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Posted by ブクログ
「私には、何かある」誰からかけてもらった言葉を自分への呪文として表参道を、いや時代を、そして世界を駆け回った「オンナノコ」(あえて…)のビルディングスロマン。私はきっと何かになれる…その何かが日本に無かったスタイリストという職業のはじまりになります。サブカルチャーのスーパースターたちが、いや彼らがスーパースターになる前の才能がむせかえるように密集しその間をピンボールのように動き回ったヤッコさんの思い出はニッポン・クリエイティブ・クロニクル。同時に、一人の女性の心わくわくな、ても繊細で一瞬で溶けてしまうお菓子みたいな神話でした。後年、彼女が精神世界に傾倒するのも、なんかわかります。もしタイムマシンに乗って時間を遡り行ってみたいところがあるか?みたいな設問がありますが、もしかしたらこの時代の原宿のセントラルアパートかもしれない。スタイリストという職業のみならず、日本にクリエイティブという言葉が生まれる前と生まれた後の紀元ゼロ年として。浅井慎平「原宿セントラルアパート物語」にも手を伸ばしてみよう。
Posted by ブクログ
日本第1号のフリーランスのスタイリストさん、高橋靖子さんの本。
ヤッコさんは日本でスタイリストという職業を確立した人。当時日本になかった職業を作り出した人。日本で活躍するだけじゃなくてデヴィッド・ボウイなども手掛けたすごい人です。
この本には60~70年代の原宿らへんを中心に、ファッションのお話、町並みのお話、60年代70年代の文化のお話、いろんなジャンルのクリエイターたちのお話が詰まっています。
古き良き時代のお話、だけど、彼らはわたしたちが普通だと思っている「今」を作ってきた最先端の人たち。
私の祖母とヤッコさんが同い年と知って、そっか、おばあちゃんの生きてきた時代はこれなのか、と思いました。うちのお祖母ちゃんは青山で育ったのです。もしかしたら「伝説の喫茶店レオン」にも行ってたかもしれないね。なんだか羨ましい時代です。仕事を頼むのも引き受けるのも、家を借りるのも貸すのも、人と人との直接の交渉で行われる時代。いろんなクリエイターたちが喫茶店に集まって議論を交わし合う時代(今もあるだろうけど、当時のほうが自分たちで時代を作っていこうという活気があったようにみえる)。週末のパーティーでツイストを踊りまくる時代。
たぶんこの本に出てくる多くの人(ほぼ全員) がアーティストだったりカメラマンだったりファッションや音楽関係の人たちだったりするせいで、キラキラして見えるのかもしれません。
でも、時代を変えようとする動き、西洋の文化を、新しいものを、積極的に取り入れようとする動きは、それだけで社会全体を今では消えてしまった活気に包みこんでいたに違いないと思うのです。
ヤッコさんはとっても面白い方です。おすすめ!
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