プレシ南日子のレビュー一覧
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筆者が自身の牧場をリジェネラティブな農法、具体的には、飼料をやめて、放牧だけで最後まで育てて屠殺して出荷する、に転換した実体験に基づく。読み始めて、気軽なエッセイかと思ったら、経済・社会的な分析はもちろん、生態学的な真理に触れて、とても勉強になる。
特に、荒廃地において、反芻動物を放牧することで、蹄と糞尿によって土壌が再生するメカニズムは目からウロコであった。また、Glass-fed beefと慣行農場で育てた牛肉のLCAの比較は様々なパターンがあり得るようで、ここは要注意。Impossibleバーガーへの批判など、ここは押さえておきたいところ。 -
Posted by ブクログ
3.11によって日本の「安全保障」「エネルギー政策」「地方自治」はどう変わったのか、あるいは変わらなかったのか。国及び地方の政治家や各界の有識者たちの言動を掲げ、あるいはボランティア、自衛隊、米軍の活動を子細に検証しながら、客観的かつ明瞭な評価を示してくれる。3.11への対応は「復旧」という再建にとどまらず、「復興」という滞っていた現状から繁栄につなげる大いなる機会であった。が、その機運がなかなか行動に至らぬうち、「原子力ムラ」が復旧、いや復興しつつある。とはいえ、阪神淡路大震災での失敗を教訓に、地方自治体の協力関係と自衛隊の活動においては著しい成果もあげている。不幸にも大震災が頻発する今日、この親日米学者のあまりに適切な分析にしっかりと耳を傾けたい。
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The Internet of Animals
©️Martin Wikelski, 2024
タイトルとか装丁から
所謂バイオロギングを使った、動物と動物とか環境とかの内容を期待して
手に取る人が多そうで、そこだけを読みたいなら
ちょっとガクっとくるかもしれん。
本書、宇宙に世界というか地球規模の追跡装置を打ち上げる計画の話。
まだ、実現してもない。
もちろん、現行のバイオロギングの個別例だとか、
携帯電話の電波をつかった追跡でできないことなんかももちろん読めるが、
この本は、ICARUSプロジェクト
International Cooperation for Animal Research Using Space
宇宙を利用した動物研究のための国際協力
この計画のための、現場でのリサーチとか、内容とか。
それなりに面白かったが、
終盤が、ぐだぐだになっているのが残念。
色々な人間にとって有益な情報が見込まれる
人間以外の生き物の行動学
今はまだ、バラバラ情報だが明確に意図した情報を
読み取れるようになるのもそんなに遠いことではないのかも、、
と思うねぇ。
そんなタイトルではある。 -
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ネタバレ動物たちのインターネット
動物追跡技術「ICARUS(宇宙を利用した動物研究のための国際協力)」プロジェクトを主導した生物学者が、イカロス以前のアナログ電波による動物たちの追跡から始まり、イカロスプロジェクトでの国際協力の困難や挫折などのエピソードを交えて、動物追跡技術が今後もたらすであろう人と動物が共存する地球という概念(念願)を語った本です。
宇宙開発のような華々しくだれにでも成果がわかる研究ではないですが、研究の技術や仕組みの基盤を整えることの大変さと重要性を教えてくれます。
現在、多くの天文台が連携することによって巨大な天文探査システムが稼働していますが、それと同じように動物たちの意外な行動や地球環境に与える相互作用などが明らかになっていくことを期待しています。
でずが、ちょっと残念なのが、著者の思い込みが強いための不正確で科学的とは言えない描写などが散見されることと、楽観主義に基づく未来予想など竹蔵的にはちょっと同意できない点も散見されました。
インターネットというバックボーンが整ったことにより、WEBシステムが人の生活を便利に豊かにそして人の邪悪さを広めているように、動物たちのインターネットから様々なビジネスモデルや科学的発見が成されることを願っています。
なぜならこれからの科学的な大発見は今までの還元主義的な研究からではなく、複雑系やネットワーク理論などから起きると竹蔵は信じているから。
竹蔵 -
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動物にタグをつけ、生態を追うことで保護や人間生活への応用などに役立てようとする研究者の話。
そもそもはアナログ的に行なっていたが、衛星から追えるように開発していく過程を追う
あまり生物学の本など読まないのだけど、なんだか気になって手に取った。
ドキュメンタリー映画観たような気分、なにかをなす人というのはものすごい我慢強さがあるのだな
それにすごくバイタリティがある
衛星による追跡が可能になったことで、これから色々なことがわかるようになるんだろう
地震や噴火予知の方、早めに…
何事もそうだけど、こういった研究をしている頭の良い人々がいるから、人類は発展してきた
暗い話ばかり耳にするけど、他方ではよりよい未来を垣間見れるような発明も多々あるということを忘れずにいたい
最後にもうひとつ、作者の、ロシアには世話になったがコンチクショウ!感が随所にあってよかった。 -
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東日本大震災、311は日本を変えたのか? それとも変えなかったのか?
米国の知日派という第三者の目から、特に「安全保障」「エネルギー政策」「地方自治」の3つの点に焦点を絞って分析している。
震災から5年目に出版された本書、当然執筆されたのはそれ以前のものであり、2013年頃までの状況を分析したものとなる。
本書にかかれた状況が、おそらく現在まで継続されているものは、自衛隊、防衛省をめぐる状況であろう。
311による大きな被害に、いち早く組織的に対応したのは、自衛隊と強力な同盟関係にあるアメリカ軍であった。
自衛隊は独立し行動できる部隊として、いち早く被災地に入り、被災者救出から被災地復旧、そして時には行政の支援までを引き受けることにより、多くの国民からの心理的支援を受けるようになり、それは組織、予算そしてステータス向上に大きく資する結果となった。
同時にいち早く被災地入りした在日米軍はじめ多くの米軍人は、やはり被災地支援に力を発揮したことにより、強固な日米同盟関係を確認し、実践対応でも力を発揮できることをしめした。
しかし、その後の国内事情の変化により、在日米軍を取り巻く環境は徐々に変化しつつあり、オペレーションの部分では統合による大きな成果を遂げたにもかかわらず、日米関係の強化については、現在はそのちからが減衰していると言えるかもしれない。
他方、エネルギー政策については、原発事故直後こそ、原発を将来的に廃止していくという機運が盛り上がりはしたが、強烈かつ継続的なロビー活動やステークホルダーの活躍により、本書が書かれた時代からは大きく舵を切り直され、原発中心のエネルギー戦略に揺り戻されていると思う。
地方自治についても、国の下一元化した号令をかけるだけの体制では災害に対応できないことは明らかになり、地方分権が進むかに見えてはいたが、明治以降生き残っている中央官庁の力は未だに強く、やはり中央集権的なちからの構造は変化していないように見える。
本書は、まとめでも書かれているように、書かれた時期がまだ311震災の影響を総括するには早すぎ田のだと思う。しかし、その時点までに何が起きたかを克明に記憶しておくことは、後世研究するのに非常に価値のあることだと思う。
残念ながら、日本国内では、利害関係者の顔色を窺わずに事実を書き残すことは難しい。したがって、公式な記録であっても、時の為政者の都合の良いように記録され、記憶される。
できれば、本書を執筆したような海外の研究者が、その後の日本を研究し、誰がどこで、どのように誤ったか。
そして、今後日本は何をすべきかを、日本人に向けて突きつけてほしいと思った。