平井イサクのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレすでに火星への移住が実現している世界。地球ー火星間の定期航路が開設され記念すべき第一号の乗客としてSF作家のマーティン・ギブスンが乗り込んだ。ただ一人の乗客であるギブスンが六人の乗組員と共にアレース号にて三ヶ月に渡る火星への旅を始めた。
旅の途中、最年少の乗組員のジミーは、ギブスンが過去愛し、別れた女性の息子だと気づいた。自分が原因で彼女と別れ、以後一切連絡も取らなかったことを悔やむギブスンは、過去のいきさつをジミーに話し、以後、ジミーの力になろうと決意した。
火星に到着しギブスンはハドフィールド総督と会談を行った。火星での生活は困難を極め、地球からの援助なしには成り立たなかった。しかし、 -
Posted by ブクログ
例によって、虚実織り交ぜたサスペンス小説。この作品は、サスペンス小説と言うよりも冒険小説である。それも、ジャングルの奥にある伝説の都市を探すというのだから、うんと古典的な、ハガードばりの冒険小説である。
もっとも、この作者のことだからきちんと現代小説に仕上げていて、そういう冒険小説に、現代テクノロジーを絡め、企業小説的な要素を絡め、「手話の出来るゴリラ」という癖玉を持ってくる。これがくせ者で、実にお見事である。
古典的といってもいいくらいのオーソドックスな物語に、現代テクノロジーの味付け、次々と主人公を襲いかかるさまざま困難と、それをかいくぐって先へ進んでいくテンポは実におもしろく、久しぶ -
Posted by ブクログ
○2008/03/23
以前塾の先生に頂いたもの。手話するゴリラ、エイミー(図らずも恋する…のキカが浮かんだ)がなんか、いい。自由奔放なのに人間らしくてすごい好感。
冒険小説に分類されると思うんだけど、入りの部分は機械や組織の説明やらで進みにくかった。
でも、一端のめり込むと情景がすらすら頭に浮かんできて、映像を見てる感覚になる。矢継ぎ早に読ませる文で、なのに読みやすかった。ほんとにどこからがフィクションなのか分からない。
その後の部分はまぁ、エイミー含め各自そんなもんか、という感じだったけど、そこに行き着くまでのラストが、さらっとしてんなぁオイ、と。煮え切らずにゴールしてしまった感が残念。