萩野貞樹のレビュー一覧
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歴史的仮名遣いを学ぶ際に注意すべき事項が分かりやすく述べられている。
高校時代に新かな遣いの現代文から歴史的仮名遣いの古文の動詞がたくさん出てきて嫌になったクチである。本書は現代仮名遣いの難点を歴史的仮名遣いと比較して論じており、その差異がよく理解できた。当時本書があったら、古文への苦手意識もいくらか減ったのかもしれない。
やはり現代仮名遣いは昔からの言葉の成り立ちや意味などを消し去ってしまったと感じる。言葉の歴史を断ち切ってしまったのはむしろ改悪だったのではないか。歴史的仮名遣いの綴り方で十分に現在の音を表記できたはずである。音の表記を無理やり捻じ曲げてしまったとしか考えられない。
筆者 -
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Posted by ブクログ
タイトルが示しているように本書は敬語法の通念を批判し、自らハギノ式と称する敬語理論を紹介したものである。ハギノ式は敬語の使用を、その場にいる人々の間の「伝達」と、「話題」として登場する人間関係の2局面に分けているのが特徴である。
敬語の種類として尊敬語・謙譲語・丁寧語に分類するのは通説と同じだが、それぞれの定義を「話し手がだれか自分より上位の人、目上の人を話題とするとき、その目上の人ものや動作を表現するときに使う敬語」とし、謙譲語は「発言の中で話題となった人物同士の間に上下関係がある場合に、その関係を表現するのに使う敬語」として、「話題」という枠組みを分類の前面に出している。そして丁寧語を -
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確か以前一度読んでいるはずと思いながらも、内容を全く覚えていなくて再読。
現代の日本神話研究者の多く(日本人に限る)が陥っているおかしな思い込みを舌鋒鋭く批判する著作。
神話は神話であって神話以外の何物でもない。
この自明の理を日本の日本神話研究者の多くがあえて見ようとせず、奇妙奇天烈な理屈をつけて「日本には神話は存在しない」と主張する。
これらの“日本を代表する”神話研究者たちの論理にもなっていない論理の矛盾を丁寧に抉っていく快作である。
みずから後書きに“いわば専門学者のわるくち”と言っているように、完全な確信犯であり、それだけに説得力抜群である。
ここでコテンパンにやっつけられてい -
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[ 内容 ]
私たちが日頃使う「新かなづかい」は、ほんの六十年ほど前に制定されました。
それまで日本人に使われてきたのは「旧かなづかい」。
歴史の中で長い時間をかけて洗練された旧かなは、合理的で美しい。
また語源や意味も正確に伝わり、実は新かなよりはるかに使い勝手がいい表記法です。
「このあひだはありがたう」「では七時に会ひませう」「きのふから雨が降つてゐる」―ふだんの手紙や日記を旧かなで書いて、あなたも日本語の美しさを味わってみませんか。言葉が心にしみ入ります。
[ 目次 ]
第1章 今日から使へる旧かなづかひ
第2章 声に出しておぼえる活用
第3章 正しい五十音を知つてゐますか
第4章 -
Posted by ブクログ
敬語に関する解説を、独自の理論で展開されています。
『ハギノ式敬語仕組み図』までは、わかりやすくて良いのですが、その後が少々暴走気味(笑)
・「ご苦労様」は上司に使っても文法的には間違っていない。
・「問題な日本語(北原保雄著)」での美化語の分類法は間違い
など。
基礎がわからない方が例外を学ぶと混乱してしまうので、初心者さんには向かないかも。
【勉強になった箇所】
・あげる、してあげる、いただく、していただく、くださる、してくださる、は謙譲語なので注意。
・丁寧語は「です」「ます」「ございます」だけ。動詞・形容詞・助動詞につけると教養を疑われるので注意。
・「サ」入れ言葉は、四段活用動