岡本浩一のレビュー一覧
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ネタバレ上達についての本質とてもよくまとまっている本。
大変大変参考になった。
はじめに
第一章 能力主義と上達の法則
第二章 上達と記憶の仕組み
第三章 上達人はどこが違うのか
第四章 上達の方法論
第五章 スランプの構造と対策
第六章 上級者になる特訓法
はじめに
・「上達には法則がある」
・「認知心理学、学習心理学、記憶心理学などをベースに上達法を科学的に分析した」
・「一芸に秀でようという人は、
①自分の上達と学習の筋道をあらかじめ思い描くことができる。
②周囲から受けるいろいろな助言のうち、理にかなった助言と理にかなわぬ助言を識別することができるようになる
③他芸の上達や後進の指導に役立 -
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茶人としてだけでなく、心理学者である著者だからこそ、茶道を手放しに賞賛するのではなく、客観的かつ体系的な視点で学べ、また「侘び」の精神性を論理的に追求している良書。
教養として茶道に興味があるが、習うほどまでではないという人がメインターゲットとのことだが、案外ニーズは多いのではないだろうか。
茶道の流派の歴史、道具の背景、「侘び」とは何か?など、学べば学ぶほど、茶道の手前や道具には一貫してそれをする理由、背景が存在しており、だからこそ「用の美」としての美しさがあると考えられる。また、「侘び」とは何か、という問いに対し、「imperfect beauty」「asymmetry of beaut -
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努力の仕方を学び、効率よく上達する日常的にできることを学ぶ
〇上達を積み重ねていくと、ある日突然、ものの見え方が変わるという経験をする。(p4)
☆自分の好きなもの、のばしたいものを見つけて、それを極める。
今の私・・
①習字 その中でも筆ペン はがき
②社会のしくみ 地理 日本
上達とは
〇本書で上達というのは、ふつうの生活をしている私たちが、人並みの適性のある技能に、そう無理ではない練習量で、まあまあ一人前のレベルに達しようとする過程。(p23)
〇上達すると運動機能や認知機能に質的な変化が起こる。そしてその変化は未学習の状態には戻らない可逆的な変化なのである。(p30)
初級者から -
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中級者から上級者になるための上達を説いた本。
私が先輩たちに経験談で上達について説いてもらっていたことが、
この本のおかげで収束できた感じ。
中級者から上級者になるために、認知構造の変化が必要
脳内のワーキングメモリの限界と、如何に効率よくそのメモリを使うことができるか
技能をコード化し、コード化した技能を言語化する
一旦自分の個性を暫定し、そのことを追求する それを繰り返す そうすると鳥瞰できるようになる
省察的実践家 体験を経験にするプロセス
言葉で表せないことをメタファで表すこと
認知と記憶の構造に変化が起こり、記憶や思考の効率が高い状態になるプロセス脱皮 -
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"beauty of imperfection"
何と素晴らしい美しい言葉なのかと思います。
「侘び寂び」その深い意味・・・茶と禅、茶碗、茶室、茶杓など、日本人の心(武士道)と共にある日本人として、日本の教養として、「知っておかなければ恥ずかしい」とすら感じました。
実に、深く深く深い「茶道」。
今まで生きてきて、物心つかない幼稚園(4〜5歳)の頃に毎週の「お茶の会」で抹茶を飲む為に茶碗をグルグル回して、美味しい和菓子を食べる為に畳の上で足のしびれを我慢していた遠い微かな記憶があるわけだが・・・そこから大人になっても「茶道」は「ただ茶碗グルグル回すだけやろ〜」と舐めくさっ -
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まず、記憶の仕組みと上達した状態について説明。ワーキングメモリでの処理を軽減するために、多くの知識や動作をまとめて処理(コード化)することによって、高い能力を発揮することができるという説明がわかりやすかった。
これを基に、得意なものにこだわり中核を形成する、理論書を読む、深い模倣や暗唱をする、イメージトレーニングをする、達人に学ぶ、類似の知識・技能について関心を持つなどの上達の方法論を展開。これを理解することによって、テレビなどで紹介される各界の上達者がどのように上達したかのエピソードを、体系化して理解することができるようになった。
また、上達するステップやスランプの対策やプラトーについて -
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裏千家の淡交社からでている!と思うと、つい作法の教科書的なイメージがあって、気構えますが、この本はいいなあ。
お茶を知らない人が読んでも楽しめると思われます(キッパリ)!
著者はご自身いわく「市井の茶湯者」とされていますが、社会心理学者として極めていらっしゃるだけあり、人のココロをとらえて離さない言葉選び、構成、内容。茶道の約束事の大事なポイントについての情報をしっかりおさえつつ、そこにある「茶の心」が、「日々の生活」と繋がるように配慮されています。
そうそう、茶道にはキリスト教の教えが入っている、と聞いたことがありますが、それについても触れられていて、茶の心を世界に説明するときにも役に -
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以下抜粋~
・人間の深い信頼は、たがいの教養への信頼である。
教養には二種類ある
1知識としての教養
2人格的教養
人間の重さは、「2人格的教養」の重さで決まる
人格的教養とは?
哲学、語学、文学、社会観、人間観、科学観・科学哲学、宇宙観
教養は人間の価値である。
『人格的教養』は抽象的な感覚である。
知識的教養は修練をとおしてのみ習得されるが、知識そのものではない。
その人の置かれた文化によって磨かれる。
ヨーロッパ的『教養』の代表例
ワイン、音楽、古典文芸、スポーツ、聖書
世界から見た「東洋的教養」
儒教・老壮思想、源氏物語・古今和歌集、禅、武士道、禅宗建築、茶道
裏千家十五代の鵬