井上たかひこのレビュー一覧
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今年6月に40周年記念行事の一つとして英国南部旅行に出かけたが、その目的の一つがポーツマスにある新設の「メアリーローズ・ミュージアム」を訪れる事であった。同館の中にあるガラス張りの1室には、470年前に建造された全長45mの発掘された同船の躯体が、ポリエチレン・グリコール溶剤で吹付け処理された上で巨大なダクトで乾燥処理されながら保存されていた。我々は幾つもの小さなガラス窓から全貌を見るのだが、その迫力には殊のほか圧倒された。その理由は、本件で紹介する井上たかひこさんとの出会いがあったからである。
大半の方は、「水中考古学」という言葉に馴染みが無いのではなかろうか?
水中考古学とは、遺跡・遺物 -
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簡単には行けない場所の話を聞くのが好き笑 シュノーケリングですらろくに潜れない自分からすれば、海底遺跡はまさに夢のような場所である。
水中考古学者である著者が、海底遺跡及びその調査方法を順次解説。水中考古学を修得すべく、アメリカの大学に留学。卒業後は恩師のよしみで調査に携わり、徐々にそのフィールドを広げていく。大学に最精鋭の調査チーム、そして海底遺跡…夢のような場所に自ら行く、ではなく飛び込む人生ですか…!
・第一章: ツタンカーメン王への積荷
’82年トルコ海域。ツタンカーメン王時代の、王家への寄贈品を積んだ船が発見される。鳥肌なのが、ある遺物の発見場所から沈没年代(紀元前1,300年 -
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一攫千金を狙って沈没船の金銀財宝を引き上げようとする海底深くに
潜るトレジャーハンターがいる一方で、学術調査の為に海に潜る人
たちがいる。
本書は後者のお話。トレジャーハンターも学術調査も、海の深くで
眠る獲物を発掘するのってロマンだと思うわ。
地上の遺跡と違って発掘作業には困難が伴う海底という条件からか、
水中考古学の歴史は意外と浅いのだ。ダイバーが潜水できる時間も
限られているし、堆積物などを取り除きながらの作業になるので
時間もかかる。
それでも、技術の発達で近年では事前調査で、沈没船の位置などの
特定がある程度正確になってはいるようだ。そのうち、人間が潜ら
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水中考古学とは、水面下の遺跡や沈没船を発掘、保存、調査する研究のこと。
水中考古学の父ジョージ・バス博士の下で水中考を学び、千葉県勝浦沖の米国蒸気船を引き揚げ、現在も研究を続ける研究者が書いた水中考古学の入門書。
本書で取り上げられている調査事例は13例あるが、うち12例が沈船に関するもの。ツタンカーメン王への献上品を積んだトルコ沖の沈船から発見された大量の献上品、東インド会社の沈船からは日本の陶器などが発見されている。また、福岡に沈む元寇船(元船)の錨と船の位置関係は、その船は南からの強い風(台風=神風)によって沈んでいることを裏付ける証拠となる。
沈船から貴重品を引き上げるサルベージ -
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ネタバレ水中考古学という日本ではちょっと遅れているらしい分野で
活躍されている著者による、雑誌コラムをまとめた本。
難破船や地震などで海に沈んだ遺跡。
そういったものを発掘調査するのがこの水中考古学というものです。
それは、トレジャーハントとは一線を画すもので、
水中考古学のほうは、学術的に丁寧に扱うのに対して、
トレジャーハントは金もうけの財宝目当てです。
ですが、本書では、トレジャーハンターもとりあげて、
広義での水中の遺跡調査について語ってくれています。
タイタニック号のことについてや、
クレオパトラの神殿についてのことなど、
遺跡や難破船として有名なものも扱いますが、
よく知られていない、