【感想・ネタバレ】上達の法則 効率のよい努力を科学するのレビュー

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Posted by ブクログ 2020年03月26日

努力の仕方を学び、効率よく上達する日常的にできることを学ぶ

〇上達を積み重ねていくと、ある日突然、ものの見え方が変わるという経験をする。(p4)
☆自分の好きなもの、のばしたいものを見つけて、それを極める。
今の私・・
①習字 その中でも筆ペン はがき
②社会のしくみ 地理 日本

上達とは
〇本...続きを読む書で上達というのは、ふつうの生活をしている私たちが、人並みの適性のある技能に、そう無理ではない練習量で、まあまあ一人前のレベルに達しようとする過程。(p23)
〇上達すると運動機能や認知機能に質的な変化が起こる。そしてその変化は未学習の状態には戻らない可逆的な変化なのである。(p30)

初級者から中級者へ
〇勉強のやり方は、勉強を始めたら、自分で分かるようになってくる。
☆とにかくはじめてみる。というか、人それぞれあった方法があるのだろう。まず、①入門書を読む②わくわくする。

〇技能の習得は、技能の構成要素を有意味処理する能力の向上を伴いながら進む。
☆つまり、技能を習得する時に、今まで何も感じなかったことが、コード化される。で、記憶へと進んでいく。
コード化→言語化。

〇忘却は、学習から24時間後、72時間後、そして、6~7日後に大きく生じる。(p50)
☆だから、練習の頻度を決めることが大切。著者の意見は、①週2回。あと大切なのは②場を決める③得意を見つける。

〇アイコニックメモリ、ワーキングメモリ、長期記憶(p63)
☆アイコニックメモリは、「生の記憶」見たまま、聞いたまま。これを揮発させないために、覚えておきたいことはワーキングメモリへ入れる。容量は7チャンク~9チャンク程度。このワーキングメモリで繰り返し取り出されたり、入れたりしたものが長期記憶に入る。

中級者から上級者へ
ノートをとる
〇実際には、どの人も、習った日には大急ぎで帰宅して、忘れぬうちにノートに書き留めるのである。(p134)
☆動作や所作は、記録しにくいが、その言葉のないところに自分なりに言葉を作っていく。
技能→コード化→言語

〇一の量の経験をしても、それを二の量、三の量にするように工夫するのが上達の要諦である。ノートは、それを可能にしてくれる。
☆やはり記録。

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Posted by ブクログ 2012年09月15日

めちゃくちゃいい本だと思うんだ。☆の少ないレビューがあって驚いている。

具体性に欠けるという指摘があるが、それはこの本に求めすぎ。
雑多な事柄に共通してあげられる上達のポイントや、上達にまつわることを書いているのだから具体的にならない。
けれど、練習の仕方や考え方に大いに影響を与え、考える材料は十...続きを読む分提供している。

この本の内容とは一生付き合っていくことになるだろうと思っている。

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Posted by ブクログ 2012年08月20日

記憶の仕組みから、中級者から上級者へレベルアップするための方法を説明している。わかりやすく、納得感ある内容である。

上達するためには、ある物事を行うための知識や行動を体系的かつ効率的に記憶することが重要である。また、体系的に記憶した情報に対して、自信の感情、考え方をオーバーラップさせることで、中級...続きを読む者とは違う捉え方を構築する。
これにより自身の、物事に対する一貫性を高め、独自の方法を習得する。

何かをはじめるときには参考にしたい考え方である。

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Posted by ブクログ 2012年06月15日

物事が上達することについて学術的な観点から説明された本です。
「これを読めば何かが上達する」という内容ではありません。

ただし著書の内容から何かを上達させるにはどうしたら良いのか、上達するとはどういう状態であるのかそのメカニズムが分かると思います。
そこから上達へはどうしたら良いのかが分かってくる...続きを読むと思います。

用語がとっつきにくいため、関連するより易しい本で概要を理解してから本書を読まれることをおすすめします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年08月21日

上達についての本質とてもよくまとまっている本。
大変大変参考になった。

はじめに
第一章 能力主義と上達の法則
第二章 上達と記憶の仕組み
第三章 上達人はどこが違うのか
第四章 上達の方法論
第五章 スランプの構造と対策
第六章 上級者になる特訓法

