倉田百三のレビュー一覧

  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    設定は史実と合わないけれど、そして、戯曲を読むのははじめてでしたが、とても面白いです。すべてお預け申して、祈り、ですね。祈り、の概念は、浄土門系の書物では、私はここではじめて合いましたが、よかったです。

    0
    2023年03月14日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    信心には一切の証は無い。

    面白かった。古い言葉が多いし脚本調だったのもあって、最初は中々進まなかったけど、半分くらいまでいくと一気に読めた。

    親鸞がいいこと言いすぎて困る。
    そして登場人物全員涙もろ過ぎる。

    左衛門が改心するのではなくその息子の若松が親鸞に弟子入りする設定が良かった。

    仏でも恋はするのか。

    0
    2020年06月28日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    救い難い極悪人であると自覚して生きていく親鸞に共感。
    ここまでストイックに信じることが出来るか、今、自分自身を試したい。

    0
    2013年12月13日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    親鸞の後半生を、弟子の唯円の視点から綴った戯曲。20世紀初頭にあって、浄土真宗の教えとキリスト教的慈愛と赦しとが通ずることを見抜いていた倉田百三の慧眼に感服します。

    親鸞の教えは、とても純情です。

    印象的だったのは恋愛に関する箇所。親鸞と唯円とのやりとりは、現代人の感覚でいえばウブだと思われるかもしれません。でも「何人も異性と関係を持った方が、経験値が上がる」とか「童貞乙www」なんてうそぶく人間よりも、親鸞や唯円はよほど愛について真剣で本質的なのだと思います。

    ほんの200ページだけど、仕事や恋愛、親子関係や死など、言及されるテーマはとても広いです。まっすぐさ、純情さに胸を打たれました

    0
    2013年07月19日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    厳しい物語だ。
    生きることも、残ることも逝くことも。
    否とも是とも言わぬラストの言葉をどうとらえるのか。
    それがすべてだろう。
    キリスト教では是でなければならず、浄土真宗では・・・・ふうむ。深い。

    0
    2013年01月05日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    非常に有名な戯曲作品だが、これまで読んだことがなかったのは、戯曲自体がさほど好きではないためと、宗教がテーマになっているのでつい敬遠してしまったためかもしれない。
    しかしこれは日本文学が誇るべき傑作だった。誰もが読んでおくべき本である。
    親鸞が登場し、一応浄土真宗の思想をベースにしているが、厳密に史実を追っている訳でもないし、浄土真宗を専門的に解説しているわけでもない。どうやら、この作品での親鸞の思想は、仏教とキリスト教が混ざり合ったような、一種の普遍的な「宗教」イメージである。その点、仏訳版に際しロマン・ロランが書いてある通りだ。
    しかも宗教のドグマを一方的に示してくるわけではない。市井の人

    0
    2011年10月04日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    ・・・・・書きかけ・・・・・

    倉田百三は、ちょうど120年前の1891年(明治24年)2月23日に広島県の北東部にある庄原市で生まれた劇作家・評論家。

    この本は、かつて教養主義的な香りたっぷりに、真剣に人生とは何かと真正面から問いかけ、悩み苦しんで感受性と思索を鍛え上げて自己を確立していこうとした若者たちが、思春期の必読本あるいは青春のバイブルみたいな感じで読んできた、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』や山本有三の『路傍の石』、阿部次郎の『三太郎の日記』などの系譜に連なる重要な著作だったのですが、教養や自己の確立よりも功利的実利的な価値観の支配する現代では、ほとんど誰も見向きもしない本か

    0
    2011年09月15日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    「悪人なほ往生す、いかにいはんや善人をや」に有名な悪人正機説(の解釈の一つ)を理解できたような気がする。
    キリスト教の価値観を織り交ぜるなどにより、普遍的な作品となっている。

    0
    2009年12月08日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    お も し ろ い !
    え〜〜なにこれ?出家?弟子?なんか怪しい…とか思いながら読んでちょっとびっくりした
    軽い!楽しい!そしておもしろ!
    「他力本願」の本来の意味をこの本で知ったんだ…

    0
    2009年10月04日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    昔の学生の必読書だったと聞いて。
    正直ここがハマる!という箇所はなかったけれど、仏教とキリスト教をここまで綺麗に混ぜて物語化できることに驚いた。演劇っぽく書かれてるのが新鮮で楽しかった。

    0
    2025年04月28日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    善悪の問題や、人生において正しく生きるとは、といった命題が、親鸞と弟子のあいだで、哲学的かつ信仰的な問答が行われます。

    師である親鸞自身も悩みながら
    答えを導き出そうとしている姿勢がとても良かったです。

    そしてラストのラストまで
    信仰とはどういう事なのか考えさせられる内容でとても面白かったです。

    ただひたすら身に起こる事を受け入れ、仏(神)を信じて祈りを捧げる、他力本願の本質が少しでも理解出来た気がしました。

    とても26歳の時に書いた作品とは思えない!

