森川すいめいのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【概要】
日本では調査上のホームレス数が減っているが、「安心していられる場を失った人」はずっと多い。公園のベンチは撤去され、駅地下では警備員が二時間ごとに巡回している。マイノリティの居場所を奪い、箱に閉じ込めようとする社会で、彼らは漂流している。著者水川すいめいのフィルターをかけたホームレスの実態が述べられている。
【感想】
第一に、ホームレスやアルコール依存症、統合失調症などになるのは本人の能力のなさや努力の足りなさではないと私も思う。しかしこうした考えをもっているのもマイノリティだろう。多くは自己責任論で彼らを責めたて、個人ではなく病人や障害者という箱に押し込め、環境との相互作用を考慮す -
Posted by ブクログ
①その人のいないところでその人の話をしない
②1対1ではなく3人以上で対話する
これだけのことで精神病院に入院する患者の数が減り、処方する薬の量も減ったという。
しかも、②は3人以上の方が対話が成り立ちやすいというだけで、必須ではないという。
「無意識とは、他人が思う自分のこと」と聞いたことがあるが、①はそれと関係してるようにも思う。
「対話」だけでなぜ?とも思うが、本書を読むとそりゃそうかという気もしてくる。
異物として排除するのではなく、人と、困難と向き合う、ということのようだ。ただし、本当に向き合うためには医師/患者という上下関係の鎧をまとうことはできない。これは非常に恐いことのように思 -
Posted by ブクログ
ネタバレ精神科医である著者が、オープンダイアローグと出会い、患者への支援に取り入れるまでの流れを語ったエッセイです。
オープンダイアローグとは、フィンランドで発祥した精神病治療の手法のひとつで、「本人のいないところで、その人の話をしない」というポリシーを基本とし、その人に関わる複数の人がともに対話することによって問題の低減をめざすものです。
ここで言う「本人」とか、「その人」というのは「話題の中心である問題を抱えている当事者」を想定しています。
仮に引きこもりの子どもがいたとして、親や先生だけで精神科医に見解を聞き、当人なしでその人への対処を決める、というようなことはしない、というイメージです。
問 -
Posted by ブクログ
audible15冊目。
オープンダイアローグの具体的な手法について詳しく書かれているのかな?と思っていましたが、手法としては、いたってシンプルなのだということを理解できました。
紹介に書かれているようなシンプルな方法で、ただ「実直に」対話する。
わたしも仕事柄、子どもたちや保護者の方々と「面談」「相談」をする機会がたくさんありますが、「15分程度」で、「必要なことを聞き、伝える」という目的があるから、かなり形式的なものになっています。
一方で時々、別枠で相談を希望されて対応しますが、その時は大体、2時間コースです。
話したいことを、話し切る…という意味では、やはり1時間から2時間は必要