以前ドラマ化されていて、見たいなと思っているうちに見そびれて終わってしまったので、まずは原作からと手に取ってみた。
思った以上に生々しく、自分が恋愛対象ではない性別の相手の見え方って男性はこうなんだなと考えさせられた。
男性作家がこういうテーマを描くこと自体珍しいと思うし、この作者の作風だけではなく
...続きを読む切り取り方や感じ方、嫌悪感みたいなものが女性とは違うのかもしれないと感じた。
正直女性側からすると、恋愛対象が女性でない男性は、普通の男性より安全な感じがする。
痴漢や性被害が頻繁にあるような世界で、対女性のそういう犯罪は正当に裁かれないと感じることも多い状況で、女性に性欲が向かない相手を安全だと感じる女性は私だけではないと思う。
男性が男性から(しかも自分より力が強そうな)、自分が希望しなくても一方的に好かれてしまったらということを想像して恐怖を感じるという体験はそうないだろうし、そういう視点でも生々しく感じてしまって続巻を読むのをちょっとお休みしている。
この作品は純粋に同性同士の恋愛に接した異性恋愛の世界の人の話で、素直に楽しめばいいと思うのだけれど。