神西清のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
19世紀ロシアの小説です。
16歳の少年ヴラジミールが
近所に越してきた5歳年上の公爵令嬢ジナイーダに恋をするお話。
ジナイーダはたいそう美しく、慕う男たちも多い。
そんななか、どんどん胸を熱くしていくヴラジミールなのだが・・・。
ちょっと笑ってしまう箇所もありましたが、
全体としてロマンティックだし、一気読みで味わってしまうこと推奨です。
恋の感情を、読者の心中にたちのぼらせるような、
ささやかに再体験させるような
(もっと夢中に読書するなら、ささやかどころじゃないのですが)、
そんな恋愛小説になっている、半分くらい読んでの感想。
残りの半分を読むと、ぐっと甘く苦くなりました。
文学らしい、読者の胸をかきむしる感じだな、と。
溌剌として魅力的な女の人には惹かれるけれど、
結婚するくらい親密になってからケンカしたら、
ぼくはどれだけ自分を抑えられるだろうかと
考えることがあります。
それだけ、女の人っていうのは、
男のこころの隙間まで浸透するものだということ。
男のこころの奥底近くまで浸透していながら、
ケンカのときには反旗を翻されるのだから、
男っていうのは防衛反応みたいに、
自分の領域からどうやってでも女を締め出そうとする。
それがやっかいだよね、男女関係、って思うわけです。
いや、女からして逆もまたしかりだったりして。
おもしろかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとても普遍的な話で、表現も詩的で、今に至るまで読み継がれている理由がよくわかる一作。
はつ恋の興奮や一喜一憂、青春の一回性や美しさ、恋の奥深さや残酷さ、人生というものの哀愁を書いている。
恋愛について改めて向き合おうと思い手に取ったが、やはり恋愛は苦しく哀しいものであるという感想を得たため、僕の恋愛に対する臆病さはまだ当分残存しそうである。
ジナイーダはそりゃかわいいが、罪な女である。
76 自分は、この人の目から見ればほんの赤ん坊なのだーと、わたしはしみじみ思い知って、ひどく辛い気持がしてきたのだ!
109 僕は、すっかり知っています。なぜあなたは、僕をおもちゃにしたんです?、、なんのために、僕の愛が入り用だったんです?
111 彼女の前へ出ると、まるで火に焼かれるような思いがすることだったが、、わたしを燃やしとかしてゆくその火が、いったいどういう火かということを、別に突き止めたいとも思わなかったのは、ただそうしてとけて燃えてゆくのが、わたしにはなんとも言えずいい気持だったからである。わたしは刻々の印象に身を任せっぱなしにした。そして自分に対して狡く立ち回って、思い出から顔をそむけたり、前途に予感されることに目をつぶったりした。
130 ああ、青春よ!青春よ!(中略)お前の魅力はつまるところ、一切を成しうることにあるのではなくて、一切を成しうると考えることができるところに、あるのかもしれない。ありあまる力を、ほかにどうにも使いようがないので、ただ風のまにまに吹き散らしてしまうことに、あるのかもしれない。