高橋泰邦のレビュー一覧
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ネタバレ87分署シリーズ第四作。詐欺事件の発生と時を同じくして、ハートの刺青のある死体が川から引き上げられる。詐欺事件は引き続き起き、同じ刺青のある死体がさらに発見される。この二つの事件が交互に描かれ、87分署の刑事たちによる捜査が続く。
詐欺事件はおとり捜査により犯人が捕まる。殺人事件は刺青師の捜査から一気に事件に動きがある。ここにスティーヴ・キャレラの妻テディが巻き込まれる。テディが犯人を尾行し、中国人刺青師が87分署に急を告げる。キャレラが妻の危機を知り現場に駆けつける。キャレラが犯人を撃ち逮捕する。三人目の被害者は保護され、テディも無事だった。
一作ごとに季節を替え、今作は春となり一年が経 -
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第2次世界大戦終戦直後のイギリス。
積み重なった戦費は戦勝国イギリスの経済を破綻に追い込み、
大英帝国は消滅した。
連合軍によって開放されたフランスや、敗戦国イタリア、ドイツにおいて
食料の配給制が撤廃された後においても英国は配給制が続く有様。
ビーフ・ステーキの代用品として鯨肉が重用されたものの、
庶民のテーブルには鯨肉さえ上らなかったという。
人口が爆発的に増加し、食糧の確保が困難となった近未来。
馬に跨ったカウボーイが牧場で牛を育てたように、
潜水艇で鯨を追い、育てることで食料問題の解決を図るのが
本作品の基本骨子。
著者であるアーサー・C・クラークには戦争直後の、
長引く食料配給制時 -
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ネタバレフロンティアを宇宙ではなく海に求めた作品。クジラを食料とすべく海を牧場として育てている。現在から見ると複雑な気分になるが、この事の是非が問われることになる。また、クジラを守るための調査過程で現れる、正体不明の巨大海洋生物の謎が加わる。挫折した元宇宙航空士の再生と、彼の同僚であり親友の死などのドラマも描かれる。このドラマ部分はとってつけたというような感じがするが、海を舞台とするハードSFの単調さを補う助けとなっている。
もっとも興味深いところは、物語の後半で仏教の最高位の人物と主人公の元宇宙航空士とのやり取りだった。人間のためにクジラを殺し続けるか否かという問題である。未来に出会うであろう人間