河島英昭のレビュー一覧

  • 君主論
    共和制の国を占領するのは難しが、もともと君主制の国を征服して支配することは容易。住民が自由を知らず、支配されることに慣れているから。
    加害行為はまとめて短く、恩恵は少しずつ長く。
    君主には、良き土台が必要=傭兵と援軍は約立たず。自己の軍が必要。君主は、みずから陣頭に立って指揮官にならなければならない...続きを読む
  • 祭の夜
    淡々とリアリティの日常を描いているけれども、時に人間の内側をえぐり出すような描写をする。サラサラ読んでいたのに急にパンチを喰らう時がある、そんな感じの作家ではないだろうか。初めて読んだ作家だし、そもそもイタリアの作家はカルヴィーノしか知らなかった(しかも読んだことはない)から、こういう感じかあと思い...続きを読む
  • 君主論
    111君主論
    ・企業買収の際等、ビジネスにおいても貢献するような考え方が書かれてある
    ・新しい領土を得た場合の方策1征服者が当地へ赴き、居を構える2植民3軍隊の駐屯(復讐の恐れがあり、ダメ)
    ・人間は、寵愛されるか、抹殺されるかそのどちらかでなければ→クロップ監督の哲学もこれ?
    @cpa_1992 ...続きを読む
  • 君主論
    教科書ではルソーの流れで登場していたが、こんな内容だったとは、、、群雄割拠するイタリアにおける統治論を過去の事例をもとに、展開している。君主を経営者、国を企業に置き換えると、リーダーシップ論やポジショニング理論といった現在の経営学に通じる。先行論文が少ない当時でこの洞察には驚嘆。賞賛と批判が多いのは...続きを読む
  • 君主論
    中世ヨーロッパの国家の状況を鋭く観察し、君主とはどうあるべきかについて論じた書籍である。マキャベリの君主論は良く知られていたが、実際の内容はあまり知らなかった。今回一通り読んでみて感じたことは以下の通り。

    ・君主は、優柔不断であってはならない。
    ・大衆は結果しか見ない。その途中で何があっても、結果...続きを読む
  • 月と篝火
    「故郷は要るのだ、たとえ立ち去る喜びのためだけにせよ。」
    すべてが“私生児だから”というのが理由になるだろうか?
    月は憧れ、篝火は最期の象徴。
  • 月と篝火
    先日読んだスーザン・ソンタグが取り上げていた、パヴェーゼの最後の長編小説。
    40歳になった主人公が、生まれ育った故郷の村を訪れる。その村でかつて起きたさまざまなこと、現在のさまざまな様子、あるいは別の土地(アメリカ)で体験したさまざまなことが綴られる。
    これもまた、「場所」に関する小説である。時系列...続きを読む
  • 君主論
    乱世の中、国を安定させることを目的としたリーダーのための指導書である。チェーザレ・ボルジアをモチーフとし、内外から恐れられるものの恨まれもしないことを理想としている。そのために、内外に対して厳格な態度をとり、正義のために力を発揮できること、自身で考え判断できる(少なくとも判断するために情報・提案を得...続きを読む
  • 君主論
    国を奪って君主になりたい人,必読。

    メディチ家に向けて書かれたものだったのか。
    15-16世紀のイタリア史を知っていた方がよく読めそう。分からないところは読み飛ばしてもいいとは思うけど。

    軍備の重要性を説き,横暴さと狡猾さの双方を君主に求める一方で,民衆の力を侮るなとも。

    チェーザレ・ボルジア...続きを読む
  • 祭の夜
    パヴェーゼは超短篇もよいです。個人的に一番気に入ったのは「ならずもの」。特に最初の、部屋(牢屋)に差し込む光の描写が、部屋の闇を際立たせて、夜におこる物語全体の闇を美しくしていて、とても印象に残ります。謎の神父?とほかの囚人たちの対比もよい。ただ、文章がぎこちないのは結構気になります。原文はどういう...続きを読む