河島英昭のレビュー一覧

  • 君主論
    君主とはどうあるべきか。必ずしも聖人君子のように振る舞うのではなく、時に非道に、時にケチになるのもヒエラルキーの上位に立つ時には必要な資質であると理解した。
    人々からあえて嫌われることもいとはない、リーダーはどの時代でも寂しい側面があるものなのだと思う。
  • 君主論
    序盤の政体論や軍制論はいまいちだったが、15章からの君主の資質に関する話は面白かった。
    チェーザレ・ボルジアに強く影響を受けた内容なのでチェーザレ・ボルジアについての本を読んでから本書を読むとより分かりやすい。
  • 君主論
    不道徳教育講座に近い感覚を覚える。
    目的に照らし合わせた時に最も効果的な手段を考えるべし!というメッセージと受け取った。
    ただ、時代背景と君主という立場を認識しないとならない。誰でもどの場面でも活用できる代物ではない。
    例えば、「慕われるより恐れられた方が良い」は本当にミドルリーダーに必要かと言われ...続きを読む
  • 60分で名著快読 マキアヴェッリ『君主論』
    題名に偽りあり。60分ではとても読めない。この手の題名はどうにかしてほしい。しかし、内容は評価できる。『君主論』について非常にわかりやすく解説している。原書の本訳を手元において読み進めるとよい。
  • 君主論
     君主を社長に読みかえて読んでみた。君主論は上に立つ人にとっていい本だと思うけど部下にこれを薦めたいとは思わない。

    君主がみずからの地位を保持したければ、善からぬ者にもなり得るわざを身につけ、必要に応じてそれを使ったり使わなかったりすることだ。
    →手を汚すことも必要だと解釈した。ただこれはやりたく...続きを読む
  • 君主論
    世界の政治家や大企業のトップ経営者は、このような本の知識を得てことに当たっているのか、と理解しました。
  • 月と篝火
    p84. どうやって人に説明できただろう。ぼくが求めているのは、かつて見たことがあるものを、ふたたび見たいだけだ、などと?

    初パヴェーゼ。作者も作品も知らなかったたので、「ぼく」の背景を知らず、この主人公の行動や人々の会話が何を意味するか分からず、最初は読んでいるだけだった。そのうち、イタリアの寒...続きを読む
  • 君主論
    約500年前の時代を生きていた人物の著作とは思えないくらい、その内容に説得力があった。彼が唱える君主論は、彼が時代の流れの中で身をもって経験したことが元となっているため、戦争に明け暮れていた当時の情景が思い浮かぶかのような迫力があった。彼が唱える君主論は、どのようにすれば人心を掴むことができるのかを...続きを読む
  • 君主論
    「国を守るために悪事を行わざるをえないときは、非難されてもひるんではいけない。あらゆることを考え合わせてみると、美徳と見えた物が実際は命取りになったり、悪徳と見えた物が安全と繁栄につながったりするからだ」ーー『君主論』

    マキャヴェッリの『君主論』は無数の名言を世に残った一方、その批判も数え切れない...続きを読む
  • 60分で名著快読 マキアヴェッリ『君主論』
    昔も読んだ「君主論」。でも、前回はマンガ。今回は、とりあえず解説本(?)なので、文章が書かれています(笑)。内容は読みやすい。理解しやすい。解説の図も結構可愛らしい。でも、図の説明が文章と連動しているともっと嬉しかった。図だけじーとと眺めて、文章のこの部分ね…と理解したのでした。
    そして、結構面白か...続きを読む
  • 月と篝火
    主人公にとってこの村は血の繋がった家族はいなくても様々な繋がりがあり確かな故郷と言える
    それが失われていくそんなストーリーだと感じた
    時代の変化だとか、主人公の成長、戦争とか様々な形での喪失を味わうことになる
    ただ、孤児など弱者に対する容赦のなさは変わらないことを痛感した
    暗いストーリーと美しい描写...続きを読む
  • 流刑
     1970年前後、パヴェーゼは学生の間に人気があった。
     ある先輩は、「僕たちもパヴェーゼやポール・ニザンを読むようになるのか」と、嘆くように語ったものだ。
     訳者・河島英昭は、イタリア文学の名翻訳者で、「ウンガレッティ全詩集」、「クァジーモド全詩集」(いずれも筑摩書房・刊、未読)等の翻訳もある。
    ...続きを読む
  • 祭の夜
    なかなかすごかった。濡れ雑巾を投げつけられたかのように、冷たくビターンと胸に貼り付いた。何か太宰治の「桜桃」「トカトントン」みたいーと思ったら、この人も自殺してた。
    レオーネ・ギンツブルグの立ち上げた出版社に入社。職を得るためにファシストに入党する。ギンツブルグが逮捕され、本人も逮捕島流し。
    そうい...続きを読む
  • 君主論
    中世ヨーロッパにおける政治生体や様々なリーダーの栄枯盛衰を俯瞰的に分析し、リーダー(君主)とはかくあるべき
    というものを記している。特に、憎悪と軽蔑は避けるよう努めるべきであるが恐れられことは必要である、助言は必要なときに自ら得れば良く、それ以外に進言される助言は不要であるといった内容が心に残った。...続きを読む
  • 君主論
    ヨーロッパ政治思想史の参考文献として読まねばならず。
    重~いページをめくったら、その日のうちに最終ページをとじました。

    政治家の言っていることがこんなによく分かるなんて!と政治に通じた気を起こすところだったが、マキアヴェッリの分かりやすいレトリックのお蔭なよう。

    人間など所詮自分のことしか...続きを読む
  • 流刑
    読み始めの感想は暗い灰色の世界観だったのだけれど、時間の経過と村人との交流に伴う自身の孤独から孤高への変化により、仄かな温かさや凛とした強さが感じられた。
    それでも、愛情に触れたいのだけれど人を心の奥底から信用出来ない哀しみや寂しさが作品全体から漂ってきていて、それはやはり自身の境遇や恋人とのすれ違...続きを読む
  • 君主論
    君主としていかに臣下や人民を抑え統治するか、歴史上の君主の事例から言及されている。その方法には、人を恐れさせる、反逆されないための残忍な方法も説かれているため、現在を生きる自分からは賛同しにくいと感じられるような方法も多い。とはいえ、必ずしも否定できるようなものでなく、当時の時代背景からそのような方...続きを読む
  • 月と篝火
    私生児の「ぼく」が成長し、知恵をつけて独立し、アメリカで資産を得て故郷に戻ってくる話だが、時が行ったり来たりするのと登場人物が多くて整理しきれなかった。
    解説を読んで、たくさんの象徴が用いられているのがわかった。
    月は死と復活の象徴であり、篝火も夏至の夜、聖ジョヴァンニの祭りに焚かれて再生と豊穣を祈...続きを読む
  • 君主論
    職務に任じられた官吏が財を着服しても知られることはない。水中で泳ぐ魚が水を飲んでも知られることがないように。▼射手に放たれた矢はせいぜい一人を殺すか、殺さないかである。しかし、知者により放たれた智謀は、胎内にいる者をも殺すことができる。 カウティリヤChanakya『実利論』BC4世紀 ※マウリヤ朝...続きを読む
  • 60分で名著快読 マキアヴェッリ『君主論』
    解説本なので時代背景や章ごとのまとめがわかりやすい。原文読む前に読めてよかった。ただ、差し込みの図がわかりにくく意義がわからなかった。