グオ・シャオルーのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
初めて、女性差別について勉強して、もっと知りたいと思った時の気持ちを思い出した。知りたくないけど、知らなくてはいけない。そして、誰かに知らせなくてはいけないという使命感。
世界では、本当に考えられないようなことが起きていて、憤りを感じるけれど、その社会で生きていたらそれが常識で、私が辛いだろうと思う仕打ちにも疑問を持たないのだろう。
むずむずする。女性に生まれたことの悲しさ。なぜ女は男にとって道具のような存在なのか。女の子は生まれた時から良き妻、良き母親になることを望まれるのか。私の周りを取り巻くジェンダー意識から逃げたくて、これからもきっと、女としての人生を戦い続けるのだろう。 -
-
-
-
Posted by ブクログ
国際的なNGOプランが展開する"Because I am a girl"キャンペーン。
女の子だと言うだけで教育が受けられなかったり、虐待を受けたり、売春の道へ進まざるを得なかったり。
そんな目をそむけたくなるような現実が発展途上国には溢れている。
そんな女の子たちを支援し生きる力をつけさせるのが活動の主旨。
本書はこのキャンペーンに賛同した7人の作家たちが実際に現地を訪れて、小説だったりルポだったりと形は違えどそれぞれの思いを綴りアンソロジーにまとめたものである。
アフリカの貧しい国々での惨状は私の想像が及ぶ範囲でもあった。
ろくな教育も受けず、一日一食があたりまえ。 -
Posted by ブクログ
女性・子ども、そんな生まれたときからの事情によって、
虐げられる世界の人達の現状を著名な有名人作家7人が綴り、
それが日本語訳された本。
僕自身、カンボジアに売春街に訪れ、
そこで沢山の男性達と一緒にいる少女達を見た。
不慣れな化粧をして、必死に男性達を誘惑して、
一夜を共にして、お金を稼ごうと必死になっていた。
そんな光景が頭の中に強く蘇ってきた。
実態を見て、知った、
本で読んで、知った。
女性だから、子どもだから、そんな理由で、
虐待を受け、レイプをされ、孕ませられ、
未来を失っていく、現状。
「知る」という行為の先に、
何が待っているのか分からないけど、少なくとも、
「知って」 -
Posted by ブクログ
「海外支援の目的は、支援が必要でなくなる状態を作ることでなくてはならない」ために、目の前にいるウガンダの女の子たちを助けられないかもしれないことに、筆者が怒って泣き狂った場面。私もわんわん泣いていたら、はいはいで近づいてきた息子(生後9が月)がにこにこしながらドンドン私に頭突きしてきました。
映画「ホテル・ルワンダ」で「世界の人たちは虐殺のニュースを見ても『こわいわね』といって結局ディナーを続けるだけ」といっていたシーンを思い出し、自分の姿を重ねました。
「女の子だから」という理由で差別などを受けている女の子たちを、7人の作家が描いています。訳は角田光代さん。その土地がもつ色彩の豊かさやに -
Posted by ブクログ
7人の作家による女の子に纏わるアンソロジー。
生まれながらに受ける様々な虐待、受け入れることしか許されない人生、それを由とされてしまう世界。少しは知ってはいたけれど、敢えて目を背けていた実情は、歯を食い縛ってないと読み続けることができない。
「女の子だから」。ただそれだけ奪われていくものの大きさに、怒りと悲しみが混ざり、その不条理さに呆然とする。
国や地方、部族の数だけ様々な風習や慣習、伝統や思想があり、そこに生まれてきたものとして当然受け入れ生きてゆかねばならないことはわかるけれども。
彼女たちには選択する術も何もない。
そしてわたしは何もできないことに苛立つ。 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ発展途上国の子供たちの支援に力を入れている国際NGO『プラン』が推進する「Because I am a Girl」キャンペーン。これは、女性であるがゆえに様々な困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身につけることを目指すグローバル・キャンペーンだ。
そしてこの本は、その主旨に賛同する各国の作家たちが様々な支援の現場を視察し、その体験をもとに執筆するという形で発行された7人の作家による書き下ろし短編集。
ドキュメントあり、深刻な現場にインスパイアされたフィクションもあるが、今日もどこかの国で暮らす名もなき少女たちの真実に迫る物語だ。