毛受敏浩のレビュー一覧
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ネタバレ日本は、2040年には移民が1000万人になり、10人に1人が外国人になるという。人口の激減期に入り、移民問題がもっとクロースアップされても良いかと漠然と思ってたところ、ある方から薦められて読んでみた。
第1章 移民1000万人は2040年代に
第2章 人口激減は移民でしか埋まらない
第3章 「移民」議論から逃げる政府
第4章 実質的移民政策は始まっている
第5章 移民受入れのリスクに耐える
第6章 移民がもたらす依頼への光明
第7章 地方自治体が率先する移民受入れ
第8章 移民受入れの後の未来
「日本で活躍したい、日本に定着したいという人たち、日本人とともに社会に貢献したいという人たちをしっかり見極めた上で受入れ、彼らの潜在力をフルに発揮できる受入れ体制を真摯に整え、外国人を社会の一員として共に日本の未来を創ることこそが、私たちが将来にわたり取り組むべき最重要なテーマなのです (229ページ)」
現在57歳。公私ともに今後とるべき行動が見えてきた。 -
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本書は、日本の急速な人口減少、とりわけ生産年齢人口の減少を背景に、外国人労働者の受け入れが将来的に不可避であるという前提に立ち、その規模や影響を多角的に論じている。移民の定義を在留外国人として広く捉え、2040年代には1000万人規模に達する可能性を提示するとともに、労働力不足の補完、地域経済の維持、社会保障の支え手としての役割など、受け入れの必要性とメリットを強調する。また、技能実習から特定技能への制度転換や日本語教育の整備など、すでに進行している制度的変化を踏まえ、日本は実質的に移民受け入れ社会へ移行しつつあると指摘する。さらに、地方自治体による受け入れの動きや、社会統合の重要性にも触れつつ、最終的には移民と共存する未来像を提示する構成となっている。
一方で、本書は全体として移民受け入れを前提とした立場からの議論が中心であり、現実の政治的・社会的制約への踏み込みはやや限定的であると感じた。方向性としては合理的であり、人口減少社会において一定の説得力を持つものの、実際の政策実行には世論の反発や誤情報の拡散、制度運用上の摩擦といった課題が伴うことは避けられない。そのため、理想像を掲げるだけでなく、受け入れの条件設定や段階的な選抜、地域ごとの実情に応じた対応、さらには言葉の選び方を含めた政治的配慮など、慎重かつ現実的なアプローチが不可欠であると考える。移民政策は理念だけで進められるものではなく、社会の安定とのバランスを取りながら、丁寧かつ戦略的に進めていく必要があるテーマであると感じた。 -
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自分が小さかった時代よりは、海外から来た人が増えたと感じるが、自分の行動範囲が広がっただけで実はあまり変わらないのかもしれない。日本の人口もこの10年位は毎年減少傾向になっている。誰でもわかる算数で、2人の親から2人以上の子供が生まれなければ、大方は親が先に寿命を迎えるのだから人口減少は当たり前の話だ。数十年前に書いた自分の卒論も、高齢者会の政策を題材にしたものだった。当時から既に移民政策には積極的だったと記憶する。私は消費税観点での研究だったせいかそんなに記憶に残ってないが、高齢化に伴う労働者不足への取り組みは早かったと思う。近年は移民問題も取り沙汰される同国だが、当然移民の扱いも社会の慣れも日本とは比べ物にならないくらい先んじているだろう。私は仕事柄地方の事務所勤務だった時代もあり、駅前一等地の商店街がシャッター閉じっぱなしの実情にはかなり衝撃を受けた(それでも地方の大都市ではあったのだが)。何となく漠然と日本もいずれはGDPが下がる一方だと不安に駆られた事を覚えている。
何故これだけ超高齢社会に突き進む日本で移民に寛大な措置や立場の政治家が生まれないか。本書曰く島国閉じられた世界、外を受け入れにくい国民性とも違う何か別の原因がある様に思える。