はじめに
・「上達には法則がある」
・「認知...続きを読む心理学、学習心理学、記憶心理学などをベースに上達法を科学的に分析した」
・「一芸に秀でようという人は、
①自分の上達と学習の筋道をあらかじめ思い描くことができる。
②周囲から受けるいろいろな助言のうち、理にかなった助言と理にかなわぬ助言を識別することができるようになる
③他芸の上達や後進の指導に役立てることができる

・「上達を積み重ねていくと、ある日突然、ものの見方が変わるという経験をする。・・・上達することによって、認知構造が変容するからである」

第一章 能力主義と上達の法則
・「本書で上達として考えるのは、このような超一流になる方法ではない。本書で上達というのは、ふつうの生活をしている私たちが、人並みの適性のある技能に、そう無理ではない練習量で、まあまあ一人前のレベルに達しようとする過程である」
・「上達の過程では、誰しもある程度の試行錯誤と無駄な努力をついやすのがふつうである。けれども、上達の法則がわかっていると、正しい努力の方向がだいたい見当がつく」
・「上達すると運動機能や認知機能に質的な変化が起こる。そしてその変化は、未学習の状態には戻らない非可逆な変化なのである」
・「どんな技能でも、上級者の域に達しようとすれば、それだけの努力を一定期間続けなければならない。・・・そのような生活を続けることは、自制心と自我の強さを磨く。そのようにして磨かれた自我をそなえた人格には、自信と安定感がある」
・「上達したいと思ったら、まず始めることである」
・「やるとなったときに、つぎに必要なのは、入門書や概論書を読んでみることである」
・「この段階では、とにかく上達しようとしている対象に慣れ親しむことが大切である・・・その刺激が自分に「訴えかけてくる」ものがあるかどうか、その刺激に心が感動するかどうか、自分自身を観察するのである」
・「技能の習得は、技能の構成要素を有意味処理する能力の向上を伴いながら進む・・・有意味処理されないものはうまく記憶処理されないのである。昨日まで無意味処理されていた刺激が心になにかしら訴えかけてくる感じがするのは、それらが有意味処理され始めた徴なのである。有意味処理が完全にされるようになると、それぞれの意味に適した準言語処理(コード化)が行われて意味が認識されるようになる」
・「このあたりで、上達を目指して練習や学習に携わる頻度をおおむね決定するべきである。週に二度にすれば、週一度の場合と比べると、上達の速度は雲泥の差となる。週に二度より高い頻度ということになると、週五度くらいの「ほぼ毎日」という頻度になる」
・「頻度を決めると同時に。習う場をどうするかという問題を考えるべきである。・・・注目したいのは、習っている人達の成長の速さと成長の次元である」
・「習得している技能のなかで、なるべく早く、なにか自分の得意や好きなものをみつけることがよい」

第二章 上達と記憶の仕組み
・「長期記憶を用いて、ものを考えたり、技能を発揮したりするときは、長期記憶に貯蔵された知識が、ワーキングメモリに呼び出されて用いられている」
・「技能に上達した状態とは、つぎのような状態である
(1)技能に必要な宣言型知識と手続き型知識が豊富に長期記憶に蓄えられていること
(2)必要な知識が、必要に応じて長期記憶から検索できること
(3)検索できた長期記憶が、ワーキングメモリで有効に用いられること

・「上達という現象はつぎのように考えることができる
(1)宣言型知識と手続き型知識の長期記憶を豊富に効率よく形成すること
(2)長期記憶に貯蔵された知識が効率よく検索できる状態を形成すること・・・検索に用いられるインデックスが確実に形成され、そのインデックスがシステマティックにできている状態が維持されること
(3)長期記憶から検索された知識が、ワーキングメモリに出力されても、ワーキングメモリに余裕がある状態を維持できること。そのためには、多くの知識が少ないチャンク数で表象される状態ができること

