高橋靖子のレビュー一覧
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「私には、何かある」誰からかけてもらった言葉を自分への呪文として表参道を、いや時代を、そして世界を駆け回った「オンナノコ」(あえて…)のビルディングスロマン。私はきっと何かになれる…その何かが日本に無かったスタイリストという職業のはじまりになります。サブカルチャーのスーパースターたちが、いや彼らがスーパースターになる前の才能がむせかえるように密集しその間をピンボールのように動き回ったヤッコさんの思い出はニッポン・クリエイティブ・クロニクル。同時に、一人の女性の心わくわくな、ても繊細で一瞬で溶けてしまうお菓子みたいな神話でした。後年、彼女が精神世界に傾倒するのも、なんかわかります。もしタイムマシ
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Posted by ブクログ
軽快な語り口で、前向きに仕事を通した生活をしているのに、ふと、振り返る過去の記憶。家族と暮らした二十五年に、思いをめぐらせるひと時が、とても共鳴できる。いくら仕事人のyaccoさんであっても。大活躍しているyaccoさんでも、二十五年の暮らしがあってこその今ということを、とても真摯にとらえている。意図的に隠そうとしていないところが、清清しいんだと思う。僕はその三分の一程しか一緒の暮らしができなかったのに、言葉にのせることができないでいる。そういうことにまた囚われる。旨が苦しくなったら、この本をめくろう。そんな勇気をもてる暮らしぶりが拝見できる。
『別れてからの十年間には、偶然がつくってくれる必 -
Posted by ブクログ
以前Charさんがライブにて、日本で初めてスタイリストとして税務署に申告した女性、と話されていて、「スタイリスト♫」と歌っていて、なんとなく気になっていた女性の著書。
その経歴(その年齢の時代に、早稲田の政経卒)、御用聞き的に、またお使いをしていたら、スタイリストになっていたとか…そこもオドロキ。
また、交友範囲も広すぎ…しかもなんとなく浅くない。
執筆当時はご存命で今はなくなっている方、既に亡くなっっていた方、今も現役バリバリの方…
デビッド・ボウイ
忌野清志郎
イギー・ポップ
キース・エマーソン(自宅に電話が!「キセマソン」のエピソードも愉快)
伊丹十三
高橋幸宏(対談が、とても良い。 -
Posted by ブクログ
日本第1号のフリーランスのスタイリストさん、高橋靖子さんの本。
ヤッコさんは日本でスタイリストという職業を確立した人。当時日本になかった職業を作り出した人。日本で活躍するだけじゃなくてデヴィッド・ボウイなども手掛けたすごい人です。
この本には60~70年代の原宿らへんを中心に、ファッションのお話、町並みのお話、60年代70年代の文化のお話、いろんなジャンルのクリエイターたちのお話が詰まっています。
古き良き時代のお話、だけど、彼らはわたしたちが普通だと思っている「今」を作ってきた最先端の人たち。
私の祖母とヤッコさんが同い年と知って、そっか、おばあちゃんの生きてきた時代はこれなのか、と思いまし