勝負師の極意
著:武 豊
双葉文庫 た51-01
不世出な勝負師、武豊の哲学を、営業の場に役に立てないかと本書を手に取りました。
ハナの差、それこそ、寸秒の差で勝負がついてしまう過酷な世界に生きる彼らは、何を考え、そして何をしているのか興味がありました。
勝負の世界は、厳然と結果が出て、妥協の許されない世界、いいわけの許されない世界です。
気になったのは、以下です。
・プロフェッショナルな世界では、結果を残さないかぎり、言葉は塵よりも軽くなってしまいます。
・やれることをひとつずつやり続ける
・パートナーを信じ、最後まであきらめない
・我慢しなけばいけない時は、何があっても我慢する
・やる前に心配するより、まずはやってみる
・人間がそうであるように、馬にも、一頭一頭、短所もあれば長所もある
重要なのは、どうやってそれをレースで生かしてあげられるかです。
短所を長所に変えてあげる。それが、騎手の仕事であり、勝負師にとって大切なことです
・努力しなければ夢には近づかないが、努力したからといって必ずそれが報われるわけではない
・どうやったらプレッシャーを克服できるのか
いつも心がけていることは、まず、心と体の両面で、万全の準備をすることです
同時に、些細なことにも動じない心を持つことも大事です。心に隙が生じれば、その勝負には勝てません
あらゆることを想定し、どんなことにも対応できるように心を整える
その準備が勝利への第一歩となるはずです
・覚悟を決める
それは単なる思い付きではありません
経験値に基づき、考えに考え抜いたうえで判断し、勝っても負けてもその責任をすべて背負うことです
・諦めなければ夢はいつか叶う
・夢の扉
自分の力でこじ開ける人もいれば、運命的な出会いが、その道を拓き、憧れの舞台に導いてくれることもある
・勝つよりも、負けて学ぶことのほうがはるかに多い
・どんなことにも、必ずチャンスはある
・必死に働くからこそ、時間が経つのが早い
・積み重ねてきた経験と何度も噛みしめた苦い思い、そして、何よりも、自分の手で掴み取ろうとする強固な意思があってはじめて、辿りつける最高の場所です
・どんな時でも、慌てず、騒がず、冷静に
・できることから、コツコツと
目次
はじめに
勝負師の極意 前編
我慢することの難しさ、大切さ
やる前にどうなるか心配するより、まずはやってみる
大きな勲章を掴むためには冒険も必要
ディープインパクトとの菊花賞で感じたプレッシャー
どんな強敵が相手でも勝利するための方法
競馬の難しさと喜びを教わった名牝との出逢い
負けを引きずらず、勝つために何をするかを考える
チームの一員として自分のやるべきことをやる
諦めなければ夢はいつか叶う
苦節の時でも、明けない夜はない……と信じて
人間も馬も勝つために、まずは健康が大事
「運がいいだけ」と思わず、運でさえ見方につける
どこまでも前向きに、どこまでもプラス思考で
大切なものを失っても、人は生きていかなければならない
大事なことを教えてもらった初騎乗のレース
特別対談 武豊×伊集院静「勝負師として、大人の男として」
勝負師の極意 後編
勝つよりも、負けて学ぶことのほうがはるかに多い
どんなことにも、必ずチャンスはある!
プレッシャーは“感じていないように見せる”のが大事
不運を幸運に変えるのは難しいが、不可能ではない
語学力に不安があっても、まずは世界に飛び出そう
必死に働くからこそ、時間が経つのが早い
完全無欠もいいが、不器用だけど一生懸命もいい
敵に回せば怖いが味方にしたら心強い存在
強い馬が、強い勝ち方をすることこそ、競馬の王道
最後は天に祈るだけ、という時もある
どんなに栄光を掴んでも不安を抱くのが人間
夢は自らの手で掴み取りにいくもの
どんな時も慌てず、騒がず、冷静に
不屈の名馬に学んだ諦めない心
最後は、「できることから、コツコツと」
御礼に代えて
文庫化に寄せて
ISBN:9784575714746
出版社:双葉社
判型:文庫
ページ数:200ページ
定価:556円(本体)
2018年09月16日第1刷発行