・「知覚、認知、思考が一定の方式のもとでできている状態を観察して「スキーマがある」とか「スキーマがない」とか言っているのである。・・・車両感覚のスキーマ、荷物の大きさから、重さを推測するスキーマ、球を打つためのスキーマ」
・「スキーマを支えている大きなものがコーディング能力・・・知識が貯蔵されるためには、七チャンクという容量限界のあるワーキングメモリを通過させる必要があるために、知識が言語に準じた形式に、その人の思考のなかで表される必要がある。それを本書ではコード化という言葉で表すことにしたい・・・コードシステムに動作の調整機能や五感の感覚が付与したものがスキーマである」
・「意味をみつける能力が高まると、一チャンクに入る記憶事象の量が格段に多くなる」

第三章 上達人はどこが違うのか
第四章 上達の方法論
・「得意なものにしばらくこだわってみると、それを中心にして全体が見えるようになる。そのプロセスを早い時期に形成するのが大切なのである」
・「ある程度コンスタントに練習するようになれば、どんな形でもいいから記憶やメモをとったりする工夫を始めるべきである・・・言語になりにくいものでもいったん言語化することが大切なのである。つまり技能をコード化し、コード化した内容を言語にする工夫が必要である」
・「ある程度定期的な練習体制が整ってきて、好きな型や得意型ができてきたら、本を読み始める。・・・技能に関するコード化の能力が上昇する。・・・概論的な書物から、鳥瞰的な知識が得られる」
・「概論書によって鳥瞰的な知識を得たら、理論的な勉強をする。・・・理論的思考を身につけることが、上達の道具となる。・・・理論書を学ぶことによって、細かい差の重要性や意味を理解できるようになる」
・「なにかひとつのものを決めて、それを精密に学ぶということをやってみる。・・・得意なもののなかから、さらに目標を絞り、とことん追求してみるのである・・・「もうこれはだいたいわかった」と思える・・・時間が自然に訪れたら、また別のものを対象にしてしばらく打ち込んでみる」
・「こだわりの時期は、自らに対する要求水準を高く作り上げる時期でもある」
・「精密トレーニングのひとつの手段として、深い模倣をすることが有効である・・・暗唱訓練では、可能な限り、模倣しよう、覚えようとすることが大切である」
・「イメージを維持するために、コード化システムの統合がさらに進む」
・「他者の演技やプレー、作品を見るときに、なるべくその他者に感情移入する練習は有効である」
・「いいものと悪いものの区別がわかるようになっている。そうすると、ある時期、いいものだけを見る、いいものだけに接するということをするのが有効である。理屈でわかっている段階から、直観でわかるような段階に飛躍をはかることが必要なのである」
・「達人の技に直接触れる機会を掴んでみる」
・「自分とそう類似もせず対局でもない人の個性について、その個性の生い立ちや特徴について考え、なるべく、言葉をあてはめたりして具体的に記述してみる努力をしてみよう」
・「この段階まで来れば、積極的に広域的知識を獲得する努力をする。一通り知っていなければならない知識を仕入れるのである」
・「類似の他のスクールや技能について関心をもつ」
・「自分の携わっている技能の歴史的背景を知ろうとすることも心を深くし、間接的に上達に役立つことが多い」
・「広域的知識を整備する一環として、手軽なものでよいから、辞典や事典を手元に置く」

第五章 スランプの構造と対策
第六章 上級者になる特訓法
・反復練習をする
・評論を読む
・感情移入をする
・大量の暗記暗唱をしてみる
・マラソン的な鍛錬をする
・少し高い買い物をする
・独自の訓練方法を考える
・特殊な訓練方法を着想するプロセス
・独自の訓練から基本訓練に立ち返る
・なにもしない時期を活かす

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Posted by ブクログ 2018年11月04日

中級者から上級者になるための上達を説いた本。
私が先輩たちに経験談で上達について説いてもらっていたことが、
この本のおかげで収束できた感じ。

中級者から上級者になるために、認知構造の変化が必要
脳内のワーキングメモリの限界と、如何に効率よくそのメモリを使うことができるか
技能をコード化し、コード化...続きを読むした技能を言語化する
一旦自分の個性を暫定し、そのことを追求する それを繰り返す そうすると鳥瞰できるようになる
省察的実践家 体験を経験にするプロセス
言葉で表せないことをメタファで表すこと
認知と記憶の構造に変化が起こり、記憶や思考の効率が高い状態になるプロセス脱皮

