増川宏一のレビュー一覧

  • 小さな藩の奇跡 伊予小松藩会所日記を読む

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    事実の記録という重み

    書かれてある内容は、江戸時代を舞台とした小説やドラマ 解説本なので繰り返し述べられてきたものであり、それほど目新しいものではない。しかし、この「会所日記」が150年間も書き続けられた本物の行政文書である という事実は非常に重たい。最後、戊辰戦争の記録で終わるところなど実に感慨深い。
    小説やドラマの「捕物帖」を思わせる犯罪捜査記録も面白い。実際にこのようなことがあったのだと認識させられた。

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    2023年06月04日
  • 小さな藩の奇跡 伊予小松藩会所日記を読む

    購入済み

    たまに……

    …この手の資料を手に取るのだが、今回は当りだった。
    今で云う「市」にも満たない「町」規模の藩の、内政・行政面が細かく判る上、当時の人の心の持ち様が窺える。
    最近、この伊予小松藩の様な小藩の藩主が主人公の時代小説を幾つか読んでいる。実は、浅倉一也さんの「剣客大名・柳生俊平」シリーズに、この伊予小松藩の4代目藩主・一柳頼邦が登場しているのが、この本書に着目した動機だったのだ。
    小説内では江戸が舞台なので、頼邦は結構遊んでいるのだが、史実の国許では、結構な苦労があったのだと判る。

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    2021年04月13日
  • さいころ

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    さいころの種類、コレジャナイダイス多数の他、占ひ等以外、なんか貴族の出産といふと、産室の隣で巫女はんがツボ振ってたと言ふ謎儀礼を紹介。なんかの安産祈願だと説く。
     相変らず面白い。

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    2018年03月24日
  • 賭博 Ⅰ

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    1980年出版だ。
     かつて神のお言葉を聴くためのメディアと儀礼であった賭博が、零落した様をざっくり三回繰り返し探る一発目。
     インド神話でもエジプト神話でも、とにかく神々が「さぁ皆さん博奕やってますか」とばかりにとばくにかまけるので大変な旨ほか。

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    2018年03月24日
  • すごろく Ⅰ

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    いわゆる占術の道具としてのバギャモン バックギャモンを説く。
     増川宏一氏の本は大体「占いの道具」として使われたころからの賭博の道具を探っている。

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    2014年10月03日
  • 将棋 Ⅰ

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    ネタバレ

    将棋の起源にタイ、ギリシャ、エジプト、インドなどがあることをはじめて知りました。
    アジアの将棋には、いろいろな規則の違いもあります。
    将棋は日本のものという思い込みがきれいに洗われました。

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    2012年08月22日
  • 江戸の目明し

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    ネタバレ

    目明かしの真実と謳ってますが、半分までは改革でいかに取り締まりが厳しくなったかの説明に終始、最後の一章は世の中がかなりざわついてきたので、取締りも多忙になり、目明かしが多用されただろう、という推測の話で、目明かし・岡っ引や下っぴきの実態が描かれたのは第三章の30pほどでした。
    与力や同心がゴロツキのような手下を雇っているのを知りながら、あくまでも雇っていないと言い切っている江戸時代の治安管理の矛盾が説明されている。

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    2020年03月01日
  • 賭博 Ⅰ

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    作曲家すぎやまこういちがゲーム愛好家で収集してて本書に協力してるのが驚き。賭博により生産が滞る事を恐れて権力者が弾圧した歴史と世界中の様々な賭博を紹介。娯楽がないから賭博してた古代も垣間見える。

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    2018年12月08日