考古学者のライドナー博士の妻・ルイーズの付き添いの為、遺跡発掘現場にやってきます。
    死んだはずの夫から脅迫状が届くと、不安に駆られるルイーズ。不穏な雰囲気の中、ついに殺人が起こってしまいます。
    例によって、“偶々”シリアにいたポアロに事件解決の依頼がされて、捜査に乗り出すという展開です。
    美しく、男性を魅了してしまうルイーズを巡って、微妙な雰囲気になっている遺跡調査隊の人間模様が、看護師エイミーの視点で描かれていて、その人間観察的な部分も見どころです。因みにエイミーの“ポアロ観”も何気に面白いです。
    犯人は予測

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    2021年11月30日
  • メソポタミヤの殺人

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    ネタバレ

    再婚相手が正体を偽った前夫なのに気づかないって、奥さん大丈夫ですか?舞台となる地域の雰囲気やしっかり者看護師さんの語りは良いのだけど…犯行時に窓の外側から人目なくできたのかな?丸見えならかなり間の抜けた構図。アクロイド殺しも反対側からアリバイ工作見えたら、悪いけど笑ってしまうかも、というのに通じる。

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    2021年09月18日
  • メソポタミヤの殺人

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    名探偵ポアロシリーズ。あいかわらずアガサ・クリスティーは安定したおもしろさを提供してくれる。定期的に読みたくなるミステリー作家です。

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    2021年02月15日
  • メソポタミヤの殺人

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    久しぶりに推理小説をと手に取った一作。名探偵エルキュール・ポアロがメソポタミアの遺跡発掘現場で発生した殺人事件に挑む。トリックや犯人も現代ミステリーに遠く及ばず陳腐であった。

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    2020年09月06日
  • メソポタミヤの殺人

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    メソポタミアの異国情緒とまではいかないけど、砂漠っぽい雰囲気をイメージしながら読んでた。

    ミス・レザランの手記というスタイルの文章は親しみやすくすっと入り込めた。が、何故かポアロが出てきてからの方がちょっと失速してた感も。主体が記述者本人ではなくポアロに移ってしまったからかな…

    全体としてはライドナー夫人の描き方自体がミスリードを誘っている感じで、少しずるい感じも。それを「当事者の手記」との形態をとることで批判をかわしてるのかな?とも。

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    2019年04月10日
  • メソポタミヤの殺人

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    ポアロシリーズ。
    【好きなところ】
    ・舞台設定。中東は新鮮。
    ・作中作の形式は、サバサバした性格の女性を語り手にすることで、作品を読みやすくしていると感じる。
    ・被害者に送られた脅迫状の意味は、とても良く考えられている。
    ・解決シーンのポアロの説明。ミステリとして一番のハイライト。
    ・”人殺しは癖になる”
    【嫌いなところ】
    ・被害者の人物像をくどいくらいに掘り起こす中盤は、少し長め。
    ・トリックは少し雑。

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    2016年06月06日
  • メソポタミヤの殺人

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    余計な要素を削ぎ落としているにも関わらず、安定して面白い作品。
    被害者や容疑者達の人格描写と事件前と事件・推理の簡潔さがいいです。

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    2015年12月12日
  • メソポタミヤの殺人

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    被害者は非の打ち所がなく皆に好かれていたと思いきや、実は快く思われていなかった、と次第に明らかになってくる流れは非常に手馴れていて引き込まれます。
    密室トリックはシンプルながらも意外性がありますし、解明すると犯人に辿り着くところも良く出来ていると思います。
    ただ、犯人に関する大仕掛けはかなり強引。よく警察や夫人にバレなかったなと不思議に思います。

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    2015年06月15日
  • メソポタミヤの殺人

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    ポアロシリーズ。表紙裏にクリスティー作品の最高傑作と書いていただけに勝手に期待が高まってしまって、余計に辛口評価になってしまったかも。レザラン看護婦のポアロにイライラさせれているときに表現が面白い。

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    2015年05月18日
  • メソポタミヤの殺人

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    ポアロが出てきてから面白いと感じるようなったので、自分がポアロが好きなんだなぁと改めて思うようになった。
    しかしまぁ、犯人の執念というか執着って凄いな。普通ここまでしないだろう。

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    2015年03月28日
  • メソポタミヤの殺人

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    うーん、退屈なことはなかったのですが、読んでいる間に、いっさい、犯人誰なんだろうというのが気にならなかった。
    それは、ミステリーとしてどうなんだろう?

    まあ、わたしが、ダメなミステリー読みだということもあるんだけれども。

    殺人は癖になるという名言だけが印象に残っています。

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    2014年07月23日
  • メソポタミヤの殺人

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    登場人物の一人、レザラン看護師の目線で書かれた事件の記録です。
    犯人は最初からなんとなく分かりました。
    この事件→オリエント急行の殺人になるようです。

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    2011年03月29日