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Posted by 読むコレ 2013年12月27日

あいうえお

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Posted by ブクログ 2018年10月31日

まず、記憶の仕組みと上達した状態について説明。ワーキングメモリでの処理を軽減するために、多くの知識や動作をまとめて処理(コード化)することによって、高い能力を発揮することができるという説明がわかりやすかった。

これを基に、得意なものにこだわり中核を形成する、理論書を読む、深い模倣や暗唱をする、イメ...続きを読むージトレーニングをする、達人に学ぶ、類似の知識・技能について関心を持つなどの上達の方法論を展開。これを理解することによって、テレビなどで紹介される各界の上達者がどのように上達したかのエピソードを、体系化して理解することができるようになった。

また、上達するステップやスランプの対策やプラトーについて触れているのも役立つ。

タイトル通りの内容がきちんと整理されて説明されており、学ぶことが多かった。

上達と記憶の仕組み
・忘却は、学習から24時間後、72時間後、6〜7日後に大きく生じる
・知識には、言語で表すことができる宣言型知識と、技能の習得による手続き型知識がある
・記憶の種類
 アイコニックメモリ(感覚記憶):生の記憶を数百ミリ秒だけ貯蔵する
 ワーキングメモリ(作動記憶):7〜9チャンクの容量、数秒が限界
 長期記憶:ワーキングメモリでリハーサルが繰り返されたものを貯蔵する
・チャンク:まとまった意味を表す単位
・スキーマ:知覚、認知、思考が行われる枠組み。コードシステムに動作の調整機能や五官の感覚が付与したもの
・コード化:ワーキングメモリを通過するための形式化

上達した状態
・宣言型知識と手続き型知識が豊富に蓄えられている
・貯蔵された知識を効率よく検索できるように、インデックスがシステマチックに形成されている
・ワーキングメモリに余裕のある状態を維持するために、多くの知識が少ないチャンクで表される状態にある

上達の方法論
・鳥瞰的認知を高める:得意なものにこだわり中核を形成する。ノートをとることによって記憶し、言葉で表すことによって想起し、反復することができる。概論書を読む
・理論的思考力をつける:理論書を読む(未熟者こそ必要)
・精密に学ぶ:ひとつのものを深める。対象を変えて精密練習を繰り返す。深い模倣(写文など)や暗唱をする
・イメージ能力を高める:イメージトレーニング、他者に感情移入する、良い作品を見る
・達人に学ぶ:スキーマに触れる、会う、話す
・コードと知識を拡大する:他者の仕事・方法に学ぶ。広域的知識を獲得する。類似の知識・技能について関心を持つ。歴史的経緯を学ぶ。辞書を使う

スランプの対策
・肉体疲労や生理的飽和が原因ならば、休息をとる
・心理的飽和が原因なら、何か別のことに関心を向ける能動的休息をとる。基礎的な知識や技能の反復を続けてスキーマを維持すれば、それまで気づかなかったことを発見し、新鮮さを感じることができる
・プラトーの時期には、知識の整理、技能の安定化、技能とコードの連合強化(一連の動作をひとつの技能として記憶する)、チャンク容量の拡大、コードシステムの高度化を行っている
・すでにできるようになっている技能を少ない負荷でできるようにすることが、スランプ脱出の目標

上達するステップ
・反復練習をする:自分のコードシステムをチェック、強化、類縁関係の連想を豊かにする
・評論を読む:評論を読んで追体験することによって、自分の知識に評価スキーマを生じ、一貫性を与える
・他者の作品に感情移入をする
・大量の暗記暗唱をする:コードシステムを強化できる
・一定の期間それだけを集中して行う
・いい道具を使う
・明確な部分的目標を持った独自の訓練をする
・何もしない時期を活かす:睡眠による情報の整理、休むことによるコードやスキーマを整理して一貫性を高める

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年01月02日

サブタイトルに「効率のよい努力を科学する」と書いてある通り、上達について細かに分析しています。全て納得する内容ですが、ちょっとしつこい印象を受けました。例えが繰り返されて、食傷気味になってしまいました。
上達についての分析は、なるほどと思う部分ばかりです。自分の経験と照らし合わせながら読むことになる...続きを読むと思いますので、印象は各個人で変わってくると思います。でも、どんな人でも、再確認という意味では有効ではないでしょうか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年12月17日

