細野晴臣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレfivenewoldのベース、SHUNくんがオススメしていたので読んだ!そしたらめちゃくちゃおもしろかった。いい本オススメしてくれたわ。ありがとSHUNくん。
以下、ところどころ略してるけど、印象的だった言葉たち
・ぶれないでいるっていうのは無理をしないとできないんだろうと思うよ。
・天才は早死するっていうけど、凡庸に生きてきてよかったなって。
・年をとると楽になる。これは年とって一番楽しいこと。気持ちよくなってくる。悪くないよ、年をとるのも。ホントに。
・最近ますます着るものはどうでもよくなってきた。なんでかというと、世の中の洋服の傾向が十八、十九歳に向けたものだからさ。どんな服もね。「いいな」と思って着てみると、ぱんぱん(笑)。とうとう頭に来て、絶望的に情けなくなってやめた。あれはおかしい、絶対。
・そうさ。日々の生活だよ。あ、ひとりなんだなってつくづく感じるのは。たとえ誰かと暮らしていたって孤独なんだよ。孤独になりたいんだもん。煩わしくなっちゃって。
・今の人間のあり方ってきついと思うの。点でしか存在できないから、もうなんでも自分でかぶっちゃうんだよね。メディアからも個人がターゲットにされる。それはとてもキツイことだなと思う。
・なんで鼻が一番大事かっていうと、鼻は外敵の情報を取り入れる器官だからなんだ。匂いってのは粒子だから。鼻は目や耳よりも先にできた器官だって言われているんだよ。単細胞生物でさえそうなんだ。外部の情報を取り入れる器官があって、それが進化して鼻になり、脳になった。
・いつも同じものを食べていればいいじゃん。だって飽きないんだもん。
・(どこに行っても音楽が流れていて、ラウドスピーカーから騒音が溢れて出ていたとき)もういたたまれないんだよ。そういうとき、なんでみんな平気なの?って思う。イヤなのはぼくだけなの?自分だけなのかと思うと、それがすごい恐怖だった。自分の方がおかしいのかなって。
・虫の音を楽しめる耳が、そのままラウドスピーカーの騒音も平気な耳にしちゃった。聴いてるようで聴いてないから裏腹なの。
・戦争放棄なんて、カッコいいじゃん。「戦争放棄」なんて紙に書いた一行だけどさ、これがあるかないかでカッコよさが違うから。戦争放棄なんて、奇跡的なことだなんだ。笑っちゃうくらい。よくそんなことが書かれたなと思うわけ。だからこそなくなったら二度とつくれない。だって非現実的だから。だからこそ、絵空事でもなんでもいいけど、その文面は残しておかないといけない。
・人に好かれて喜ぶっていうのが、ぼくにはよくわからないんだ。人に好かれて嬉しかったことってあんまりないんだよ。「自分が誰かを好き」っていうのは喜びだよ。でも、好かれて喜ぶっていうのは、よくわからない。自分が好きじゃなかったら、好かれることにはなんの意味もないからね。
・ホントは知りたくないことを聞かされるっていうことはあるからね。女の子は知らなければ知らないほど好きなの。悩みとか知りたくないの。生まれ育ちとか、トラウマとか。
・若いっていうことは確かに悩みが多いよね。ぼくもそうだったの。のたうちまわってた。だからあの頃に戻れって言われたら、ぼくはイヤだね。
書いたら結構多くなったな。
でもまだあったりするんだよ。書ききれないから書かないだけで。鈴木さんとの会話もおもしかった。全部書いてたらキリないから書かないけど。
細野さんの他の本も読んでみたいなーと思った。いろんな意見聞いてみたい! -
Posted by ブクログ
幼児体験から音楽製作論まで多岐にわたる内容の濃さは読み応え十分です。
インタビュー冒頭が、港区白金台という、僕が子供時代に遊んでいた地理から出発するのも嬉しかったし、はっぴえんど後半に、細野氏自身が不安神経症に悩まされていたという証言は、たまたま自分も神経がくたびれてた時期に手に取った偶然もあって印象深い。
はっぴいえんど時代後期から、神経症と過喚起症候群に悩まされていた細野だが、それはある日を境に唐突に克服。すると今度は一転してハイになり、これまでの反動からか謎のトロピカル路線に。「TROPICAL DANDY」の製作に向かう。
つかみ所の無い細野の音楽スタイルと膨大な作品群を前に、むしろ細野の口からは、アーティストの創作の歴史が、隠遁する前の足の骨折も含めて単に個人の体質変容の連続性の結果でしかないことのように、この本では一貫して語られている。
無論、卓越した音楽プロデューサーとしての冷静な目線やマーケティング的視点も随所で発言に反映されていて読み所満載。
しかし平凡社ライブラリーの、文庫カバーがギリギリ装着できないこの中途半端な版形は何とかならないものなんじゃろかーい。 -
Posted by ブクログ
古書ビビビで買った。はっぴいえんどの頃の話が自分的には面白くて、その頃に細野が影響を受けた音楽や語られるアーティストが出てくると、僕は一度読むのをやめて、Apple musicで曲を調べてどんな歌かを聴いた。ヴァン・ダイク・パークスのOrange Create Artがとてもいい。細野曰く、ヴァン・ダイク・パークスは気難しかったらしいけれど。
仕事中の昼休みや旅行帰りの新幹線で読んでいたけれど、さっき自分の部屋の布団の上で読んでいたときにとてもしっくりときた。気になる音楽が出てくると、Bluetoothで繋いだコンポから細野のS-F-Xのepを流す。紫式部源氏物語、omni sight Seeingを流す。普段だったら聴くことのない不可思議なテクノの音が、本を読みながらだと遠くに聞こえてそれが心地よかった。文章で細野を感じながら、同時に音楽でも細野を感じられた。
色んな類の音楽を作ってきた細野に対して、今までどのような心境か想像するのも難しいほど広大に見えていたけれど、北中氏がどの時代のことも余さずひとつひとつ聞き、細野もそれに答えるから、読み終わって細野の見る景色を少し想像できるようになった。そのことに非常に充足感をおぼえている。 -
Posted by ブクログ
日本のポピュラー音楽史に欠かせないアーティスト、細野晴臣の音楽、映画および旅行についてのエッセイ。
取り上げられている音楽については、代表アルバムがジャケ写付きで各章末に紹介されているので、気になったものについてはすぐチェックできるようになっているところが親切でうれしい。
はっぴいえんど、YMO、ソロ等々の活動はもとより、黄金の80年代の数々の名曲作曲者としても、著者の日本のポピュラーミュージックへの、貢献と影響力は計り知れないほど大きいが、その著者本人の頭の中の一部を知ることができる本書は貴重。
細野晴臣に限らず、日本の重要アーティストについては後世への記録として、すべからくインタビューしてその考え方や趣味嗜好等を残しておくべきだ、と本書を読んで強く思った次第。