福山隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【日本の国益という観点から、防衛と外交の「両輪」をバランスよく統括するシステムを築かなければ、日本という国そのものがまっすぐに進むことができなくなってしまうのです】(文中より引用)
外交・安全保障に関するインテリジェンスを大きく握る防衛省と外務省。両組織の扱うインテリジェンスの違いに考察するとともに、あるべき協力・棲み分けの姿について詳述した作品です。著者は、『防衛駐在官という任務』などの著作でも知られる福山隆。
著者の実体験を基に考えが記されているため、説明が具体的で読ませるところがありました。現在では執筆時から少し状況も変わってきているのかもしれませんが、日本の安全保障の実態を学ぶ上で -
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Posted by ブクログ
おれの抱くイメージとおりの元自衛官の文章で、突っ込んだ話、専門的な話には触れられていない。
インテリジェンス機関は国家の防寒着で、取り巻く環境が寒くなれば厚手になる。第二次大戦から厚着した米国と違って敗戦で厚手のコートを脱いだ日本。戦後は日米安保条約を所管する外務省が第一国防省、自衛隊を所管する防衛省が第二国防省といった状況だった。外交インテリジェンスは戦略情報だけだが、軍事インテリジェンスは戦略情報だけでなく作戦情報、戦闘情報も扱う。また、外交インテリジェンスは個人プレーになりやすいが軍事インテリジェンスは組織プレーが重要になる。RMAの中核的な要素であるC4ISRが示すとおり、軍事において -
Posted by ブクログ
先日、高校の同窓会で自衛隊で働いている友達と話した。そのタイミングで書店で目にしたので買ってみた。著者の福島隆さんは、防大を卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後外務省に出向し、駐在武官としてインテリジェンスに関わる。陸将も歴任された方のようだ。
インテリジェンスについては、ボクの中では佐藤優の本を読んだことで、その概念を認識したと思っている。今は、社会的にも一分野として認められたのではないだろうか。佐藤優の著作が注目されたからかもしれないが、インテリジェンスは外務省が担当していると思いがちだ。なぜなら、外交政策は外務省が担当していると漠然と思っているから。だが、対外政策の中には国防に関する案件も -
Posted by ブクログ
防衛省と外務省。二つの『機密情報』を扱う組織を経験した筆者だからこそ書ける本です。経歴の関係上、防衛省、軍事関係よりの話になっておりますが、「インテリジェンス」の重要性がよくわかります。
本書は防衛省から外務省に出向し、大韓民国駐在武官として朝鮮半島のインテリジェンス業務にかかわり、93年にはあの地下鉄サリン事件の除染作業を指揮したという経歴を持っておられる方で、外交と軍事。この2つを司る組織に時に板ばさみになりながらも、扱う情報の「ちがい」について浮き彫りに記したものです。
『インテリジェンスは国家の「防寒着」』
と語る筆者が「インテリジェンス不在」の日本の現状を憂い、軍事と外交のインテ