「目的」
いつも上達の加速度は早いが途中で減速するタイプであるため、一度その理由を考え取り入れられるものは実践するため。

「まとめ」
上級者=プロフェッショナルではなく、自分で特技・趣味だと発信できるレベルだと定義し上達する事の利点や実際に初心者が中級者を経て上級者になるために意識する事がまとめら...続きを読むれている。そのためスパルタ的なものではなく”好きなことをまず得意になる”とか”週1、2回でいいから触れる機会を作る”など手触り感のある方法論が特徴的。

上達のプロセスについては個別の事象→コード→コードシステム→スキーマという流れで頭の中に整理されるという説明はわかりやすかった。暗記することや繰り返すこと、基本を忠実に覚えることやプロを見ること等上達の手段とされる様々なものがこのプロセスから説明でき、最も納得感がある部分だった。

「感想」
上達とは結局「序・破・離」ではないか。
そのために必要なことは
①基本の型をできる限り最小単位で理解する。
②一流の人を(プレイだけではなく、その言動、姿勢等も含めて)よく真似する。
③色んな人を見ながら、自分なりの練習・アウトプットを考える。

今まで、基本の型や一流の雰囲気を真似することはできていたが、より細部への注目ができておらず中盤以降の伸びが欠けたのではないかと感じた。意識意識。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年06月20日

1昨年の5月に購入して以来、2年以上経て、漸く読み終わりました。
物事をいかに学び、精通し、上級者となっていくのか?
自己啓発から入り、何かを為していこうとしたときの”進め方”の指針となるような本でした。

以下ネタバレです。

本書は上達をしていくための方法論や、そもそも上達とは何か?など、
物事...続きを読むを極めていく上での道しるべとなるような内容を論じています。
特に印象に残ったのは、
 ・上級者になると「見え方が変わる」
 ・上達した自信から来るおだやかな楽観性が潤いとなって、人柄から香る
 ・入門書の選択基準は、書いた人の情熱が感じられるかどうか
 ・とにかく上達しようとしている対象に慣れ親しむ⇒訴えかけてくるものがあるか、
  その刺激に心から感動するかどうか、自分自身を観察する
 ・週に二度にすれば、週一度の場合と比べると、上達の速度は雲泥の差である
 ・週に三度は二度に比べればそれほど大きなメリットがない
 ※忘却は学習から24時間後、72時間後、6〜7日後に起きる
 ・とりあえず自分の好きな物を作るのが初期の上達のコツである
 ・上級者は自我関与が高い
 ・自分の演奏が聴いている聴衆の心にどのように響くか想像しながら
  練習することが、演奏そのものの「厚み」になる
 ・調子の良いときは棋風なんか出ない
 ・上級者は自分独自のトレーニングを開発することができる
 ・得意なことにこだわると、ソレを中心として全体が見えるようになる
 ・効率よく上達しようという場合、理論書を読む
 ・一つのオーケストラ曲をおびただしいエネルギーを注入してその一曲だけを仕上げる
 ・ある時期、いいものだけを観る、という時間を作る

などなど。一部本当にそうなの?というものもありますが、
実際に科学的に証明されていると言われている物も多く、説得力があります。

最後のあとがきの筆者の思いを読むに、これからの日本のために書いたのだな、
と感じ入るところが多く有りました。学ぶところのとても多い良書です。

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Posted by ブクログ 2023年05月11日

上達という行為は、知覚情報の処理の繰り返しにより、その情報をコード化して知識と蓄え、再び同じ状況に出くわした際に、コード化された知識を呼び覚まして対応する過程で、知覚情報のコード化とアウトプットの体系化が進み、情報に対する処理能力が上がる状態のことを指す。本書では、初級者、中級者には見られない、上級...続きを読む者ならでは特徴について事細かに説明されている。こうした特徴を知っておくことは、自身の上達度合いの客観的な評価に使えると感じた。
勇気づけられるのは、上達の法則は普遍性があるものとして説明されている点。すなわち、何らかのスキルにおいて上達した経験は、他のスキルの上達にも活かせるということである。このことを知っておくと、人生を有意義に送ることができそうだ。