犯罪率に関しては前述のスウェーデンも一時期は問題になり、極右政党が勢いを増す時期もあった様だ。外国人研修受け入れにも制度的な問題と使う側の意識の低さも顕著に表れている。
確かにこのままではマズイ。
本書は何も措置できない今の現状が続いた未来と、移民受け入れに積極的に出た未来をフィクションで語っていく。後者が圧倒的に魅力的だし、今の「豊かな」日本の選択肢はそれしかない様にも思える。移民に寛大なアメリカがナショナリズムに傾いてメキシコとの国境に柵を設ける、といった馬鹿げた政策をするくらいだから相応の覚悟と社会の作り直しは必要だ。閑散として縮小する世界と新しい希望を受け入れる世界と、選ぶのは我々自身だ。皆、消費税率が15%を超えてきたら、何であの時…。もう遅い。 -
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「移民は日本に必要である」というストレートなサブタイトルを見て手に取った。
自分は外国人と身近に接する機会がないし、戦争を体験した祖父母の影響も受けて、中国人や韓国人(北朝鮮人)を含む彼らには多少抵抗があるし、外国人の受け入れに関しても「無関心」であった。しかし、日本の人口はすでに減少傾向にあり、この先超高齢化社会が避けて通れない状況になってきている。子どもの通う小学校も生徒数は減少の一途だ。人口を増やす目的の移民は何百万人も受け入れなければならないし、それは自分も含め相当な抵抗や反対があるが、外国人を受け入れ、「戦力」とすることで、地域社会そして日本を活性化することには賛成だ。日本に来ている外国人の多くは、日本に強い興味があるし、日本で成功したいという意欲があるはずだ。3Kの仕事を多くの外国人が引き受けてくれていることも事実だ。彼らや彼らのもつ異文化に触れることで日本人が刺激され新たな文化やビジネスへのベクトルが生まれることも良いことだ。
移民の受け入れについて、単なる賛成や反対の議論ではなく、受け入れる必要性やメリット・デメリットの検証をニュートラルに行える場・雰囲気は必要だ。
本書を読んでそう強く感じた。 -
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WW2終結時、二十億だった地球人口は現在4倍になったが、先進国はいずれも純粋人口が停滞から減少に転じている。特に日本の出生率の長期低迷は、現在以降に産む世代が減少していくので新生児数が回復する見込みもない。さらに長命化で団塊の世代が労働を離れ介護が必要になりがちな後期高齢者となり、既に65 歳以上が人口の1/3を占める。ITやリモートワークで仕事寿命を伸ばす可能性はあるが、建設現場や農業などは今、移民なしでは回らない状況になっている/介護者資格試験突破に日本語の「漢字の壁」がある
戦後日本が新民法による核家族化、占領軍人にならってクルマ移動、男女共学男女同権、婚姻の自由、洋食などの文化を受容したように。移民受け入れは、ことにイスラム圏からの流入は社会常識を一変させるかもしれない。英国で新生児男子にもっとも多い名前は、22から25年、三年続いてムハンマドであるというように。 -
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県庁所在地と新幹線が停まる駅が残る。見えない砂漠化。
さくらんボーナス=寒河江市。農産物の生産ができない。
定住者=日経3世が就業可能になった=ブラジル、ペルー人。10年日本にいれば永住者になれる。
スイス、ベルギー、スウェーデンなどは移民の割合が多い。
日本ほど深刻な人口問題を抱えた国はない。
移民には、ドイツでは600時間のドイツ語講習と100時間の文化などの学習が必要。
バルセロナでは「反うわさ戦略」
失敗の原因=一時的労働者と考えた。リベラルな多文化主義政策。
カナダの自動ポイント査定システム。ブリティッシュコロンビア州の「ウェルカムBC」。
日本の現状=就労が可能か否か、身分・地位に基づく在留資格、その他定住者など。在日韓国朝鮮人は特別永住者。
10年住むと永住権、高度人材は5年。
ベトナムでは英語と日本語が第一外国語。
日本は生活は快適だが、人間関係は難しい。お弁当作りが難しい。家を借りるハードルの高さ。
