松本哉のレビュー一覧
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バカのためのアホバカ行動推薦書
あらかじめ言っておけば、かういふフザケた文体でVOWみたいなノリのアホなメチャメチャをする内容は好物である。
このひとは大晦日に山手線でちゃぶ台ひっぱりだして、ゲリラ宴会を敢行し、乗りこんでくるひとびとに酒をふるまったりするので、まったくアホで笑ってしまった。アレだ。椎名誠系列のアホかもしれない。新種の昭和軽薄体かもしれない。
そんな低価格で楽しめる趣味を追求する内容の本で、文体もテンションが高く、ニッポンに愚痴を言いながら、エクスクラメーションマーク!!!ばかりの文章で進んでいく。その効果も相まって笑へる。海外のライヴ経営の話や、西欧の家を勝手に乗っ -
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ネタバレ読んでいると、たとえば、「だめ連」よりははるかに筋が通った思想がなく、土地、場所を低費用で不法占拠しながらバカ騒ぎをし、最終的に既成事実として占拠に関して土地の権利者に認めさせる事例を称賛しているだけに見える。「バカセンターと呼ぶにはあまりに筋が通っていてしっかりやっているように感じるけど、ここはあえてバカセンターと呼びたい」(180頁)。筋が通っていてなぜ悪いのか。
しかし、終盤では国境を越えた連帯――これはだめ連にはない――の必要を説きながら、「奴隷の処世術」(256頁)、「金もうけ最優先社会」(265頁)、「金持ち中心社会の奴隷のようなスタイル」(282頁)への抵抗として「小さい謎のスペ -
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法政大学在学中の「コタツ闘争」や「俺のチャリを返せデモ」など、ユニークな活動で知られる著者が、貧乏でも好き勝手にやってきたこれまでの歩みの記録です。
めざしているものは湯浅誠と同じ方向を向いていると言えそうですが、著者のやり方は行儀の良い「反貧困」運動とは一線を画しており、一言で言うと、とにかくメチャメチャです。また坂口恭平の一連の活動や、高村友也の提唱する「Bライフ」などが、私たちの生活を根底から見なおすといった穏やかな反乱とすれば、こっちはとにかく桁違いの破天荒ぶりに、読んでいて笑いが抑えられません。
著者のことを知ったのは脱原発運動のときでした。原発はいらないという主張について尋ねら -
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解説を柄谷行人とブレイディみかこが書いている時点で、ああそういう本なんだろうな、と察しがつく。読んでみたら、予想通りそういう本だった。書名は『世界マヌケ反乱の手引書』だが、サブタイトルの『ふざけた場所の作り方』の方が本書の内容をイメージしやすい。世の中の制約から外れた場所を作っちゃえ! ということが繰り返し書かれている。こんな場所もあるよ、日本国内だけじゃなくて海外にもあるよ、という感じ。ただ、要するに、人と人とのつながりが大事、それさえあればなんとかなる、というのが著者の主張なので、それだったら自分で場所こしらえなくても「ただ、街をウロウロして飲み歩くだけ」(pp42-43)でよくない?
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ますます生きづらくなる世の中、反撃ののろしを上げるためのマニュアル本? お金をかけずに集まれる場所を作り、あとは周りから追い出されない程度に大騒ぎをする・・・ 圧倒的な資金力と「世間の常識」に守られた資本主義に小さなひび割れを入れていくことでいつの日か鉄壁の防御壁も崩れ落ちる・・ いつの日でしょうね。様々な実例が提示されていますが実現するためにはそれなりのアクティビティとコミュニケーション能力が必要で、誰でも実現可能な方法ばかりではないようです。説得力のあるオルタナティブになっているかというと・・・どうなんでしょう。とりあえず「生きづらさ」から逃れるためには参考になりますかね。
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ごぞんじ「素人の乱」の松本哉の本ということで、これは面白くないわけがない!まあ波長が合わない人は徹底的に合わないだろうけど、私は笑いをおさえるのに苦労したほどツボでした。
松本くんは肩に力が入ってないところとか、ヒガミっぽくないのがいいよね~。私もわりとマジメに反省しながら運動する方なので、こういうユルさには救われる。そうだよな、運動は楽しくないとね。ダサいデモ廃絶!行動はしないでコムズカシイことばかり書いてる人、「俺がモテないのは金がないせいだ!」とひがんだり、有名な学者をぶんなぐりたいとか言ってるやつも読んだ方がいいと思うよ。
あと、本文と関係ないけど、文末の新刊広告案内に同姓同名の人によ