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Posted by ブクログ 2021年01月11日

物事を上達するための方法と考え方。わかりやすい。

中級から上級になるために、以下が大事。

感情を込めて練習する。
得意な方法で攻める。一点突破から。
ノートを取り、振り返る。
概論書から理論書を読む。
一つを深める。
模倣や暗唱をする。

英語なら、一つのテキストを用いて、その中の表現を暗唱する...続きを読むくらい練習する。その際に場面を想像しながら、感情込めて練習。
一日の練習や仕事を振り返る、日記を書く。英語で書く。その表現の細部を時々、辞書や参考書で確認して、補強する。

文章作成スキルを高めるなら、好きな作家の文章を模写。作者の気持ちを想像しながら。

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Posted by ブクログ 2019年05月06日

読んでいると努力しているのになかなか上達していかない、もどかしい感覚を呼び起こされる。

上級者、中級者、初級者というおおざっぱな分け方でそれぞれのレベルにおける対象への感覚や感情を、豊富な例をもって説明してあるのでなんとなく「そういう感じだよね」といった読み進め方ができる。

ただしどうすれば上達...続きを読むするのか、ということが明確に書かれているようでそれほど実際的でも理論的でもない。そのように無理矢理に理論にまとめていないので冗長にも感じるが、こういった内容の方が「もどかしさ」からの脱却ができて自分は好きだ。

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Posted by ブクログ 2016年06月01日

中級者から上級者に、効率よく上達するための方法論。
まずは得意なもの一つを突き詰める > 鳥瞰的に全体を把握 > 理論を学び骨子をつくる > 得意なことを精密に学ぶ > 類似分野にも知識を広げる
といった流れで技術や知識を高めていく。

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Posted by ブクログ 2014年09月10日

上達の秘訣が理論的に書かれていてためになった。簡単に手に入れた技術は簡単に忘れていくんだなと感じた。

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Posted by ブクログ 2013年03月08日

物事をあるレベルまで到達させた者を上級者と我々は呼ぶ。あるレベルに到達できない、又は他人と比べ上達が遅いといった中級者や初心者と上級者は一体何が違い、何が足りないのか。を書いた本。以外と読みやすい。

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Posted by ブクログ 2013年02月21日

前々から、好きであるってことは強いと感じていたが、この本ではそれが論理的に説明されていて腑に落ちた。

では、好きなものが無く、力を注ぐ受け皿がない人の取っ掛りになるかといえば、そういう本ではない。

「どうやったら好きになれるか?」なんてことは本が教えてくれるもんじゃあないよなあ。

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Posted by ブクログ 2018年10月07日

「上達の法則ってあるよね〜」という共感が得られる本。意外と上達の法則そのものは漠然としか書いてない。あとこの著者は趣味が豊富。趣味人は上達する。
人間の記憶は7チャンクなので1チャンクあたりの容量を増やして効率アップ。

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Posted by ブクログ 2023年04月28日

正直将棋や音楽、スポーツに全く精通してないので例に挙げられてもあまりピンとこなかった部分が多いが、参考になる部分も多かった。いずれ再読しようと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年07月03日

2024.2.19再読
約2年半ぶりに手に取り読破。
以前自身がマーカーを引いた箇所を見返すと、スキーマや高度化といった難しい言葉に多く線が引かれており、今との関心の違いに驚いた。

気持ちに余裕がある、「ながら」ができるなど、これまでの経験と照らし合わせて「たしかに」と思える上級者の特徴について書...続きを読むかれている。

ただ最も印象的だったのは、あとがきである。
学校教育の教育機能を①知識習得機能と②学習性習得機能の2つに分けた上で、「やっとできた」は「やればできる」を教えてくれる的な論が展開されている。
この本が20年以上前に書かれていることを踏まえると、先見の明のすごさに感動した。