    0
    2023年12月23日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    親鸞の教えを独創的に解釈。キリスト教の味付け。ロマン・ロランが感動してフランス語版の序文を書いたという。他力本願、悪人正機、

    古い本かつ戯曲で、読みにくいと思ったが、実際はスルスルと読めて面白い。

    ・信心に証拠はない。証拠を求めるのは信じているとは言わない。
    ・南無阿弥陀仏、愛しなさい、許しなさい、悲しみを耐え忍びなさい、業の催しに苦しみなさい、運命を直視しなさい。
    ・浄土門の信心は在家のままの信心。商人は商人、猟師は猟師のままの信心。
    ・学のあるなしは信仰とは関係ない。悲しみと、愛とに感ずる心さえあれば。

    0
    2017年03月21日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    初めて読んだのは高校生のときだった。圧倒されるような感動を覚えた本。その後も、何度か読み直しているんだけど、今回読んでみて、やはり心に食い込むものがありました。圧倒されるような・・というのとは違う印象になったんだけど、心洗われるような。それぞれの人物の想いがすごくすんなりと読者に伝わってくる。

    ずれちゃうんだけど、ここのレビュー見てたら、カラマーゾフのゾシマ長老とアリョーシャみたいな。。というのがあって、この本を読む前に、またカラマーゾフを読み終えたところだったので、私ってこういう路線?がすごい好みなんだろうか。。とか思ってしまったー。こうなんていうか、ぐいぐいぐいぐいと突き詰めていく感じが

    0
    2013年11月29日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

     浄土真宗の祖である親鸞とその弟子である唯円の苦悩を軸に、人間が向き合わねばならない様々な業や哀しみやその救いを描いている。自分も読んでいて色々と考えてしまった。
     唯円は純真な心を持った遊女に恋をし、仏法と恋との間で悩み苦しむ。師である親鸞も義絶した息子に対して葛藤を抱えている。この作品の親鸞は決して完全無欠な人物ではなく、非常に多くの悩みを抱えたひとりの人間として描かれている。それがこの作品を奥深いものにしている。
     最近はビジネス書ばかり読んでいたから、たまにはこういう本も読みたい。

    0
    2013年07月31日
  • 新版 法然と親鸞の信仰

    Posted by ブクログ

    法然から親鸞へと受け継がれた浄土信仰について解説している本です。

    著者は、法然と親鸞のそれぞれの生涯について概観し、『一枚起請文』と『歎異抄』によって両者の信仰の内実にアプローチを試みています。そのさい、この二人の宗教家の資質のちがいに目が向けられ、「法然がいきなり親鸞のような性格であったとしたら、必ず、世間の誤解を招き、障りを生じ、余程の公明な、寛裕な人であっても、今日においてすら、なお浄土門の信仰を受け容れる事を躊躇したに相違ない」と述べるとともに、「もし法然の後に親鸞が出て、その信仰の本質を忌憚なく徹底せしめなかったら、法然の信仰は、恐らく法然の不徹底であった方向に発展して、自力、精進

    0
    2022年05月30日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    心の葛藤の描き方が優れている。
    カラマゾフの兄弟を思い起こさせる。

    親鸞という人間像 そして 唯丹。
    そこはかとなく人を愛することに徹する。
    すべてを許すという立場は、
    複雑な迷いと悩みのうえにあり、
    超越しきっていないところが ステキだ。

    善鸞という人間像
    苦難の道を つねに 意識しているかいないのかわからないが
    選び、進もうとする。

    0
    2013年10月01日
  • 出家とその弟子

    Posted by ブクログ

    「読書力」の35ページにある本…
    法政大学第一中・高等学校で岩井歩教諭が実践した、定期テストに読書問題を取り入れた実践。

    10冊目…高2の定期テストに

    読みにくい本だった気がします。
    文体が、古文?旧かな遣い?

    0
    2012年03月27日