移民は就労目的の在留資格による受け入れは含まれない。=移民政策を取らない、という立場を維持しつつ事実上のゴーサイン。
移民割当制度。最大年間25万人。徐々に増やす。日本語教育。
日本語は世界で学ぶのが最も難しい言語。日本語、中国語、韓国語、アラビア語など。
ラグビーは日本に3年以上連続で居住した者、が日本チームに入れる。
移民は2世代3世代とたつと日本化する。忠臣蔵の赤穂浪士に中国人の孫がいた -
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ネタバレ世界では人口移動が年々活発化している。自国民より外国人が多い国さえ少なからずある。カタールの外国人被率は87%、アラブ首長国連邦70%、クウェート69%。アジアでもシンガポールが、半数とまではいかないものの41%、香港は39%となっている。それに対して日本の外国人比率は1.7%。また、一定の枠内で外国人の受け入れを行っているが、ビジョンのない現状追認型の受け入れに過ぎない。定住を歓迎するメッセージはない。他方、韓国は少子高齢化の進行に伴いその対策として移民受け入れへと舵を切っている。そんな中、鎖国のケース、開国のケースを具体的に紹介しながら、日本再生の劇薬として移民受け入れの是非を議論する。移民の受け入れについて、劇薬は副作用を起こしやすいが、高いリスクを持つ故に高い効果も期待できると著者は推奨の立場に軸足を置く。積極的に歓迎する姿勢を示し、サービスを充実させれば日本社会に彼らの能力の最大限に発揮し貢献してくれるし、日本での生活を夢見て日本で暮らそうとする外国人は飛びぬけて旺盛なバイタリティを持った人が多いという。
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ネタバレ今後人口が減少していく日本において、労働力の一部として外国からの移民を受け入れるべき、ということを前提にいくつかの事例を挙げて説明している。
<感想>
1.今後の日本人口の減少について、それを補完する形で、海外からの労働者の輸入をすべきだという筆者の主張に対して、ある程度納得できる部分もある。しかし、その論拠について、マイナス面が述べられていないのと、プラス面が希望的観測の側面を多分に含んでいる点が気になった。
移民については、経済的な側面だけでなく、社会コミュニティ・文化・教育・治安など様々な点に絡んでくるので、なお更深い考察が必要であると思う。
2.個人的見解としては、海外からの労働力の輸入については、ある程度必要ではないかと思う。それを活かさない手はない。しかし、それは現在の傾向が続き、現在の状況を維持しようとするのであればのことだけど。要するに、これは、今後日本がどのような国際的地位・ロールモデル・自国経済を築こうとしているかに、密接に関わっていると思える。そこを考えずに、この結論はでないのでは?つまり、この問題は、今後の日本規模の戦略のための戦術であるということ。
そこを踏まえて、自分もよく考えてみたい。 -
Posted by ブクログ
移民こそが日本再生の劇薬である。積極的に移民を受け入れなければならない。たしかに、日本で働きたい人が日本に来て、日本は良い国であると思う人が世界に増えれば国のためになる。しかしだ、この本に限らず日本はこうしなければならないという論の前提に賛同できない。
その前提が「日本は現状を維持して経済成長を続けなければいけない」というものだからだ。この前提がおかしい。今後経済成長するか、と。ジジイども、バブルの再来を夢見るのは止めろ。どう落としどころをつけるかということが必要なのではないか。例えば国を飛行機に、燃料を人の力に例えてみる。
人の力が足りない。このままでは飛び続けられない。そこで突貫的な政策で飛行機を修理しながら無理やり飛ばせ続ける。そうするとどうなる?いつか墜落する。終わり。必要なのはどこまで飛行機が飛ばせるかを正確に把握し、着陸して整備、燃料補給すれば再び飛ぶことができる。
日本は落としどころを決め、緩やかに下降すればいい。老獪なご隠居を目指せ。 この本の帯には「これが再生のための劇薬だ」とある。劇薬は使いどころを間違えると猛毒であり、人を殺す。必要なのは余生の暮らし方ではないのか。人も、国も。以上。