2021.7.3 初読
いままでなんとなく上手いとかすごいとか思っていたことが、言葉で説明されており、すんなりと理解することができた。

・有意味処理→準言語処理(コード化)
・思考のスキーマ(認知の枠組み)
・上級者は、コードが豊富でスキーマも多様。
・上達した状態とは、豊富な知識が長期記憶に蓄えられており、検索でき、有効に用いられること。
・上達という現象=長期記憶を豊富に効率よく形成+検索+余裕がある。
・情感インデックス(感情を伴う索引)の方が検索しやすい。→気持ちを乗せることが大切。

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Posted by ブクログ 2019年06月05日

わかりやすく書かれているけれど、ほとんどがなんとなく経験でわかっていることではある。ただ、言葉になってそれを読んでみると、なるほどとひざを打つことも多い。そういう観点からも、この本を読むと、スランプ状態から抜け出せるヒントはつかめるかもしれないと思う。

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Posted by ブクログ 2017年12月23日

勉強や趣味で効率よく努力するための方法を、心理学の観点から考察している本です。

心理学を応用した自己啓発本といえば、精神科医の和田秀樹が多数の著作を刊行していますが、「技量が上達する」ということそのものについて、認知や記憶の仕組みに基づいて解説されているのが、本書の特徴だといえるように思います。な...続きを読むかでもスランプについての分析とその克服方法に関しては、たいへん参考になりました。

ただ、それらの知識を実際に上達に結びつけていくための方法については、著者自身の経験に基づくところが少なくないのではないか、という気がします。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年03月09日

いわゆる「上級者」と呼ばれる人はどのような傾向があるのか書かれた本。
上級者の視点で物事が見れるようになるので、何かを極めたいときに役に立ちます。
でも、同じことを繰り返し繰り返し綴っていて内容が薄く感じてしまったのと、参考文献がなく論拠に欠けるかなと思ったので☆3。

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Posted by ブクログ 2015年01月14日

読みどころは1章、2章、
それから5章の「スランプの構造と対策」。

5章の2が一番の読みどころ。
だがP186の図は①から⑧までナンバリングしてある割に本文に内容が出てこない。
その①~⑧に(1)~(5)まで自分であてはめてみるという感じなんだろうと勝手に思っている。

3章の内容は上達すれば自然...続きを読むにわかってくることだし、
4章、6章は方法論総ざらえなので読まずとも。

字面を追わなければ30分で内容をつかめる本。

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Posted by ブクログ 2014年10月30日

【再読】
もっと内容をまとめてシンプルにしてくれればタイトル通りになって良書だと思うのだが…。
著者の説明は確かにそうだなといった感想だが、結局は個々人の良し悪しの要素が大きいからなんとも言えないと思う。難しいテーマである。
気になったのは、学習、スポーツ、芸術の分野をごっちゃにして論じてしまってい...続きを読むるのが消化不良を起こしてしまうのではないか。

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Posted by ブクログ 2014年07月02日

上達を科学的に説明した本。
具体的な法則が書いがてあるのかと思ったが、
上達とは何ぞやとその定義が多くを占めていたように思う。
タイトルから期待した以上のものは得られなかった。

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Posted by ブクログ 2014年03月06日

本書では初心者が上手になった人を中級者とし、さらに中級者とは
質的に異なって、上達した人を上級者として論を進めている。
そして、初心者から中級者になるためのステップを紹介し
上級者に共通した特徴を、主に認知心理学的な観点から解明し
中級者から上級者になるためのステップについて触れている。
また、スラ...続きを読むンプの構造や、上級者になるための特訓法についても
書かれており、具体例も豊富なので、ある程度
心理学用語が理解できれば、読みやすい内容となっている。

まず、初心者が中級者になるには、始めてみること、
その頻度と学習の場を決めること、入門書を読むこと、
そしてワクワクしたり心惹かれることが大切であるとする。
ワクワクするとは、上達したい対象に慣れ親しむことであり
こうした感情が起こるのは、今まである現象に対して
自分なりの意味づけをできなかったところで
知識や経験が深まるにつれ、意味づけができるようになったためであり
これが上達の萌芽であると、筆者は論ずる。

また、上級者の心理学的特徴の章では
上級者の記憶のしくみとスキーマについて述べられている。
筆者によると上級者は、記憶力が高く、意図的な記憶ではない
偶発的記憶においても優れている。
そして、記憶の再現が速く正確である。
また、記憶の単位として「チャンク」があるが、これは
作業記憶(一時的な記憶)の容量を指すものであり
通常の人では7±2と言われている。
上級者は、個々の現象や知識を関連づけて記憶できるため
作業記憶が長期記憶(永続的な記憶)に移行するとき
より多くの情報を保持しておけるのである。
したがって、上級者は、技能に必要な知識が豊富に蓄えられており
必要なものを長期記憶から検索でき、それを作業記憶で
有効に活用できるのである。
さらに、知覚、認知、思考が行われる枠組みをスキーマというが
上級者はこのスキーマがよりよく形成されているため
短時間で反応でき、同じ刺激への反応が安定しており、
刺激やそれに対する自分の反応の記憶が正確で、
新しい刺激への反応もスキーマに素早くとりこむことができる。
そして、スキーマ依存的エラーという、スキーマがあるからこそ
犯しやすいミスをしてしまうことがあるとされる。
このスキーマ形成を支えているのが、コード化という
言語化しにくい事柄を、それに近い形で作業記憶を通過させる
現象であり、これが優れているため、上級者は
多くの事象を小容量で記憶できるのである。

ここまでが初心者から中級者へ至るための話であったが
本書のメインである上達の法則は
鳥瞰的認知を高め、理論的思考を身につけ、精密に学び、
イメージ能力を高め、上級者のスキーマに触れ、より広い知識を
獲得することであると紹介されている。
鳥瞰的認知を高めるとは、得意なものを認識の中核とした全体観をもち
ノートをとって言語化しようと試みることで行われる。
また、初心者のときに入門書や概論書で得た知識を
理論書を読むことによってまとめることで
上達したいことの原理を整理でき、理論的思考が得られる。

主に本書はこのような内容になっている。
スランプの構造なども興味深く読めたものの
心理学的知識を頭に叩き込まないと
全体的に読み進めにくかったのと
書いてあることが当たり前であったり、かと思えば
上級者は記憶の構造がちがうなんて、どうしようもないことを
言い出したりするあたりで、星は3つかな。

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Posted by ブクログ 2014年01月23日

初級者から中級者、中級者から上級者になるための方法と
上級者は何が違うのか認知心理学、学習心理学、記憶心理学をベースに書かれている



やり方がわからないという人は、やり方がわからないのではなく、それで上達したいという気持ちがまだ高まっていない。

入門書は書いた人の情熱が感じられるものを選ぶ。
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頻度は週2回がが良い

習得している技能の中でなるべく早く、自分の得意なもの、好きなものを見つける
→それを中心に全体が見えてくる


知識が貯蔵されるには、知能を言語に準じた形式に、その人の思考の中で表現されたりする必要がある(コード化)


目隠し将棋でワーキングメモリを使用
→コード化システムの統合が進む

ワーキングメモリから長期記憶の形成には、自我関与の深さが関わっている
→辞書ひけ
わからないことをうやむやにしておくのと、一応調べてみるというのでは雲泥の差

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Posted by ブクログ 2013年02月26日

週に一回と二回学習するのでは雲泥の差。
二回と三回ではさほど変わらない。
さらに上達しようお思うと、週に五回。

ノートをとる。
自分ならこのようにする。
相手はなぜこのようにしたのだろう?
を考える。

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Posted by ブクログ 2012年10月22日

「練習の頻度があまり高いと、続けられないときの心理的負担が重い」→なるほど。
-----------------------------------------
・復習は、忘却直前の24時間後、72時間後、1週間後に行うのが効率的
・週に二度の頻度。練習の頻度があまり高いと、続けられないときの心理的...続きを読む負担が重くなる面がある。

[中級→上級]
・得意なものにこだわる
・ノートをとる(言語になりにくいものも言語化する)
・概論書を読む → 理論書を読む
・一つのものを深める(精密練習・模倣)

[上級者になる特訓法]
1. 反復練習
2. 評論を読む
3. 感情移入する
4. 大量の暗記暗唱をしてみる
5. マラソン的な鍛錬をする
6. 少し高い買い物をする
7. 独自の訓練方法を考える
8. 特殊な訓練法を着想するプロセス
9. 独自の訓練から基本訓練に立ち返る
10. なにもしない時期を活かす

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